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■7/8Violin
ヴァイオリンを始めた当時、私の身長は148cmでした(その後なぜか2cm弱伸びて、今は150cm。)。手も小さい方なので、フルサイズの楽器を弾くのはかなり大変。そこで、4年目のある日、小さな楽器に買い換える決心をしたのですが……
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●私の楽器は7/8サイズ
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左が4/4(平均値)、右が私の7/8です。
音の位置については、自分の耳で聞いて測った距離がもとになっています(計算は苦手)。
G線で爪をたてて幹音の音をとり、その爪の位置を定規で測ってメモしました。
また半音については幹音と幹音の中間あたり、ということでいい加減ですが、初心者の方が音のならびや位置関係を確認する上では、まあ、参考になるかと思います。
これを拡大して見たいという方は、ファイルサイズが45K以上だということを覚悟して左イラストをクリックしてください。 十分確認したつもりですが音の並び方などにもし間違いがあったらご指摘ください。
そして、これを描きつつふと思ったことがあります
「私の楽器デカいじゃん。」
さて、2つのイラストの音の幅を見比べてみてください。
フルサイズ(4/4)の平均328mmに対して私のは327mm。その差わずか1mm。
買った当時から私のヴァイオリンは7/8サイズといってもかなり大ぶりだということはわかってましたが、このHP作るに当たって楽器の大きさをきちんと測ってみて「ありゃ〜」って(笑)。
ちなみに7/8の矢印の長さは平均値319mmだそうです。
実は他の楽器屋さんに、「これならフルサイズで通りますよ」といわれました。
では、どの辺が7/8なのでしょう。
箱の大きさは5mm短くネックの幅も狭い。だから7/8。
作者が「これは7/8」と思って作ったから7/8。
うん、きっとこれですね!
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●日曜大工の作品のような最初の楽器 |
最初の楽器は4/4、中国製で8万円。先生がお店に注文してくださいました。 実際に弾いて選んでくださったわけでなく、メーカー名だけ指定して、あとはお店に任せたようでした。
ヴァイオリンについて全く無知だった私は先生が選んでくださったこの楽器がベストだと思っていたのですが、慣れるに従ってだんだん不満を持つようになっていきました。
私のは他の人のに比べて、まるで日曜大工でつくった道具箱のように重く、大きく扱いずらいものでした。 オケ仲間からは「あなたが持つとビオラみたい」といわれるくらい。 筋肉がついた今だったら、上手く持てるでしょうけれど、その頃は支えるのも一苦労。
あまりにつらいので先生に3/4に変えちゃダメですか?と相談したところ、きっぱり「ダメ!」とのお答えが返ってきました。 もしもその時、「4/4でもサイズはいろいろあるんだよ」とか「ネックをV字に削るとラクになるよ」と教えて頂けていれば 私が目指すところも違ったのでしょうけれど、ただ「あなたは4/4で大丈夫」って。 納得できなかった私は分数楽器について調べはじめました。 そして7/8サイズというものが存在するらしいことを知り興味を持ちました。
3/4サイズは、どう頑張ってもいい音にならないらしいけれど、 7/8は音量・音色が劣るといっても、少なくとも3/4よりはいいだろうと思いました。 反対されるのはわかっていたので、先生には内緒で探しはじめました。 しかし、7/8は量産品では作られておらず、ハンドメイドでも滅多に作られることがないとわかり、一旦はあきらめました。
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●7/8との出会い |
初めてから4年がたち、レッスンを止めたのをきっかけに私はついに買い替えを決意しました。
普通なら楽器というものは先生に見てもらって先生紹介のお店で買うのがスジなので、 こういう買い方は少々常識から外れているのですが、とにかく私は自由に楽器を選びたかったのです。 偶然何かの本で小さめの4/4があるらしいことを知ったわたしは、楽器屋さんを何件かまわって「小さめの4/4か7/8の楽器を」と言って探しました しかし、どこの楽器屋さんも困った顔で「7/8は滅多にない。小さめの4/4なんて知らない。」っていうんです。しかたなく「あったら知らせてください」とお願いして帰りました。
そして、ある日楽器屋さんから「7/8が見つかりました」という連絡をもらい、出会ったのが今の楽器です。
フランスのアトリエもの。
持ってみた感じ、思っていたよりも大きいと思いましたが、 7/8の平均サイズを知らなかったので、こんなものかしらと納得するしかありませんでした。 でも、今まで使っていた8万円の量産品に比べたら雲泥の差で「軽い」。 音量も音色もフルサイズにひけをとらない(あたりまえですよ、大きいんだもん)。 これまで見てまわった感じ、フランスものの新作は総じて箱が大きめでした。 だから7/8も相対的に大きめなんだろう。‥‥なんて、考えながら。
さて、どうするか。
実は私、この連絡をくれた楽器屋さんには以前迷惑をかけていて、立場が弱かったのです。 楽器屋さんが特にそういう素振りを見せたわけではないんですけれど、私としては余程のことがない限りお断りできないような気分でした。 「何か違〜う」と思いつつも、うまくケチをつけるだけの知識もなく、結局これに決めました。
今思い返しても、良かったのか悪かったのか微妙なところなんですけれど、とりあえず私の大切な相棒です。 でも、楽器の当たりハズレなんて珍しいことではないみたいですね。 |
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