雨続きで今日の花火大会中止かなぁと考えています・・・
どちらにしても このぬかるみでは土手は凄いことになっていそうなので子供2人連れて行くのは無理でしょうね(^^;
さて書き掛けたのはかなり前で放置していたものです(^^;
ファイルが増えてきてちょっとPC内を整理していたら出てきたので少し手を加えてみました~(笑)
でも やっぱり纏まりのない文章ですね(笑)
誰かの目線で書くって難しいなぁって思います。
以下本文
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気になること
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「篠原、泉をしらんか?」
退勤時間を過ぎ更衣室に向う途中、太田に声を掛けたられた。
「いや、見てないけど。野明に何か用か?」
「いや ならいいんだ。すまなかったな」
そういいながらそそくさと その場を去る。
妙にそわそわした態度が腑に落ちなくて 「なんだありゃ?」と思わず口に出してその後姿を見送った。
手早く着替えを済ませ、更衣室を出たが野明が更衣室に来た気配もない。
今日は日報もさっさと書き上げたし居残るような用事は何も無いはずだと思い、『ハンガーにでも行ったかな?』と思い足を向けた。
ハンガーに野明の姿がないことを確認して 一応隊員室にも顔を出したがやはりそこにも彼女の姿はなかった。
残っていたのは 熊耳、進士、山崎の3人で帰り支度を終え机を片付けたりしているところだった。
「野明 見ませんでした?」
「あれ、遊馬さん帰ったんじゃなかったんですか?」
ひろみちゃんが柔らかな笑顔を向ける。
「いや それがさ、野明見つかんなくて。帰りに飯でも食っていこうかと思ったんだけど。」
「泉さんでしたら さっき太田さんに呼ばれて行きましたよ」
定時に上がれることにホッとした様子の進士が荷物片手に答えた。
「太田と? 何で?」
「さぁ・・・? でもなんだか思いつめたような様子でしたよね、太田さん」
進士が同意を求めるとひろみちゃんは大きく頷いた。
「ここ数日 そわそわして落ち着きがないというかそういう感じでしたよね」
「太田に落ち着きがないのは いつものことじゃないか。」
何でもない風にいいながら遊馬は さっきの太田の様子がチラリと脳裏を掠める。
「最近 やたらと泉さんの方を伺ってたと言うか、気にしていた感じはあったんですよね」
「確かにそうね。ここ数日 態度が不自然というか、集中力が掛けてる感じがあるわよね」
「遊馬さん なにか気がついたことないんですか?」
一斉に言われて考えてみる。確かにここ最近チラチラを野明の方を見てるなとは感じてはいた。
それにさっきの態度だ。一度気にかかると変に気になって落ち着かない。
「俺 ちょっと探してきます」
そう言って踵を返すと心当たりを探してまわることにした。
隊員室に残された三人は 揃って顔を見合わせると「若いなぁ」と口を揃えて笑い、それにしても、と太田の様子がおかしいことに首を捻った。
先ほども探したハンガー、ついでに駐輪場にバイクがあるのを確認して、電算室、更衣室を順番に覗いたが野明も太田も姿が見えなかった。
すると残りは屋上か堤防か。
少し考えて 太田が野明を連れ出したとするならば 好き好んで屋上には上るまいと考えて堤防に回ることにした。
途中 トマトのビニールハウスの傍に差し掛かったところで 人の話し声が聞こえて思わず立ち止まった。
太田の声だと確信して近づき ビニールハウスの角からひょいと顔を出すと、向かい合って立つ制服姿の野明と太田を見つけ、声を掛けようとしたとき太田が言葉を発した。
「というわけなんだが・・・付き合ってもらえんだろうか?」
話の前半が聞こえなかったとはいえ 予想外の言葉に思わず顔を引っ込めてハウスの影に隠れてしまった。
『なんで 俺が隠れなきゃならないんだよ!』と思ったものの一度隠れてしまうと今更出て行くのもばつが悪いし気が引ける。そして 何より野明が何と答えるのかに興味があった。
そっと様子を伺うと俯いて顔を真っ赤にして拳を握り締めている太田の前で 野明は困ったような笑顔を見せていた。
「う~ん・・・でも 私なんかでいいのかなぁ?」
「お前以外におらんだろうが」
真剣な様子の太田に野明が苦笑したかと思うと予想外の回答が飛び出した。
「わかった。いいよ、私でいいなら」
吃驚して思わず 声を上げそうになるのを必死で抑える。
何故、いや それより何が? それもよりによって太田だと?!
人が大混乱している間にも会話は続いている。
「で、早速なんだか次の非番は空いてるか?」
「今の所予定ないよ、じゃ 明後日ね」
「場所は・・・」
太田が 野明に約束を取り付けているのを耳にして 居た堪れなくなってその場から逃げるように立ち去った。真っ直ぐ寮まで帰ってきたが 大体 彼女でもない野明が誰とどうしようと自由で俺の干渉することではない、とわかっているのに気分はイライラしてちっとも落ち着かない。
今頃になって『夕飯食い損ねたな』と思ったものの部屋を出る気力が沸かずにそのまま風呂にだけ入ってベッドに横になったが、疲れているはずなのに全く眠れなかった。
翌朝 出勤すると始業時刻より5分ほど早いのに自分以外の全員がすでに隊員室に来ていた。
挨拶を済ませて席に着くと隣から 拗ねたような声がした。
「遊馬、昨日さっさと帰っちゃって どうしたのさ?」
「別に」
『あんなの見て待っていられるか! 』と言ってやろうと思ったがやめた。
「一緒にご飯食べて帰ろうと思ってたのに」
「そりゃ 悪かったな」
つい 素っ気無い返事になってしまう。
「・・・なんか 機嫌悪い?」
少し困ったように問う野明に 軽く一瞥を投げるとファイルを片手に立ち上がった。
「別に普通だよ、さぁて 仕事仕事っと・・・」
この話題を続けると何を言い出すか自分で自信が持てなくて電算室に逃げ込むことに決めた。
視界の隅に困惑している野明が見えていたもののそれにはあえて気づかない振りをした。
こういう時に限って出動が掛かることなく野明との間に微妙な雰囲気を漂わせたまま定時が近づいてきた。
あれから野明は何度か話しかけてきたものの、適当にあしらうように返事をしているとその内話しかけてこなくなった。
正直何がこれほどまでに気に入らないのか自分でもよく分からない。
特別な関係ではないのだから 野明が誰とどうしようがプライベートに口を挟める権利はないことは分かっているのに気にかかって仕方がないのだ。
退勤時間間際になって 帰る準備を始めると野明がこちらの様子をチラチラと伺うように見ていることに気がついたが 素知らぬ振りを決め込んで「じゃ、お先失礼します!」と告げて隊員室を後にした。
結局この日も満足に眠れなかった。
今日は非番。太田が野明に約束を取り付けている日だ。
何気なく窓外を見下ろすと 出かける太田が目に入った。
こざっぱりしたジャケットとスラックス。普段余り見かけない格好。
『暇だから』と自分に言い訳をして 太田の後をつけてみることにした。
ついた場所は最近出来た新しいショッピングモールでその入り口には壁に背を預けて佇む野明が居た。
淡い色のカーディガンにカットーソー、ライトグリーンのパンツでそれなりにめかし込んでいるのが心に痛かった。
太田を見つけ小走りに駆け寄ると 二言三言言葉を交わし 建物に入っていった。
色んな店に出たり入ったりしながら 2人で商品を見てまわり、最終的に時計店でかなりの時間を費やし 野明が幾つか手首に嵌めてみる。
暫く店員も交えて話をした後 一つを選択したようでプレゼント仕様にラッピングされた包みを受け取り野明はクスクスと笑っていた。
人のデートをつけてまわることに虚しさをおぼえてクルリを踵を返す。
妙に白けた気分でそのまま寮に帰ることにした。
太田は結局門限ギリギリまで寮には帰ってこなかった。
その日 俺はギュッと胸を締め付けられる感覚と苛立ちのようなものを抱えてやっぱり満足に眠ることは出来なかった。
明日からの仕事考えると気が滅入ってくる。
なんでもない顔をして今までのようにあいつの指揮を取れるのか不安になってきた。
野明が自分から離れていくような気がして そしてその向う先がまさかと思う身近な相手の所だというのが気に障って仕方がなかった。
翌朝 隊員室に入るとそこにはやはり野明が居ていつものように「おはよう 遊馬」と声を掛けてきた。
「おう」と返事だけを返してそのまま黙って席につく。機嫌の悪さが声に出ているのが自分でもよく分かった。
その様子を困った顔をした野明が見つめて、意を決したように話しかけてきた。
「ね、どうしたんだよ 遊馬。最近変じゃない?」
「別に」
「いいたいことがあるなら ちゃんと言いなよ。気になるじゃない?」
思わず 『誰の所為だとおもって』と言いたいのを飲み込み太田の方をチラリと見遣った。
太田は『さも 迷惑だ!』といわんばかりの態度でこっちを見ていてその様子に俺の中の何かがプチンと切れた。
徐に立ち上がると野明に声を掛けた。
「・・・野明 ちょっといいか?」
「・・・うん?」
小首を傾げながらも野明は素直に俺の後をついてきた。
屋上にでて手すりに背を預けるようにして立ち止まると 野明は俺の正面に立って黙って不思議そうな顔で俺を見ていた。
大きく深呼吸をするとゆっくり息を吐き出し、気持ちを落ち着けてから努めて冷静に口を開く。
「なぁ お前 その・・・太田と付き合ってる・・・のか?」
「・・・・・はい?!」
野明は キョトンとした顔をして聞き返す。驚きで声が完全に裏返っていた。
「誰が?」
「お前が」
「なんで?そんなことあるわけないじゃん!」
「何でって・・・お前、この前ビニールハウスのとこで・・・。それに昨日だって2人で楽しそうに出かけてただろう?」
「?? って ええ? 遊馬。あれ聞いてたの?!」
吃驚した顔をした野明は 直後にクスクスを通り越して「遊馬ったら 嫌だぁ」と言ってケラケラと笑い始めた。
目の端に涙を浮かべて「どこから聞いてたのよ?」と言いながら遊馬の腕にぽんと手を添える。
「それに 昨日って・・・遊馬見てたの?」
目を丸くした野明が遊馬の顔を覗き込むとバツが悪くなって思わず視線を宙に飛ばした。
「えっと・・・まぁ・・その偶然な・・・」
まさか 気になって太田のあとをつけたとは言いたくなかった。
「じゃ もしかしてここ数日遊馬の機嫌が悪かったのはそれが原因な訳?」
「・・・そんなんじゃねぇよ・・・」
声に力がない上に顔が火照っているのが分かり頭をガリガリと掻きながら野明の視線から逃れようと目を逸らす。
野明は そんな俺を見て満面の笑みを浮かべると顔を見ようとひょこひょこと動き回った。
「やめろって!」
野明の頭を手で押さえると上目遣いにクスリと笑った野明が嬉しそうに訊ねた。
「ね 妬いてくれちゃった?」
「ばぁか。そんなんじゃねぇよ」
「違うの? なんだ つまんないの」
「お前ね! ・・・で どうなんだよ?」
「どうって・・・ああ! そうか、どうしようかなぁ・・・・」
野明は少し考えてから 思い切ったように一つコクンと頷くと顔をスイっと近づけてきた。
「遊馬、口は堅い?」
「お、おう!」
驚くほどの至近距離にある野明の顔に少し焦りながらも何とか返事を返す。
「じゃ 最初からちゃんと話すから。秘密は守ってよね。私も遊馬に誤解されていたくないし」
後半は呟くような小さな声で言うと野明はにっこりと笑った。
「ね 遊馬、今日って何の日だか知ってる?」
唐突な質問に記憶の引き出しを開けても何も該当する情報が引き出せなくて俺は首を傾げる。
「いや、なんかあったか?」
野明はくすりと笑うと「そうだよね」と言ってから正解を教えてくれた。
「今日は 熊耳さんの誕生日なんだよ」
「へぇ? そうなんだ。それがどうか・・・って あ、まさか!」
思い当たって思わず声を上げた。答えが分かった事と、その意外性、どちらに声を上げたのか。
「そういうこと」
野明はクスクスと笑って続けた。
「だから買い物に『つきあって』あげたの」
「でも あのやり取りは誤解したくなるだろう?」
「やり取りって?」野明は小首を傾げる。
「野明しかいないって・・・」不貞腐れたような顔で言う遊馬に野明は思わず噴出した。
「だって、二課棟に女性3人しかいないんだよ? 南雲さんに買い物付き合ってもらうわけに行かないし 熊耳さんに直接言えないなら 『私しかいない』でしょ?」
「あ・・・」
考えれば物凄く単純なことだ。プレゼントを当人を伴って買いにいけるのは気心が知れた相手だけだ。
太田はお武さんとそこまで打ち解けていないのだから当然買ってから渡したい。
しかし太田は女性にプレゼントを買ったことがないのでその選択に困って野明に助っ人を頼んだのだ。野明は一時的にお武さんと同居していたので持ち物の趣味を俺達の中では一番よく把握しているだろうし。
「私でお役に立てるのかなって思ったんだけど、どうしてもっていうから」
「でも お前太田に何か買ってもらってただろ?」
「本当に見てたんだね~、でも 残念。私は預かっただけだよ」
「預かる? 何で?」
「あんな包みもって寮に帰って遊馬たち 太田さんを問い詰めたりからかったりしないでいられる?」
「・・・無理だな・・・」
絶対 問い詰めてからかうよなぁ。色恋に縁が多い場所じゃないだけに・・・・あっという間に寮全体が妙な祭りになりそうだと思った。
普通の会話ならいくらでも出来るのに「相談に乗ってくれ」の一言がなかなか言い出せずに数日機会を伺い続けてて挙動不審になっていた太田、。そうこうしている内に お武さんの誕生日前最後の非番の日が近づいてきてあの日退勤間際の野明を捕まえ「買い物に付き合って欲しい」の一言をどもりながら漸く口した 。遊馬は この時の会話を聞いたのだ。
野明にしてみれば 「そんな大事なもの選ぶのに 私が口を出していいのかな」という気持ちがあったが真っ赤になりながら年下の自分に頭を下げてまで頼んでいる太田をみて何とか力になってあげたいなと思っ たのだ。
どうしても あの日に声を掛けなくてはいけなかった理由は・・・
非番前日の退勤間際だと遊馬が野明に声を掛けるのがわかっていたからだ。
帰りが遅かったのはレストランの下見。だから 互いにそこそこ小奇麗な格好をしていたわけだ。
事の顛末を聞かされた遊馬は 思わず大きく息をついた。
「成る程ね」
野明が顔を覗き込む。
「お願いだからこのこと秘密にしてよ?」野明が念を押す。
「了解!」
久々にスッキリした気分で返事を返して大きく伸びをした。
「熊耳さん 喜んでくれるかなぁ」
「大丈夫だろ、あんだけ一生懸命選んだんだし」
「伝わるといいよね」
そういうと野明はにこっと微笑んで遊馬に向き直った。
「ところで遊馬、本当に妬いてくれたんじゃなかったんだ?」
少し拗ねたような顔で見上げる野明の髪をくしゃっと撫でながら目線を宙に泳がせる。
「・・・言わせるのか?」
「駄目?」
やれやれと肩を竦めて一度大きく息を吸い込む。
「一度しか言わんぞ。・・・妬けたよ、だからあーゆーのはもう勘弁してくれ」
それを聞くと野明は花が咲くような笑顔を見せた。
「はい、もうしません。」
そういうとクルリと踵を返す。
「さ、そろそろ行かないと怒られちゃうね」
「だな」
野明は嬉しそうに俺の腕を取ると隊員室に向ってスタスタと歩き出した。
2人連れ立って隊員室に戻ると皆が一斉にこちらを見たが 気まずい雰囲気がなくなっているのを察してか一様にほっとした気配が漂い『俺はそんなに険悪な雰囲気をだしていたのか』と思わず苦笑した。
太田がこちらの様子を伺っているのに気づいたが 野明との約束もあるので気づかない振りをしてやる。
その様子に野明がこちらを見てこっそりと笑い 「お茶淹れてくるね!」と言って注文を聞いて回った。
お武さんも席を立ち「手伝うわ」といいながら給湯室に向った。
ふと足元を見ると 野明の机の下には昨日野明が受け取っていた包みが一回り大きな別の店の袋に入れられてそっと置かれていた。
少し考えて その袋をひょいと掴むと太田の席に運ぶ。
「ほら」
紙袋を太田の机の下に置きながらついでのように小声で声を掛けた。
「野明 連れ出すんだったら一言いえよな」
ばつが悪そうな顔をした太田が「すまん」と意外に素直に口にしたので聊か拍子抜けした。
緊張しているような顔が微笑ましく見えて思わず上から目線で「ま 頑張れよ」と声を掛けて背中をポンと叩いて席に戻った。
給湯室から戻りお茶を配り終えた野明が席に着くと 足元の紙袋がなくなっているのに気づいた。
軽く肩を叩くとそっと太田に視線を向けた。
野明は 太田と俺とを交互に見て納得したように頷くと、クスリと小さく笑う。
「秘密守ってね、って言ったのに」
「他の奴らには言わねぇよ。それに・・・太田には言っとかないといけないこともあったしな」
「なによ、それ?」
「いーんだよ、お前は知らなくて」
腑に落ちない顔をして小首を傾げる野明に「いろいろあんの」とだけ言って書類の束をもって立ち上がった。
「電算室いくぞ、野明」
進士とひろみちゃんが用事で部屋を空けた隊員室。
野明も意図を察して遊馬に従った。
キャットウォークを歩きながら 「上手くいくといいね」と笑う野明を見ながら『年末のこいつの誕生日にはプレゼントくらい用意してやろうか』と考えて、でも『まぁこいつなら一緒に買いに行ってもいいのかも知れないな』と思い直す。
それはその時に考えればいいことだ。
けど、人に何かを贈ることをこんなに楽しみに思うことが少し嬉しかった。
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追記
太田さんって結構純粋な人なんでしょうね~と 「惑いの午後」の回で思いました。
根は真面目で 純粋。あれで 暴走しなければもっと女性とも縁がありそうなのに(笑)
香貫花にせよ お武さんにせよ 尻に敷かれそうな女性としか接点がないのが気の毒なところです(^^;
私から見たら 割と謎キャラなんですが嫌いではないんですよ~
だた 私生活が全くイメージできないだけで・・・・







