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サプライズ こんきちさま

こんきちさまからの頂き物です。
自分の誕生日に激しく落ち込んでいたところこんな素敵なSSをくださいました
ありがとうございます~!!

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サプライズ

あなたにとってはなんでもない日でも、わたしにとって今日は大事な日なの。

「ごめんな。今日そっち行け無いかもしれない…」
「いいの、無理しないで。」
悔しそうな声で遊馬が電話をくれた。

今日はあたしの誕生日、ホントは今日大阪から帰ってくるはずだったの

でも・・・仕方ないよね、お仕事だもん。

「ごめん」
「ううん、頑張って」
電話を切ってから遊馬の使ってたクッションを抱きしめる。ホントは寂しいよう

"ぴんぽーん"

「はい」
ドアホン越しに返事をしたら…
「泉さんに速達です」
郵便屋さんが届けてくれたのはかわいい熊のぬいぐるみ。
手には小さな筒を持ってたの。
筒の蓋を外すと中から出てきたのは、遊馬からの電報

「誕生日おめでとう、俺と出会ってくれてありがとう」

しばらく…嬉しくて泣けちゃって動けなかった。

「そういうのは、直接言ってよぉ」
熊のぬいぐるみをぎゅうと抱き締めて玄関先に座り込んだら

「そんな事に感動されるって思わなかったな」
背中越しに聞こえた声は…
「遊馬?」
「幽霊じゃないぞ」
あたしは、遊馬に抱きついた。
「会いたかったよぉ」
「ごめんなぁ、今日誕生日なのにたいした事できなくて」
あたしの頭を撫でてくれる。
「そんな事ないの」
覚えててくれた…それだけじゃなくて…。小さくても、おっきなプレゼントももらったの。
「ありがと」
あたしの為にこんなステキなことしてくれて、急いで帰って来てくれて。

特別 ツッジーさま

ツッジーさまより切番記念に頂戴したリクエストSSです(^^)

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特別

遊馬がいつからあたしの中で大きな存在になっていたのか・・・。

遊馬の声が・・・そして姿があたしに力をくれる。そして勇気をくれる。

こうして遊馬とのんびりひなたぼっこするのが日課になった

天気の良い日。

ちらりと横を見ると、屋上の屋根にごろんと転がり目を閉じている遊馬。

あたしも同じように横になり、青空を見る。

「なぁ。」
「ん?」
「良い天気だな。」
「そうだねー。このまま寝たいよね・・・。」
「そうだな・・・。日が暮れるまで寝れる自信あるぞ。」
「あたしも・・・。」

こんな他愛のない会話でもあたしは嬉しい。

遊馬があたしの中で、パートナーから特別な存在に変わった日から

毎日あたしはドキドキしていた・・・。

でも、きっと望んじゃいけないのかも知れない・・・。

「お前さ、最近ちょっと変じゃないか?」
「何が?」
「よくわかんねーけどさ、女らしくなったと言うか?」
「そう見える?」
「俺しかわからんみたいだけど・・・。」
「みんなに聞いたの?」
「ああ。みんな「そうか?」って言ってたけどな。」

ばれちゃってるのかな?ひょっとして・・・。

「まぁ、お前も年頃の女だもんな。」
「そうだよ!」
「恋の一つや二つしてるよな!」
「うん。してるよ!!」
「何ぃ?だれだ??俺の知ってる奴か?」
がばっと遊馬が起き上がり、あたしの顔を覗きこむ。

「言わないし教えない!!」
「パートナーだろ?知る権利あるぜ!!」
「何でプライベートな事言わないと駄目なんだよ!!」
「まぁ、最近女らしくなった点は褒めてやる。いいんじゃねーの?そういうの。」
「そう?」

あたしも体を起こす。

「遊馬、一つだけ教えてあげるよ!!」
「何だ?」

立ち上がり遊馬に背を向けて

「あたしの中では特別なんだよ!」
「だから何が?」

ゆっくりとあたしは歩き出す。

「遊馬が・・・。特別・・・だよ。」

小さな声で言ったので聞こえたか聞こえなかったのかはわからない・・・。
でもあたしは振り返ることなく棟内の入口へと向かった。

その直前に、緊急出動の指令が出た。
あたし達は現場に急行する。

プライベート回線で遊馬が言った言葉・・・。

「さっきの話だけどな・・・。俺もお前が特別だよ。」

と・・・。

Fin

サプライズ ツッジーさま

サプライズ

ツッジー様のご厚意で掲載を許可していただいたので、UPしちゃいます。
サプライズをテーマにあすのあでお願いしますという リクエストで書いていただきました
今回はなんとツッジー様作の挿絵付きです!(^^)
とってもキュートなストラップ♪
ツッジー様 いつも本当にありがとうございます!!(^^)

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隊員室で遊馬と2人きり。束の間の休憩。

「野明、右と左どっちがいい?」
突然差し出された遊馬の顔と手を交互に見る。

「何だよ。別に変なもんなんて入ってないさ。」
「ん?じゃあ右かな?」
「ん。じゃあ俺が良いって言うまで目閉じとけよ。」
「えー?何するの?」
「いいから。目閉じろ!!」
あたしは渋々目を閉じた。

カチャカチャと音がする。
金属の擦れるようなそんな音が・・・。

「目は閉じたままで手出せ!!」
「もう、何だよ!!」
と言いながらもあたしは手を前に出す。

手に何かが乗った。
四角くて少し重い・・・。

「目あけて良いぞ!!」
遊馬の言葉と共に目を開ける。

あたしの手に乗っていたのは、あたしの携帯。
ただ、1点だけ変わっていた。
ストラップが付いてる事。

金属音がしたのは、金属のプレートが付いていたから・・・。
形が少し変わっていて、まるでパズルのピースのようだった。

「これ、何?」
「ストラップ。」
「見りゃわかるけどさ、どうして?」
「たまにはこういうプレゼントもいいだろ?」
「うん。嬉しい。」
携帯を少し揺らすと、ストラップが揺れる。

「このストラップさ、こうすると・・・。」

遊馬の携帯にぶら下がるストラップとあたしにぶら下がるストラップを合わせると小さなハートが現れた。

「俺の気持ち。」

そう言うと、遊馬は携帯を掴み隊員室を出る。

「・・・バカ・・・。」

携帯のストラップを眺めながら、小さく小さくつぶやいた・・・。

Fin

あの時の・・・ ツッジーさま

あの時の・・・

ツッジー様のご厚意で掲載を許可していただいたので、UPしちゃいます。
約束をテーマにあすのあでお願いしますという リクエストで書いていただきました
前回に引き続き 勝手に挿絵など描かせていただきました・・・イメージ壊して無いといいんですが・・・
ツッジー様 いつも本当にありがとうございます!!(^^)

上の画像をクリックすると大きくなります。

<ご注意♪>
ブラウザの環境によっては一度画面の大きさ高さをあわせた荒い画像で表示されることがありますがその際はもう一度荒い画像をクリックして画像を拡大してご覧くださいませ(^^)
お帰りは ブラウザの戻る釦で♪

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警察を退官後篠原重工に正式に社員として入社。

テストパイロットとして日々を頑張っている。

遊馬は、お父さんの跡を継ぐために勉強中。

毎日忙しいようで、ここ1ヶ月ほど連絡が途絶えていた。

付き合ってるわけじゃない。

遊馬に恋してるのはわかってる。

遊馬にもきっと伝わってるんだと思う。

あたしの気持ち。

遊馬は・・・あたしの事どう思ってくれてるのかな?

仕事を終え、携帯を見るとメールが1件入っていた。

「久しぶりに飯でも行くか。駐車場で待っててくれ。遊馬」

短い文章でもあたしには嬉しいメール。

着替えを済ませ、駐車場で遊馬を待つ。

30分経ったが遊馬の来る気配がない・・・。

あと、30分待っても来なかったら帰ろう・・・。

そう思ったとき、こちらに走ってやってくる遊馬の姿が・・・。

「すまん!!」
「ううん!!良いんだよ!!もう大丈夫なの?」
「あぁ。仕事は片付けた。」
「そっか。」
「じゃあ行くか!」

車に乗り込み、駐車場を出る。

車内でお互いの話をした。
あたしは毎日、新型機のテストを頑張ってる事
遊馬は毎日、跡継ぎになるための勉強を頑張ってる事を。

遊馬が予約したレストランへ入り食事をする。
その間もずっと話し続けた。
まるで、1ヶ月間連絡がつかなかった分を補うかのように・・・。

「ちょっとドライブでもするか。」

そう言って遊馬は車を走らせる。
少し小高い丘にある夜景の見える公園。
キラキラ光る夜景を見ながら、少しひんやりとした空気を全身に浴びる・・・。

「野明、あのさ・・・。俺来年からアメリカに行く事になった。」
遊馬の突然の告白に、ドキッとしながらもあたしは冷静に

「そうなんだ・・・。どのくらい?」
「5年は帰ってこない。向こうの工場を任される事になったんだ。」
「すごいね。遊馬・・・。」
「野明?」
「なに?」

遊馬が次に発する言葉を、期待と不安で待つ。

「第二小隊でさ、グリフォン倒して、頬に傷作って
お前が言った言葉。「魔性の女にでもなるか」って。
その後に俺さ・・・。」
「そんときゃ俺が・・・。でしょ?」
「聞こえてたのか。」
「うん。」
「あの時からさ、随分とかかったけどさ・・・。」
遊馬があたしの目の前に立つ。

「野明、俺と結婚してくれないか?」
「・・・。」
「アメリカにお前も連れて行きたいんだ。
俺の傍にいて欲しいんだ・・・。」
「遊馬・・・。」
「駄目か?」

目から涙が溢れ出す。
遊馬はあたしをそっと抱きしめてくれた。

「アメリカ出発まで、あたしとたくさん恋愛してくれる?」
「もちろんさ。」
「アメリカ行ってもあたしを大事にしてくれる?」
「当たり前だろ?」
「遊馬・・・。好き。」
「俺も。」
あたしのあごに遊馬の手がかかる。
顔をあげたと同時に遊馬の唇が重なった。

嬉しさでまた涙が溢れ出た。

遊馬が言ってくれたあの言葉・・・。

密かに待っていたあの言葉・・・。

それがようやく叶う事になった・・・。

遊馬、幸せになろうね・・・。

Fin

無数の光達 ツッジーさま

無数の光達

ツッジー様のご厚意で掲載を許可していただいたので、UPしちゃいます。
蛍狩りをテーマにお願いしますという リクエストで書いていただきました
前回に引き続き 勝手に挿絵など描かせていただきましたが・・・イメージ壊して無いといいんですが・・・
ツッジー様 本当にありがとうございます!!(^^)

上の画像をクリックすると大きくなります。

<ご注意♪>
ブラウザの環境によっては一度画面の大きさ高さをあわせた荒い画像で表示されることがありますがその際はもう一度荒い画像をクリックして画像を拡大してご覧くださいませ(^^)
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仕事の帰りにいつも車で送ってもらうのが日課になった。

今日もいつものように車に乗り込み帰路へと・・・。

「ねぇ・・・逆だよね。帰る方向。」
「ちょっと行きたい所があるんだ。付き合え!」
「付き合えって!!偉そう!!で、何処行くの?」
「山の方!」
「どうして?」
「ついてからのお楽しみ。」
ベーっと舌を出してちらりとあたしを見る。

しばらく走ると、どんどんと山が近くなる。
辺りに車や人も通らない人気の少ない場所・・・。

「な・・・なんでここに?」

ゆっくりと路肩に車が停まる。
ライトが消されるとあたりは真っ暗になった。

肩に手を回され・・・。

「な・・・何!!何すんの!!!!」

お・・・襲われるの?あたし??
確かに遊馬の事は好きだけど、告白も何もないまま襲われるだなんてやだ!!!
なんて頭の中はパニックを起こす。

「ヤ・・・ヤダ!!遊馬!!!!」
体をそり返し遊馬から離れようとする。

「お前何勘違いしてんだ?」
「・・・へ??」

少し呆れた声で
「ばーか、わざわざこんな所で襲うかよ!!前見てみろ!!」

目を凝らして見ると、黄緑色の光がフワリフワリと暗闇に浮かんでいる。

「・・・蛍??」
「そう。」
「これを見るために?」
「そうだけど?」
「あたし・・・蛍って初めて見たかも。綺麗だね!!」
「少し時期は早いんだけど、これだけ見れたら上等だろう!」
「すごいね!!綺麗・・・。」
「そうだな・・・。」

しばらく無言で目の前に飛ぶ無数の光を眺める。

「あのさ・・・さっき言ったろ?」
「えっ?何?」
「わざわざこんな所で襲うかよって。」
「うん。」
「野明はどう受け取ったかわからないけど俺は、ちゃんと言う事言ってからじゃないとしないし。」
「・・・うん。遊馬っぽいね!」
「だからさ・・・。」
「何?」
「お前が好きなんだよ!」
「うん。あたしも。遊馬が好き。」

顔を寄せ合い、あたし達は初めてキスをした。

無数の光に包まれて・・・。

Fin

kissmark ツッジーさま

kissmark

ものすごくアピールしておねだりした結果ツッジー様に戴いた(というより半ば強奪ですね)作品です。(^^)
ツッジー様のご厚意で掲載を許可していただいたので、UPしちゃいます。
もう何度も見に行ってしまったほど 私のツボに嵌ったかっこいい遊馬です!
勝手に絵までつけたのですが 私の心のイメージはもっとかっこいいのです(T∇T)
イメージをそのままかける技量がほしいっ!
ツッジー様 本当にありがとうございます!!(^^)

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篠原に出向直前から、野明と付き合うようになった。
秘密にしてるつもりはさらさらないが聞かれないので答えない。俺も野明もそうだった。

昼食後、社内を歩いてる時に耳にした話。

「泉さん、仕事終わりに飲みに行かない?」

姿を見ると、野明にやたらとちょっかいを出す中地っていう奴。
食事や飲み会にしょっちゅう誘われてるらしい事を野明から聞いた。

「今日はちょっと・・・。」
「いつも断られてて寂しいんだけど・・・。1時間でもいいから行かない?」
「仕事次第なんで・・・。」
「じゃあさ、仕事終わったら内線かけてよ。待ってるからさ。」
「えっ!!でも・・・。」
「彼氏いるの?」
「はい。」
「誰?」
「・・・同じラボの篠原さんですけど・・・。」
「またまた!!口実でしょ!!」

信用しない奴だな。しょうがない助けてやるか・・・。

「おい、お前。ずっと聞いてたけど、野明が困ってるじゃねーか。」
「遊馬・・・。」
「野明、1時間なら行って来てやったら?」
「なんで?」
「まぁ、あんたがこれに耐えられたらだけど。」
そう言うと、俺は野明の首筋にキスマークを一つ付ける。

「あ・遊馬!!」
首筋を押さえて真っ赤な顔で野明が叫ぶ。
周りにいた社員も、はっと息を呑んだように静かになる。

「俺と野明は付き合ってるの。俺の大事な彼女にちょっかい出すまねすんなよな。」
そう言い、野明の手を引いて俺達のラボへと向かう。

野明はずっと顔を真っ赤にしたまま何も話さない。
ちょっとやりすぎたかも知れないけど、ああゆう奴にはこれぐらいしてやらないと!!

ラボに人が次々と入ってくる。
「篠原、やるなぁ!!」
「かっこよかったです!!」
なんて、仲間達が次々と声をかける。

野明は恥ずかしそうに俯いているけど安堵とも取れるような微笑で、みんなの話を聞いていた。

Fin

『大事』ということ ASAKIさま

『大事』ということ

10000Hit記念に ASAKI様に戴いた作品です。
ASAKI様のご厚意で掲載を許可していただいたので、UPしちゃいます。
「二課時代で!」という無茶をお願いして書いていただいたASAKI様の初二課作品!!
本当にありがとうございます!!(^^)

「なぁ」

「なぁってば、ペン貸して」

「ね、悪いんだけど、名前を呼んでよ」
野明がムスッとしながら、ポイッとボールペンを渡す。
珍しく機嫌が悪いらしい。
「わりぃ。」
機嫌が悪い理由はわかる。
ついさっきまでの事件のせいだ。
ブルドックを乗り回し、人質を取った犯人。しかし野明は簡単に仕留めた。だが、犯人が投降したのちに、警官の隙を見て人質を殴った。
犯人と人質は同僚の関係で、女性問題でもめた。恋人をとられそうになった犯人がキレて同僚と喧嘩になったのだ。

「ねぇ、なんであんな風に、たかが女性のことでもめて、仲間割れしたあげく、レイバーを使って犯罪侵すかなぁ」野明は報告書を書き上げ、大きくため息をついた
「あ?」
「だから!」
「泉さん。報告書出来たら提出して」納得いかない野明が俺に噛み付こうとした瞬間、熊耳さんが声をかける
「あ、はい。すみません」
「あのね、犯罪はダメよ。でも人は頭でわかっていても心では理解出来ないことがあるのよ」
「はい…」
「あなたがレイバーを大切に思ったり、人質の方の身を心配するのは悪いことじゃないけど…篠原くんにいつまでも絡まない!」
わかった?と優しい笑顔で言われた野明は少し落ち着いたのか、お茶をいれに席を立った

「あ。」給湯室に行った野明を追いかけ、俺も火にかけられたやかんの近くに立つ「俺が、本日茶坊主」
「そっかぁ。遊馬だったっか…」
「お武さんに言われたこと気にしてるのか?」
「うっ。」
「図星だな」ちょっと赤くなった顔を指差し、笑う
「私の考え方はまだまだ子供だよね」
「そっかぁ?」
「たかが女性って言っちゃったけど…その人にとっては大切だったんだよね」
「まぁな。手段は間違ったけどな」
「お武さんも大切な人がいたから…」言葉に詰まり、お茶の葉を探す手が止まる
「そこは気にしなくていいさ」
「え?」
「彼女はきっと割り切ったはずだ」茶筒を野明に渡すと、ニコッと受け取る
「うん。でも、謝る」
「って、言うと思った」
「遊馬~ぁ…あ、遊馬にも謝る。ごめんなさい、八つ当たりして」素直に頭を下げた野明の肩に手を置き、アイスクリームの奢りで手を打つ!と耳打ちしてやる

夕暮れになり、空が朱く染まり始めた頃、俺達第二小隊は夜勤についた
「事件、起きないといいね」野明がアルフォンスに寄り掛かりながら言う
「お武さんに謝ったのか?」「うん…笑ってた」
「良かったな」約束のアイスクリームを食べながら、俺は野明の話しを聞く
「ね、遊馬好きな人いる?」
「はぁ?いきなりなんだよ」「気になる!」

お前アホか?気になるって意味わかってんのか。

「お前は?」
「なんだよー質問で返すなんて」
「好きな女作る時間がこの勤務体制でどこにあんだよ」
「だよね」
「お前は?風杜とかアピールしまくりだけど…」言った後にしまった!と思ったが、もう取消は出来ない
「風杜さんがアピール?仕事仲間でしょ?」
「仕事仲間って…」

「遊馬さ…」俺がうだうだ風杜のことを考えてる間に、野明は全く違う話しをしだす
「私、まだまだ未熟者で情けないよ」
「野明?」
「お武さんの…ことも傷つけた。遊馬…にも八つ当たりした…」
「うん」
「自分の…感情だけで物事を判断しようとして…馬鹿だよ…」時折、声が震える。泣いているのは、自分の幼さを後悔してのことか。

野明の右手を引っ張り、抱き寄せる
「馬鹿だ。大馬鹿だ」
「う…うっっ…」
「情けない奴だ」
「うっうっ…」
「俺にまで八つ当たりしやがって」
「あす…ま…ごめ…ん」
俺の胸に顔をつけ、小さく泣く野明に言ってやる
「今は俺が傍にいてやる。だからたくさん泣け」
「あすまぁ~」
俺の名前を呼ぶと同時に、背中に腕を回し、しがみついて泣く

ひとしきり泣くと、野明はスッキリした顔でありがとうと言って、離れた
「どういたまして」
「さっきの…さっきの質問だけど」
「はぁ?さっき?」
「好きな人の話」
「あぁ、あれか」
「好きかどうかなんてわかんないけど…」
「けど?」

「私は遊馬が大事」
いきなり告白めいたことを言われ、心臓が高鳴る

「こうやって失敗しても、泣かせてくれるし、私の感情を受け止めてくれる」

確かに野明の感情の変化は手に取るようにわかる。でもそれは野明だって同じはずだ。

「そりゃ、俺も同じ」
「へ?」
「俺が馬鹿やった時も凹んだ時も、お前が受け止めてくれるだろ」
「パートナーだもん」
「パートナー…か。」
「うん。一心同体でしょ」

「俺も、野明が大事だ」
その言葉をどう野明が受け取ったかはわからない。でも、俺は…
パートナーとしてだけではなく、女としても…。

「な、好きな男が出来たら、1番最初に教えろよ」
「え~なんでよ」
「別に。興味あるだけ」
「じゃー遊馬も!私に最初に教えてよ。約束!」右手の小指をつきだし、ニカッと笑う
「約束しなくても、お前に1番に教える羽目になる」指切りをしながら、ボソッと答える
「え?何?」
急に近づいた野明の顔に、心音が波打つ
「なんでもねーよ!」ごまかすように俺はおでこに指を放つと、あいつは「いったぁ~い」と撫でる
「あ、赤くなっちった」
「もう!こいつ~」
俺の背中に飛び付き、腕を首に巻き付ける
「ぐえぇ、苦しいぃ」華奢な野明の腕を掴む

こんなに近くにいて、いつも触れ合っていて、何にも感じない男がいるなら、お目にかかりたい。
何よりも大事で、手放したくない存在。
「俺、今日の犯人の気持ち、ちょっとわかるな」
「えー」
「お前もそのうちわかるさ」
「何よ、大人ぶっちゃって」
「そ、お前より大人!」
後ろから抱きしめ、一緒に夜空を見上げる
「「あ!」」
スーッと流れて消えていく刹那の光
「ここでも見えるんだな」
「願いごとした?」
「あんな一瞬で出来るか」
「私はしたよ」
「ずっげ」

俺が野明の願いを知るのはずいぶん後になってから。
互いに大事な人だと認めるのは、ずっと後になってから…。

END

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