感想文等 | この頃はまだしも芝居もドラマもあった。 ・腑抜けた主水の誕生。
この「新仕事人」の秀は、「仕事人」の秀とはやはり違う。怒りや狂おしい懊悩などはもはやどこかに置き忘れてしまったかのようだ。加代との気楽な掛け合いなどは、まるでのちの順之助の先触れのようですらある。 そして順之助が登場してからは、この軽さが今度は失われて……無口で職人気質なルーティンな秀が誕生していく。
もし「新仕事人」最終回が秀の退場であれば、そして「裏か表か」まで復帰することがなかったならば。
いや、それならやはり「裏か表か」での秀の存在もなかったにちがいない。それどころか、「裏か表か」の存在そのものも。
だからいいのだろう、歴史のままで。(おっぺ)
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