項目名 | 主水出張する |
読み | もんどしゅっちょうする |
分類 | 必殺シリーズ |
作者 | |
公的データ | |
感想文等 | これもまた、別に主水が出張していること自体がエピソードの主軸ではない。「猫を逮捕する」方はそれがそのままエピソードに絡むからいいのだが、こちらは主水が出張していようがいまいが大差ない。本当に、もう少しこのサブタイトルはなんとかならなかったものか。 内容は、時々ある主水の同僚物だ。 主水と同年配の同僚が、妻の病気の介護のために務めにいろいろ支障を来し、筆頭同心田中からはあからさまに早期退職を勧められたりで、相憐れんだ主水は加代を手伝いに差し向ける。(で、そのまま出張してしばらくいなくなる) 加代は最初ぶうぶう言っていたが、妻女から親愛の情を向けられ、次第に親身になっていく。 そして例によって、悪党が出てきて、主水の同僚は殺害される。(主水、出張から帰ってきて、これを聞いてびっくりする) 多少、勇次の恋バナ(笑)なども絡んではいるが、ここでの主役は加代だ。前「仕事人」時代からすると退化したかのような加代だが、心を通い合わせた妻女のために、きびきびと仕事を果たす。 この話が他と比べて心に残るのは、仕事のシーンなのだ。 なんと、加代が先導し、身動きもままならない妻女を秀と勇次が籠に乗せて仕事の現場まで連れて行くのだ。 そして、最も恨みの残る相手の死に様を、秀・勇次・加代の連係プレイで、一瞬、妻女の目に焼きつかせる。かつての「仕置人」第1話のように。「仕事人」第2話のように。 主水は…… この大切なシーンの後、雑魚数名を特に必要もないスローバラードで淡々と殺して終わる。要するに、主水のこの話での役割は、加代をかの家庭に紹介するだけだったのだ。 別に主水が出張していたからその間に悲劇が起きたというわけでもないので、タイトルは…… この反省から「仕事人IV」では、「主水○○する」以外に「秀、○○する」「加代、○○する」になった……というわけでは、たぶん、ない(笑)。 映像的には、やはりルーティンワークかなと思うが、確かに仕事のそのシーンの時だけは、はっとする部分があった。 エンディングテーマのラスト、監督は……工藤栄一。 そうか……と思いはしたものだった。(おっぺ) |