感想文等 | 私にとって仕掛人というのは、テレビ「必殺シリーズ」の『元祖品』というイメージだった。だった、というと過去形のようだが、今だってそうだ。
テレビ「必殺シリーズ」というのを、今となっては知らない人もいるかもしれないので、簡単に注釈すると、
「法では裁けない悪、晴らしようのない恨み、を『金』を貰うことで裁き、晴らすことを請け負う裏の稼業の人間たちを描いた」時代劇
ということになる。
基本的に1話完結のドラマで、パターンでくくるなら、
悪人がいて、犠牲者を苦しめる。 犠牲者が死んだり死ぬほど傷つけられたりする。 犠牲者本人やその周囲の者の手によって、頼み料が用意され、依頼が為される。 主人公グループが悪人を殺害する。
こんな感じである。 もちろん、これはあくまでパターンでくくっただけなので、このフォーマットを基本としながら、様々なプロットのドラマが生み出された。
この「必殺シリーズ」と言われた時代劇シリーズの出発点が、「必殺仕掛人」という、すなわち池波正太郎の「仕掛人梅安」シリーズを原作とした作品だったのだ。
私自身について言うならば、初めてこのテレビシリーズをそれと意識して視聴したときは、すでにシリーズも5年目位を迎えていた。幸いというのか、再放送などによって、旧作にもまみえることができ、特に「新必殺仕置人」と題された作品によって、すっかりこの「必殺シリーズ」のマニアとなるに至った。
それが、最初の最初、「必殺仕掛人」については、原作がある作品というためか、(「仕掛人」が終了して、続く2作目「必殺仕置人」以降は、キャラクターなど基本的にオリジナルである)再放送も全く無く、情報ばかりでまるで実際に視聴することはできなかった。
原作小説があることは知っていたが、なんだかまずとにかく映像作品を見たくて、小説から先に触れようとはしなかった。
そして、実に20年近くたって、やっと今さら、「仕掛人梅安」の小説本に手を延ばしてみた。いや何、わじゃさんの処でなんだか話が出ていたから、これをきっかけにしてみるかなと思ったまでの次第(笑)。(おっぺ)
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