語る「万華鏡」

(もう一つの鍵)

もう一つの鍵(もうひとつのかぎ)

項目名もう一つの鍵
読みもうひとつのかぎ
分類ミステリドラマ

作者
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  • 公的データ
  • 刑事コロンボシリーズ。(おっぺ)
  • 過失として処理され、状況証拠しかない殺人事件。しかしあくまでも殺人事件と睨んだコロンボは、確証を得るため巧みな捜査を行う。
  • ブライス社長は、自分と正反対の身勝手な妹ベスを普段から監視しておりベスの不興を買っていた。その日もブライスの会社の社員ピーターとの仲を清算しろと命じられる。ピーターはブライスの金目当てで結婚したがっていると決め付けられたベスはブライスの殺害を決意する。

    脚本:スティーブン・ボチコ(「NYPDブルー」製作総指揮)
    監督:ノーマン・ロイド 
    ゲスト:スーザン・クラーク、レスリー・ニールセン
  • 感想文等
  • この犯人は、決して知能犯ではない。
     さんざ頭を絞って考え出した殺害計画は、初手から計算違いを連発し、それを拭い隠しながらやっとの思いで達成するものの、あとからあとから出てくるミス、やり残し、エトセトラ、エトセトラ。。。
     これくらいダメダメな犯人だと、当然コロンボなど出てこなくても、勝手に自滅していくはずなのだ。
     でも、なんの助けか、なんとかかんとか無事に進んでしまう、、、けれども、私生活はぼろぼろ崩れていく。
     だから、このエピソードは、コロンボ対名犯人、というドラマではなくて、犯人が主役の、1つの「ただのドラマ」で、コロンボは犯人の人生に現れた或る1人の石ころなのだ。
     「ホリスター将軍のコレクション」にもそのきらいはあったが、こちらはまだ「コロンボ対犯人」の対決ドラマという部分が主体だった。だから逆に、物足りなさをおぼえてしまったのだろう。それに比べれば、この「もう一つの鍵」は、コロンボを脇に追いやることで、ドラマとしてはずっと面白いものになっている。
     それでもまだいろいろ足りないところはあるのだが、それがやがて後期の「別れのワイン」とか「忘れられたスター」になっていくわけなのかもしれない。(おっぺ)
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