*模擬天守*


 模擬天守というのは、現存・復元・復興天守に含まれない物、つまり実在の天守に由来しない天守が全て含まれます。
 その為、一見本物風から一見してあやしいものまで多種多様です。
 なお、このサイトで主に扱っているような物件は(世間では)場合により模擬天守とも呼ばれず天守風建築物などと呼ばれたりします。

 模擬天守の中でも近世の城跡(の本物の石垣の上)に建っているものは、実在した天守との区別が付け辛く、ある意味非常に紛らわしい天守と言えます。
 但し、天守が存在したかどうかは意外にあやふやな場合が多く、あまりそれに囚われるのはどうかとも思います。
 近年は根拠の無い天守を史蹟である城跡へ再建する事は許可されなくなって来ているので復興天守と同様に、このタイプの天守は今後増える事は(多分)無いでしょう。

このタイプの模擬天守


 城郭遺構の目立ったものが消失してしまっている城跡に建っている模擬天守の場合、その城を再建したかったというよりは天守を建てたかったという意図が次第に鮮明になってきます。
 逆に言うならそもそも、天守を建てようとする場合城跡は最も都合が良い場所です。この場合建設に伴う遺構の破壊は必ず発生するので城郭ファンは模擬天守を忌み嫌う事が多くなります。

 自分としては、余りに城との関連が希薄なものは模擬天守では無いというスタンスをとっていますが、そんな事に拘っている人は殆ど居ないと思いますので、ご注意下さい。

 なお、大概の天守風建物が城との関係を謳っていますが、天守を建てるのに周辺に一つも城跡が無いという事も無いでしょうから、あまり気にする必要は有りません。

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