日高新聞 ひだかしんぶん 79号

〒055-01 北海道沙流郡平取町字二風谷79-8
沙流川を守る会 山道アイヌ語学校
郵便振替口座 02790-8-11965
発行 山道康子「アシリ レラ」(新しい風)

第二面

木を植えよう!!
私達が毎日使っている紙は、水と同じ様に大切な生活の一部です。トイレから始まり、本、新聞、手紙やメモ、コピー印刷と、紙は文明社会にはなくてはならないものとなりました現在、資源が失い他の国の収奪文明はやがて、紙と電気と自然破壊は地球の命と共に去らねばならない。もっと大切に経済縮小へと協力しよう。
私達の学校は山や川に行くと、木の実の成る木は、木の実で植樹をしています。
動物は木の実ごと食べて、糞をして、その糞から、立派な木が成長する。リスは、最初埋めた木の実の三、四ヶ所は、忘れる。その忘れた実が木となる。
人間も出来る事からやりましょう。木の実のならない木の枝を斜めに切り、大地にさしましょう。枝の植樹も、緑の運動!!

〜転載記事 琉球新報より〜
5・15行動に参加して 沖縄へ、アイヌから 山道アシリレラ
武器を捨て平和な地球に市民運動で生命守る

「5・15基地がなくなる日計画」(同実行委員主催)には本土やアイヌ、外国の人々も参加した。米軍基地前で平和を祈り、アイヌ民族の歌と踊りを行った山道アシリ・レラさんに、沖縄への連帯と平和への思いを寄稿してもらった。

 沖縄−この地に降りてすぐ海と大地に祈った。母国・日本への返還は、土着の民族の約束と希望を裏切るものだった。悪事と金権のだましは、耳をふさぎたくなる。金と武器を持つことは民衆も神も許していない。
 市民運動はすべての人々の平和な世界を望む。この流血の歴史に幕を閉じなければならない。5・15集会は人々の信念とエネルギーにあふれ、その事を互いに感じ合った。
 今現在、沖縄の住民は日本返還を望んでいるだろうか。悲しい醜い裏切りである。
 私達一行は先住民族の碑に深くお詫びし祈り歩きました。行進にも参加し、流血の歴史に胸がいっぱいで涙があふれました。目先の利益を優先した文明侵略は、便利さ、仕事と金で民族の魂をも奪ってゆく。島の破壊とともに人間の心と文化の荒廃は、今より先に苦しみと悲しみをもたらすでしょう。
 どんな理由があっても戦争は良くない。日本政府、日本企業のリゾート、そして米国政府の米軍基地。どれをとっても沖縄のためのものではない。
 日本と米軍の人達よ、自分の島に帰りなさい。そして米政府に「人殺しはやめなさい」と言ってあげなさい。武器を捨て平和運動をして下さい。二度と再びこの大地を血で赤く染めてはいけない。
 仕事と金で貧困から一時逃れをしても、そのツケは島の住民に返ってくる。どの政府、支配者も民衆から欲望の土地取り合戦をし、流血の歴史を繰り返す。
沖縄の住民の今の生活は、今までの生活に戻れなくするだけでなく、島そのものを失い、自分の魂を失ってゆくものです。金がなければ生活できない文明社会を押しつけたのは支配者であり、住民が求めたものではない。
 もっと生活を国の生活を縮小して、きりのない破壊文明をやめさせなければならない。昔の自然と資源の豊かさと引き替えに、後始末の出来ない文明社会を続ければ島全体、文明そのものが地球を食いつぶしてゆくからです。そして新天地を求め他の国を奪うため人を殺す。人のものを奪い殺す戦争は、悪魔のすることです。
 人間として心があるなら武器を捨て、文明経済を縮小する事で人間らしい生き方の地球が戻ってくるのです。自然と神との共存の大切さを今こそ再評価する時期ではないでしょうか。
 国も行政も過去の清算と認識をする事が、将来に過ちを二度と繰り返さず地球に自分に他の生命に愛を持って生きるために必要です。
 人間は地球に生きる権利と地球を守る権利があり、地球を守ることは生命を殺さず動・植物と共存することです。
 国や行政は、市民運動、意識ある物の運動と声を守るどころか、戦争・収奪のための武器を守る側に回っている。もっと民衆と平和について語り合わなければなりません。
 武器に頼るのは武器を持ち戦争をしたからです。武器の必要のない世界−愛があれば武器はいらなかったはずです。武器を捨て、唄と踊りで平和を願い、平和を祈り、平和のアピールを、みんなで声を出して呼び掛けるべきです。もっともっと市民運動が広がり、すべての生命が守られることを祈っています。

〜転載記事終わり 1998年5月19日火曜日 琉球新報より転載〜

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