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comic - archive - no.9




蟲師 / 漆原友紀

生命の源というか、そのもののような存在としてある「蟲」。
それは植物とか魚類とか、生物の連鎖の中で最下部にあたるもので、とても曖昧なもの。
人間には見えたり見えなかったり。
そして、時に蟲はその存在だけで人間を死なせてしまう。
そこにはなんの悪意もない。

この作品は、江戸時代だか明治時代だかなんだか分からん時代での、蟲と人間とのなんともやりきれない、しかしとても荘厳な関係を淡々と語っていまふ。

視点は常に俯瞰的。
総じてただの出来事。
だけどもちゃんと作者の愛があるっていう。

こういうのは、とても切ない。

2003年2月現在、アフタヌーン誌上にて連載中。



2003.02.16.Sun