ovalcommers / oval ロックとかテクノとかヒップホップとか、いわゆる一般で聞かれる(「POP」って書けばいいのかな。)音楽っていうのは、全てが法則に沿って作られてると思うのです。 分かりやすい例えで言えば、AメロだのBメロだの。 で、こういう法則に沿って作られた音楽っていうのは、聞き手を安心させる。 あんまり考えないでいい。 そして、それはすごく心地よくて、楽しい。 すでに頭が法則を知っているし、制作者側もそれをちゃんと提供してくれている。だから、そこからはそれぞれの展開を気にすればいい。 今のランキングに上がる曲は、全て「そこから」の展開のみで成り立っている。 いや、自分はもちろんベタベタの、もうスタイルからはいっているような「ロック」を気取るバンドとか好きだし、恥ずかしくなるようなドラマテックなバラードだって好きです。 そういう音楽は絶対的に正しいと思う。 で、話し変わって、oval。 この人は、いわゆる「音響」をデザインの領域で捉えることからスタートしてる。 自前で用意した音素材を焼いたCD-Rに、マジックで一本線を引くことで人為的なノイズを発生させたり、”音楽を自動的に生成するプログラム”を開発しようとして、その途中段階で生まれた音をアルバムとしてまとめ、ひとつの作品にしてしまったり。(タイトルが「プロセス」!「コマース」!) 「音」そのものより、「音」を生み出すプロセスが美しいっつう。 って、なんか全然分かんない。 とにかく、この人の音はかなりノイズに近い。 電子音がシッチャカメッチャカ。 ひとつひとつの「音」が単独で存在してるのね。それぞれが全く結びつかない。 もちろんメロディーなんてものは存在しない。 「法則」に慣れた頭で一聴しただけでは、はっきりいって理解出来ない。 しかし、それにこりずに何度も何度も聴く。ただBGMとして傍らで流し続けるだけでも可。 すると、少しづつ音の流れが把握出来てくるんです。ひとつひとつの音(ノイズ)を頭の中でだんだん整理出来てくる。 そして、そうしている内に、なぜだか今までは曲としてすら把握出来なかった音の渦が、序所に曲としての様相を表しはじめ、自分の知っている法則の上で鳴り始めるんです。 これ本当。 別に気を衒っているわけではなくて、初めで書いてる「法則に染まったベタベタの耳」で聴いてそうかんじるようになるの。 なんでか。 聴いてる時の自分を意識してて気付いたんだけど、なんのことはない、自分でそれぞれの音を勝手に構成してるのね。 心地居タイミングを探し出してる。 慣れ? そう、慣れ。 でもね、このタイミングっていうのが、「POP」では味わえないくらいの快感を与えてくれる。 半端じゃない。 だって、自分で構成してるわけだから。 それは自分が一番聴きたい音。 自分が一番気持ちいいタイミング。 セックスとオナニーの違い。 ああ、これは分かりやすい。 ごめん、適当。 --- ここで視聴出来るような事書いてるけど、どうなのか。 → |
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2003.09.01.Mon |