一連の議論を拝見させていただきました。ここでまず
考えなければならないのは（松竹梅さんもおっしゃってましたが）
「留学生」という法的身分についてだと思います。松竹梅さんの
指摘の通り、留学生というのは、学位または技術の習得のため
「一時的に」滞在国を訪問している人たちのことです。ですから
留学生は基本的には目的を達成した後はすみやかに帰国するのが
筋なわけです。

留学生の場合、彼・彼女の滞在の主たる目的は勉学ですから、
勉学に専念しなければならないのは勿論です。アルバイトが許可されて
いるのもあくまで補助的な収入を得るためですので、アルバイトそれ自体
に時間を取られてしまうのは、（厳しい言い方をすると）本末転倒なわけ
です。そもそも留学の大前提となるのは、「留学期間中の金銭面での
見通しが立っていること」ですから、お金がないのなら留学を考えるべき
でなありません。これはどこの国の移民法にも明確に記されていますし、
主要各国では、外国人が学生ビザ申請をする際には普通銀行からの
残高証明等を要求します。

個人が外国に行く場合は、ある特定の目的のもとに、一定の法的身分に
区分されるのです。滞在身分によって個人の活動は制限されます。例えば
学生である外国人は基本的に就労はできません。もし就労したいのであれば
就労ビザに切り替える、あるいはインターンシップなどの形で「学習の一環」
として行うなど、まあこれは滞在国の移民法によって違いはあるでしょう。

永住権についても同じです。普通永住権は１）滞在国の国民と結婚する場合
あるいは２）家族が既に当地に永住している場合が優先されます。または
就労ビザで滞在していて、雇用者に気に入られた結果、雇用者が長期的あるいは
永久的に滞在を申請するという場合もあるでしょう。要するに決して無条件に
与えられるべきものではないのです。難民申請でさえ、どこの国でも審査には
時間をかけるものです（もっともこの点では日本はもっと条件を改善すべきかも
しれませんけど）。

確かに合法的に滞在している「留学生」・「就学生」の状況も厳しいものが
あるでしょうから、高野さんの気持ちも分かるのですが、私としては、外国人
である以上、行動をある程度制限されるのは仕方がないのではないかと思います。
もちろん、ビザや永住資格あるいは帰化の申請手続きを簡略化・改善することは
可能だと思いますが、滞在資格に基づいた行動の制限というのは、外国人に
対しては必要だと思いますし、制度それ自体は人種差別ではないと思います。ただし
法律を適用する上で、ある特定の人種を標的にして、法の運用が一貫性に欠けるようであれば
それは差別であるといえるでしょう。

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[504] 「提言」について 2000/5/9(TUE)19:41 松竹梅 (353) ≪

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├[507] re(2):「提言」について（ついでに） 2000/5/9(TUE)22:05 高野 (609)

├[515] 高野さん、具体的に何をなんのために提言するのか、やはり全然説明しないんですね 2000/5/10(WED)12:42 見物人 (2560)

├[516] re(1):事実の指摘ーー国策の変更について 2000/5/10(WED)16:08 高野 (603)

├[518] 都知事だって元国会議員、警察はそれ自体が政府筋なんだぞ（笑） 2000/5/10(WED)22:12 うん？ (650)

├[528] re(2):事実の指摘ーー国策の変更について 2000/5/11(THU)21:05 松竹梅 (335)

├[548] 削除

├[549] 高野氏の見解（推察） 2000/5/18(THU)22:57 松竹梅 (2127)

├[597] 高野さん、言葉は正確に使ってくださいね 2000/5/27(SAT)21:39 見物人 (428)

├[506] re(1):「提言」について 2000/5/9(TUE)21:55 高野 (1682)

├[509] re(2):「提言」について 2000/5/10(WED)02:40 松竹梅 (1893)

├[532] 「外国人」という立場 2000/5/13(SAT)07:12 述 (2239)

├[537] re(1):「外国人」という立場 2000/5/13(SAT)17:33 松竹梅 (491)

├[550] re(1):「外国人」という立場 2000/5/19(FRI)03:37 高野 (2317)

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