項目名 | The Book |
読み | ざぶっく |
分類 | ノベライズ小説 |
作者 | |
公的データ | 「週刊少年ジャンプ」「ウルトラジャンプ」誌上で絶大な人気を誇る荒木飛呂彦氏の長期連載『ジョジョの奇妙な冒険』を稀代の若手作家乙一氏が構想・執筆に2000日以上をかけ、渾身の小説化を実現!! カラー口絵および全6章のトビラ絵、本文イラストは荒木飛呂彦氏描き下ろし。ジョジョ“Stand up”杜王町MAP付き、革表紙風装丁。 『ジョジョ』シリーズ第4部・杜王町を舞台に起こったもうひとつの事件。 構想・執筆2000日以上、鬼才・乙一が渾身のノベライズ!! |
感想文等 | 乙一が「ジョジョの奇妙な冒険」を書くと、それは一体、何ができあがることになるんだろうか。 結論から言えば、それは紛れもない「ジョジョ」であり、乙一細胞はかなりな程度希釈されていた。……が、自分でこう書いておいてなんだが、……本当にそうだろうか。 出てくる登場人物たちは、乙一が新たに創造した者たちはもとより、ジョジョたちすら、あまり乙一小説の登場人物として違和感がない者たちではなかったか。 映画になった「傷」――これが“スタンド”の能力だったなら、そのまま「ジョジョ」になっているんじゃあないか。 他の、「しあわせは子猫のかたち」とか、「きみにしか聞こえない」とか、ジョジョや“スタンド”の像が出てこないだけで荒木飛呂彦のコミックに描かれる物語につながっているのではないのか。 そもそも乙一のデビュー作「夏と花火と私の死体」など、荒木飛呂彦の短編そのものだろう。 だから――乙一の「ジョジョ」が紛れもなく「ジョジョ」であり、“異質な細胞としての”乙一の部分が少なく感じられたとしても不思議はないのだ。 途中、康一が「僕たちのマンガ」みたいな表現をしていることと、“敵”の能力がどうしてもヘブンズ・ドアーとかぶって感じられることの2点が瑕疵と言えば瑕疵か。(おっぺ) |