語る「万華鏡」

(レインディア・エクスプレス)

レインディア・エクスプレス(れいんでぃあえくすぷれす)

項目名レインディア・エクスプレス
読みれいんでぃあえくすぷれす
分類舞台劇

作者
  • 成井豊(キャラメルボックス
  • 公的データ
  • クリスマス・イブ。山口県下関市に住むナオとこずえが、一通の手紙を読んでいる。差出人はこずえの親友であり、ナオの孫でもあるユカリ。ユカリは11年前に上京し、弟の拓也と2人で暮らしている。拓也は高校の教師で、つい最近、教え子が自殺するという事件に遭遇したばかり。ナオもこずえも拓也の近況を心配していたのだ。ユカリの手紙には、拓也の前に不思議な男が現れたと書いてあった。自称ユカリの同級生。しかし、ユカリにはそんな覚えはまったくない。ただ、いつか、どこかで会ったような気はすると。男の名前は北条雷太。手紙を読み終えたナオがこずえに言う。「東京へ行こう。北条さんに会いに」 (おっぺ)
  • 感想文等
  • これは、なんだか高橋留美子の「人魚シリーズ」みたいに、不老不死で生きていく男たちの物語。
     そこで出てくる、繰り返される言葉――それは……。
     しかし、俺には約束がある……。
     不老、不死。老いることもなく、死ぬこともなく、ただ彷徨う。そんな存在にとって、生きるとは、交情とは、なんだろう。
     人が生きるには、何かしらの目的や理由や、甲斐がある。そういったものが必ず必要なのだ。
     だから、彼は思い続ける。しかし、俺には約束がある。。。
     どんな愛する女性とも、共に生き共に死んでいくことができない。そんな男には、ただ約束の2文字しかないのだ。友情に対しても、愛に対しても。
     悠久の時の中、人間が他の生き物と違う生き方をするとすれば、言葉を身につけ、そしてその言葉の中に、「約束」という単語を備え付け、それを守り抜くことをできるその一点なのかもしれない。
     そんなふうにさえ、感じたりもした。。。
     約束以外に、何が人の糧となるだろう。。。(おっぺ)
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