公的データ | クリスマス・イブ。山口県下関市に住むナオとこずえが、一通の手紙を読んでいる。差出人はこずえの親友であり、ナオの孫でもあるユカリ。ユカリは11年前に上京し、弟の拓也と2人で暮らしている。拓也は高校の教師で、つい最近、教え子が自殺するという事件に遭遇したばかり。ナオもこずえも拓也の近況を心配していたのだ。ユカリの手紙には、拓也の前に不思議な男が現れたと書いてあった。自称ユカリの同級生。しかし、ユカリにはそんな覚えはまったくない。ただ、いつか、どこかで会ったような気はすると。男の名前は北条雷太。手紙を読み終えたナオがこずえに言う。「東京へ行こう。北条さんに会いに」 (おっぺ)
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