公的データ | ――それは何の変哲もない、ただの箱に見えた。幾分、湿った感触の、大きめの段ボール箱。湿っているのは昨日の雨のせいだと思った。だが開けた瞬間、そんな考えは消しとんだ。中にあったのは遺体だった。首も手足も切り落とされた、血塗(ちまみ)れの子供の遺体だった……。おなじみ「深山木薬店」の3人が恐怖の事件の謎に挑む!!
著者のことば――もしかすると貴方の隣の席に……などと、それは言い過ぎだとしても、貴方が1日に会うあらゆる人達の中に、最低1人は人間でない生き物が紛れていることでしょう。しかし特別、だからどうという訳ではありません。ここはそういう世界なのです。ただ、それだけです。(おっぺ)
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