感想文等 | 正八編。正八には、涙と叫びがよく似合う…… これまでのシリーズにも多くの「サポーター」が存在した。ちょっとヘマだったり、見習い中という感じだったり、探索係として有能だったり、殺しもある程度こなせたり、それぞれだった。 だが、この正八ほど感傷的で、情熱的で、子供っぽく、意地があり……印象的なキャラクターはなかった。 正八のキャラクターは同時に、この「感傷の必殺」新仕置人にベストマッチだった。続く「必殺商売人」にも正八は続投したが、この「江戸プロフェッショナル」商売人の中では、正八は新仕置人時代の魅力はさほど顕れてこなかったように感じられる。 この「代役無用」では、まだ正八の「情念」の爆発は充分ではない。のちの「夢想無用」「愛情無用」などで、正八の叫びはさらに深く心に届くようになる。 この正八の後身は、むしろ「商売人」よりも、「うらごろし」の正十だったかもしれない。 「代役無用」で、最も印象的なのは、桜木健一演じるゲスト主人公が殺害されるシーン。この場面での映像演出こそ、必殺ならではと言いたいような類いのものだ。「仕事人IV」あたりからは全くのように見られなくなったものなのだが……(おっぺ)
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