感想文等 | この作品は、「パイルD-3の壁」とは別の形で印象がよくない。悪いとまでは言わないけれど。犯人が可哀相なのだ。。。「忘れられたスター」みたいな、あるいは別の意味で「別れのワイン」みたいなことではなくて、エレベーターのシーンなど、ほとんど超人コロンボが力弱い女性犯人をいじめているような気すらしてしまう。コロンボの出る幕ではない、、、そんなところなのだ。(ラストカットのキューパンチなど、遊び心は楽しいんだけどね) コロンボの面白さは、超人犯人、天才犯人、エリート犯人、、、が、ダサダサ刑事コロンボを軽侮しながら、次第に圧倒されて、そして、とどめを刺される。そんなところに醍醐味の1つはあったと思う。あるいは好敵手として認め合うなど。 ところが、この作品では、コロンボの方が常に犯人より上手にいるのだ。犯人はただの「女子社員」だし、彼女からすればどんなにダサダサの恰好をしていても刑事は――しかも警部だ――脅威に違いない。 この話は、犯人であるヒロインの哀しい話として作られるだけでよく、コロンボなど出てくるべきではなかった。そんなふうにしか思えないのだ。。。(おっぺ)
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