語る「万華鏡」

(「激ヤバ!オレたち死ぬのか?」の一部削除)

激ヤバ!オレたち死ぬのか?(げきやばおれたちしぬのか)

項目名激ヤバ!オレたち死ぬのか?
読みげきやばおれたちしぬのか
分類特撮

作者
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  • 公的データ
  • 電磁戦隊メガレンジャー」第16話。(おっぺ)
  • 感想文等
  • メガレンジャーは、同じ高校生たちを主人公にした「高速戦隊ターボレンジャー」と比べても、いかにも本当に「高校生」「受験生」という感じに描かれ、なんだか時には、まさしく学園青春ドラマを観ているような、そんな回すらもあったものだ……
     その中で、「平和のために戦っているレンジャー」であることと、普通の夢ある高校生であること、その二つをせめぎあわせたエピソードも生まれた。この「激ヤバ!オレたち死ぬのか?」は最たるもの……
     ある日、例によって悪の怪人が町に現れ、5人のレンジャーが出陣し撃退する。ところが翌日の早朝、この怪人が町中にばらまいていた物質は猛毒であり、町の多くの人々、またレンジャーの5人さえもその毒に犯されていることが判明する。夕方の六時にはもはや生きてはいられないのだ…
     リーダーのメガブラック・耕一郎と、イエロー・千里は、最後の最後まで諦めずに戦おうと奮起する。これはいかにも正義のレンジャーにふさわしい克己心だ。しかし、残りの三人は、「死んでしまう前に、しておきたいことがある」「やり残したくない」と離脱していく。これもまた、高校生の少年少女として全く当然のことだ。
    それでも押しとどめようとする耕一郎たちに、ブルー・瞬が言い募る。
    「おまえたちには、やり残したくないことがないのか?」「メガレンジャーとしてじゃない。遠藤耕一郎として、城ヶ崎千里としてだ!」。胸を突かれたように耕一郎も千里も何も言えなくなってしまう……
     離脱した三人は、それぞれの「やっておきたいこと」を始める。ささやかなことばかりだ。レッド・健太は焼肉屋に入って金の続くだけむさぼり始める。町の人々は何も知らされていないので、いつも通りの生活が流れている。
     ピンク・みくは買いたかった服などを買い、そして、ウェディング・ドレスを。みくは瞬のことが好きなのだ。
     瞬を探し出すと、瞬は自分の作ったCGの絵を広場の隅に展示し始めていた。
    「瞬、あのね、私、どうしてもやっておきたいことが……」
    「違う……」
    「え……」
    「俺がやりたかったのは、こんな中途半端な個展じゃない!」
    「そう……そうだね」
     それ以上、みくも何も言えない……
     焼肉をむさぼっていた健太の席に、ゲーセンでよく一緒に遊ぶ小学生の男の子がやってくる。「健太さん、あした新しいゲーム機が入るんだって!」「おっ、ほんとかよ!」一瞬笑った健太だったが、そのあしたが自分には来ないことに気づく。「あしたか……」
    「じゃあ、あしたね!」
     そう言って楽しみなで元気に走り去る寸前、その男の子の腕に、毒に犯された証拠の赤い痣があるのが見えた。
    「タケシ、おまえ!」
     息を飲む健太。
     そんな健太のうしろで、馴染みの焼肉屋のオヤジが電話を取り、歓声をあげる。
    「なに、生まれた!? ようしっ! あす一番の列車で行くからな!」
     満面の笑みが「あした」への期待と希望で輝くようだ。
     そのオヤジの首筋にも、赤い痣が……
     瞬と、そしてウェディング・ドレスの箱を抱きかかえたままのみくのそばで、まだ就学前の幼い男の子と女の子が遊んでいる。大きくなったらなんになる、の幼い夢を語り合いながら……
     その子たちのや手には赤い痣が……みくと瞬は見てしまった……
     千里と耕一郎は懸命に打開策を探していた。何も見つからず、何もできない……ふと、千里は好きなカメラを手に取り、パソコンの前の耕一郎にフレームをあわせた。耕一郎……は、今パソコンの画面を見てはいなかった。そっと、一枚の写真を見つめていたのだ。それは家族と一緒に写っている写真……その写真の上に、ぽとりと涙の落ちるのが、フレームの中に見えて、千里は震えた……
     このあとのストーリーは特に記すまでもない。打開策は見つかり、そして、離脱していた3人も、町の人々の「あした」を「夢」を、守るため、戻ってくる。そして、メガレンジャーの勝利だ。
     しかし、このアクションシーン、勝利の戦いは物語の眼目ではもちろんないのだ。
     この「メガレンジャー」では、画面画面の演出が素晴らしい出来であることが多かった。脚本が良質のものでも、役者の演技はもちろん、演出1つでその出来不出来は大きく分かれる。この番組では、「いい画だな。。。」と思うシーンが何度となく現れてくれた。
     サブタイトルについては、まあ仕方ないと思う部分はあるのだけれど。。。(笑)(おっぺ)
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