感想文等 | 1話は以前レンタルビデオで見ることができていたので、2話、3話……と、主に興味は新キャラ西順之助の描かれ方ですね。1話はね、私は実は悪い評価はしていないんです。秀以上に感情剥き出しの、いってみれば「裏返しの念仏の鉄」みたいな西順之助というキャラクターは面白かった。「仕事人IV」を毎週見ていた頃には、その辺りの葛藤とかが見受けられなくなっていたので(ギャグキャラになっていたもの(^^;)、今回IIIを初回から通しで見られるのはうれしい。 というわけでせっせと見ていた2話、3話。 2話では、順之助、模擬試験のために殺しを休みます(^^;。でも、それ以前に、みんなが殺しを断って、加代と二人だけで殺しに挑もうとソープランドに出かけていってのコミックリリーフ場面は、登場したての新米殺し屋(童貞)の描かれ方として、私は面白かったですね。むしろ、仕事に赴く前のアジトのシーンで、試験で参加できないけれど、半分くらいなら……と言ったときに、いきなりおりくが「ふざけるんじゃないよ!」と怒鳴ったときの方が違和感がありました。おりくのキャラって、こんなだったっけ……? という感じで。おとわさんかと思った(^^;。 が、むしろ意外に楽しめたのは、後々正直言って「面白くないよー」と思う話をたくさん作ってくれた篠崎好さんの第3話、「アルバイトをしたのは同級生」でした。こっちでは順之助が殺しをします。 あ、ちゃんと必殺してる……と思ったのは、頼み人(順之助の同級生で惨殺された少年の姉。悪党の愛人になっていたようだ。順之助とも顔見知り)がその標的の1人に自分も加えて頼んだ時点ででしたが、例によって順之助がアジトに来て、「何をぐずぐずしてるんですか、正義のためにやりましょう!」とか気炎を吐く。 主水がそこでひとこと、 「おめえ、本当にやるんだな? その言葉、忘れるなよ」 順之助はなんにも知らないので、明るい。 そして、いよいよ仕事のシーン。スローバラードの主水の殺しのあと、のっそりと順之助がエレキテルを持って現れる。(ライデン瓶、が正しいのかしら??) で、相手の顔を見て、お互いに「あっ!」。 慄える順之助。 結局は、半分自殺のような感じで、女は順之助の手に掛かる。 アジトで順之助が、「こんな仕事やめるんだ!」と泣きわめいている。 これなら……と私は思ったものです。これなら、十分「必殺」ではないか。これは、「アダルト」な殺し屋が出てくる「江戸プロフェッショナル」の「必殺」ではないけれど、思いっきり「必殺」でしょう。糸井貢や秀をさらに純化してしまった、言ってみれば究極の「殺し屋になってはいけなかった殺し屋」像ではないか? 「新・仕置人」や「仕事屋」のような、あるいは「仕置屋」や「からくり人」のようなドラマとは全く違っているし、望むべくもないものかもしれないけれど、これはこれで1つの「必殺」に違いないのではないか? そんなことを思ったのでした。(おっぺ)
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