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古い日記。 最近の日記。
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ゼロ・インパクト (四號)
■久々に地雷を踏んだ… ここのところ明治帝国軍に激ハマリ中の四號。 アクセス解析をたどっていったところ見事な地雷を踏みました。
四號の日露一押しコンビの逆カプで。 受が女性化。
――ぬぉぉぉぉぉっ!
見た瞬間、本気で凍りつきました…。 いや、人の嗜好はそれぞれですし、とやかく言うつもりはないんです。 でもあれを女って…とかなり引いたのは事実。
だがしかし。 よくよく考えてみる。
――魔人で同人やってるときって、いっつもその状況じゃなかったか?
ええそうです。主如と如主の割合はいいとこ2対8。女黄龍も当たり前のようにありました。 別にそれに対しては何も思ってなかったんです。「ああ、ちと違うな」ていどで。 話がよければ逆カプでも全然平気で読んでましたし。
じゃあなんでこんなに衝撃を受けたのか、と自分で考えて出た結論は、 それが歴史ジャンルだから、ということにつきます。 四號はかなり腐っていると自身でも自負するオタクではありますが、 歴史でやをひはやらねぇっ!という妙にカタイところも有しております。 読む分には平気だが、自分で書けと言われるとなんかできねぇやりたくねぇ。 そんな気がしてならんのです。 (たいていカップリングネタがなくても萌えるし燃える) これはたぶんに、歴史ジャンルというものが実在の人物を扱っていることに起因していると思われますが。 だから時代が古ければ古いほどタガは外れやすいようです。紀元前なんてタガないね♪ (これでどこのことかわかるでしょう。奴等は例外もいいとこですが) ともあれ幕末明治からだと写真が残ってたりするわけで…親族が生きておられたりするわけで…。 どうもそのあたりが、今回の地雷が効いた原因らしいな、と。
ちっとだけ、同人が苦手な人の気持ちがわかった気がしました。
にしてもなぁ…なんであいつが受なんだ? 明治でタッパが180あったような豪傑だぞ…あれの女言葉は想像できん、というか怖いぞ…。 (まだ煩悶中らしい)
2007/05/23(水)
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なんなんだよこの審議(四號)
■なので、声はあげる。あげねばならぬ。
「著作権法の非親告罪化」 http://takekuma.cocolog-nifty.com/blog/2007/05/post_b72f.html#more
著作権。そりゃあ守らないといけないとは思うが。 パクリや海賊版で儲けてる連中には相応の罰がなければならぬと思うが。
――これ、解決法、か…?
非親告罪による著作権侵害罪なんて、それこそ「君あれをパクったね♪」とにこやかに一言いわれればオシマイではないか。
ものを書いている人間から言わせてもらう。
現代の創作物に、 完全に独立したオリジナリティーのみで成り立っている作品などない。
ありえないのだ。生まれてからいろんなものを見て聞いて育ったのが人間なのだから。大小さまざまなものに影響を受け、また少しづつ異なる別の何かを作ってしまうのが創作者というものなのだから。 この法案を提案した人間は、ものを作るということを本質的にも身体的にも知らないとしか思えない。
――じゃあさあ、柿右衛門の写しも「パクリ」になるのかね。オリジナリティーは素人目にはまぁったくわかりませんがね。
…歴史やゲームで遊んでる奴が何をとおっしゃるかもしれないが。 これは別に同人やパロにかぎったことじゃないんです。
ここの主は自分のことをものかきと称しておりますが、根は創作、俗にオリジナルと呼ばれるやつを扱っております。「オリジナル」――そう呼ばれてはいても、上記の通り、完全なる固有の著作ではありません。いろんなところからインスパイアされたものが、四號の文章という形になって表れたのがうちの諸作品群なわけです。「オリジナル」といっても『統法』なんてもろ『易経』ベースにしてますから、これを「侵害」といわれればそれまでです。それ以前に某武侠小説の登場人物まんまな奴等がいやがりますので激ヤバもいいところです(笑)。 パクられた作家は全然気にしそうにない人ですがね…(苦笑)
これ、通ったらマジでこの国やばいぞ。笑うしかない。 どこだったっけ、「漫画はこの国が誇る文化」って言ったのは。 自国の誇る文化を潰そうとしてる国がいますよどっとはらい。
――《回天》の同志、攻撃してよし(笑)。
2007/05/21(月)
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こういうの好きなんです(四號)
■メガテン属性占い
四號伊織さんはChaos-Light です! ● 【あなたの性格】 Chaos-Lightのあなたは、自分の感情のままに自由に生き、 義理人情を重んじる昔ながらの不良タイプという感じです。 マイペースなので場を満たしたりしますが、人を傷つける事は好みません。 学校や会社などの集団では孤立しやすいですが、ルールを守らないゆえに 自由な発想で柔軟な行動を取る事ができるので、ピンチの時には頼れるナイスガイでしょう。
【あなたの人間関係】 種族に例えるとあなたは破壊神・龍神・地母神・国津神です。 人を寄せ付けにくい雰囲気ですが、一度親しくなると面倒見良く頼りになるので、妹・弟タイプに好かれるでしょう。 ● 四號伊織さんの隠れた趣味は、SMです! …あんまり間違ってない気がするのが一番悲しいぞ…。 すみません、破壊神も国津神も竜神も大好きですよあはは。
2007/05/10(木)
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やってみた(四號)
■魔人系らしく「高校メーカー」
▼天香学園高校 校訓 上陸・安眠・盗作
生徒数 男子235名 女子253名 計488名
データ 偏差値67
<出身者職業ベスト3> ゴルファー・探検家・サッカー選手 <主な留学先> チベット・スロベニア・オーストリア
進路 <昨年度> 大学進学率39.8% 就職率10.9% 大学194名(四年制89名 短期105名) 専修・各種学校54名 民間就職30名 公務員23名 家事・その他187名
校歌 中古で買ったセーラー服 月水金は分が悪い 温かい未来を盾にして スタイル自慢の村人よ 根性より後戯の言葉が好き 思い出いっぱいゴミいっぱい ああ 天香学園高生 正月と清潔の申し子よ
――微妙にあってるといえなくもないのがなんともアレ。 校歌はもう何も言うまい。
▼真神学園高校
校訓 仮病・剃毛・上告 生徒数 男子74名 女子472名 計546名
データ 偏差値63 <出身者職業ベスト3> 彫刻家・女優・弁理士 <主な留学先> リヒテンシュタイン・レソト・バチカン
進路 <昨年度> 大学進学率43% 就職率3.7% 大学235名(四年制177名 短期58名) 専修・各種学校283名 民間就職19名 公務員1名 家事・その他8名
校歌 計画性と熱帯セイ 「平々凡々」の帆を下げろ 勉強するなら金をくれ 6日連続で宿直 寒く由々しく大人しく 宿題忘れて冬休み テイク or ソウル 叫びたい テイク or ソウル 真神学園高校
どっちにしても偏差値が高いぞ…。おい。
2007/05/04(金)
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歴史オタクです (四號)
■最近日露に激烈落下中 日露関連人物の伝記を読み漁る日々です。ああ、萌えのある日々っていいなぁ。 腐女子な四號ですが、別にカップリング云々はなくとも萌えなのです。
もともと歴史的に見てどうこうとか、そういう小難しいことでなく、 年表に名前が出るかどうかという人々の、生の行動を追っていくのが楽しいのです。 ああいいぞ明治軍人! 皆どこか変だ!(笑)
■その例 ・酒好きのあまり、朝からカップ酒飲みつつ書類を片す海相。 ・艦の運用失敗してコードまきつけちゃった♪な艦長。 ・国際会議で堂々と居眠りかます騎兵少将。 ・ついでに↑の会議中、ロッキンチェアでひっくりかえったあげく、テーブルも飛ばした。
ちなみにこの三人、たぶんお互い面識がある…。 共通項=大の酒好き。 今じゃ考えられないくらいに公私の別があってステキだ。
2007/05/03(木)
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だめだめな人(四號)
■急転直下に浪高シ 『坂雲』読破以来、日露に激烈ハマリ中。うああああ…また資料づけなジャンルに…。 図書館行って資料を見てはうはうはしているありさまです。トキメキです。 オリジナルサイトがまたごった煮になりそうです。
■連携プレイ? 知りあいのために、資料という名の萌え本を蔵書からコピーして送ることになりました。
…ナンデコンナニ分厚クナッテイマスカ?
『無幻逍遥』を書くにあたって、先任参謀に地図の写しやらを頼んだら、 どう考えても地図じゃねぇあれやこれやの資料がついていて嬉しい悲鳴をあげたものですが。 今まさに俺、二の舞! 覆轍! 頼まれてたのは韓世家だけだったはず! 2冊だけだったはず! ――これが歴オタの魂ですか天よ地よ風よ。
■教科書問題 …別にオカタイ話でもなんでもなく。 図書館に行ったついでに教科書を読んでいたのです。 まあ見事に変わってますね。 ただ気になるのはどいつもこいつもでかくなってるということ。 国語の教科書は五年か四年でA5になってたものですが。みなB5になってます。
小学校時代、四號のお気に入りは当然国語の教科書だったわけですが、 中でもお気に入りが、『桃花片』『蝶をあむ人』『サーカスのライオン』の三篇でした。 今も生き残ってるのはライオンだけ。 (『桃花片』は付録の形でついているところもありましたが)
社会はもっと凄かった。アトムがいればコナンもいる。なんだこの教科書(笑)。 正直生湯葉さんに見せてもらったお受験問題のがよほど難解。
中学・高校をチェックしはじめると版型がB5なのにまず驚いた。 ああ、でも『山月記』はやっぱり強いな。 図版が増えたと言えば聞こえはいいが、やっぱ中身が薄くなってる気がしないでもなく。 あんな「〜を考えてみよう」なんて各題の後についてなかったぞ。
どこの出版か忘れたけれど、大笑いさせてくれたのが1冊。 やはり『山月記』なんですが、 「主人公・李徴の性格を変えてみよう」とか書いてあるんですよ。 さあ考えてみよう! 気の弱い李徴を!!
何が恐ろしいって、「実例をあげてる」んですよ。 仕事帰りに飲みに誘われて断れない李徴という、すげぇ短文が。 下手なギャグより笑えました。憤死ものです。 偏狭じゃない李徴なんて李徴じゃねぇだろ…。
■ちょっと待てや
"Five Star Designer's Banquet"
こんなん書かれたらときめきません? チラシにあったら手にとりますよね?
ちなみに正式名は 「五つ星デザイナーの饗宴」国際招待ポスター展 ――だそうで。
じゃあなんなんだ、そのフィルモアみたいな十字の先に星は!
――通勤時に見かけて思わず怒鳴りそうになった一品でした。
2007/04/23(月)
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萌えっていいな(四號)
■読書熱 物書いてアウトプットしたら物読んでインプットしろやとばかりに図書館からあれこれ。
現在『坂の上の雲』攻略中。ただし貸し出し中のため2巻欠。 ああいいなぁこの兄弟。 それぞれの世代でまんま外国に対するイメージが違うのが妙に切ない。 これが終わったら森福都いきます。
■インプット漫画篇 書店の店頭でいつも気にはなってた『アンダー・ザ・ローズ』を古本でゲット。 ただし3巻のみ欠。
――なんて俺好みの次男!
いい鬼畜だ…何がいいって相手がまたオカタイ人だから、それを崩していく過程がツボ。 BLの鬼畜というのがどうもつまらんのは受に問題があるせいだと開眼させられました。 うちの主如が好きな方は好みかもしれません。今のとこ四號の本年度一番ヒットです。
2007/04/16(月)
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今回ばかりはネタ重複(四號)
■ブログとかもろもろとネタが完全にかぶってますが、御了承ください
『剣華嬢刀』打ち込み終了しました!
しかも投稿規程最大値からマイナス八枚という微妙な数値に右派右派です。 …田文さん、おれはライトでもレフトでもないよ?(笑)
この八枚のゆとりはフル活用しますとも。ええ。 さあ今から追加分追加分。 そして印刷して校正やって最終印刷して発送だー。
『剣華嬢刀』、興味のあられる方はこっそり四號まで連絡を。
■しかしまだあらすじは手もつけてないわけで なのに昨日は「風林火山」みて勘介かわいいなーとか言ってたわけで。 いつものように本とか読んで徹夜してたりしたわけで。
2007/04/09(月)
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投稿策はいつものよーに(四號)
■だんだんパソコンの変換機能が怪しくなってきた 馬鹿になっているならいい。ただ馬鹿になるのではなく、 武侠系武闘派パソと化していくのである。
「横山対艦」(大観ですね) 「宝物漢」(どんな野郎ですかそれ) 「完殺」(じっと見るだけじゃだめなのか) 「会喧嘩」(会見してください暴れないでください)
――少女漫画みたいな話を書いたらきゃるーんなパソになってくれるのだろうか。
■まずい!!! ラストバトル直前、残り規定枚数35枚! ピンチです、ど、どこ削ろう!
ちなみに今回の投稿策は前作よりも軽めかと思います。 やっぱ刀幇…もとい統法はダンチでヘビーなのねと思った四月。
しかし田文さん、「刀幇」ってどんな物騒な幇ですか。 そして実際の統法とあまり違わないことに気づいて愕然とする罠。
■ネタがなくなったら生湯葉シリーズ ――このひとは存在自体がネタだと思う今日この頃。
・ちびゆばくんは卒園式(卒園指揮…田文?)で将来の夢をアツく語りました。
『パイロットになりたい』そうです。
だがよく考えよう。 ちびゆばくんの好きな飛行機はフォッケウォルフだ。 …どんなエリア88に行く気なのかと一瞬。
さらによく考えよう。 ちびゆばくんはすでに眼鏡男子だ。 視力で確実に落とされるという現実を彼が知るのはいつの日か。
・そんな話をしていたところ 生湯葉氏は「どうせなら飛行機よりヘリだよ。滑走路いらないもん資産になるもん」という答え。 四號は長男の夢と父の計算の間をとって「V−S/TOLはどうですか」と答えてみましたが。 (わからない人に…垂直離着陸飛行機のことです。滑走路レスの戦闘機) 生湯葉氏続いて一言
「そういえば、モルジブで軍用ヘリに乗ったけどねー。あれって凄くうるさいんだよねー。 中にいても全然話ができないくらい駆動音がうるさいんだよ」
…貴方は何をしに行ったのですかそんなとこに。
「いやいや、昼寝をしに行ったんだよ。そしたら移動が払い下げのシーキングでねー。 あんなにうるさいのに外には「ハミングバード」とか書いてるんだよ」
そんな仕事中。
・続、仕事中 いろいろ話をしていたのだが、二人して会話の途中であることが思い出せなくなる。 「いやあ、結構メジャーな言葉のはずなんだがなぁ」 「言われれば一発で思い出すんですがね」 しかし二人が詰まった言葉はそれぞれ違う。
そこで二人は別部署に応援にいく。 帰ってきてから開口一番。
「バルバロッサ作戦だったよ」 「ゲルト・フォン・ルントシュテットでした」
――仕事中にどんな話をしていたのかは聞かないよーに(笑)。
2007/04/07(土)
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今日のノルマ終わり! (司業)(本物です)
■原稿打ち込みつつ武装練金見たりSRWOG見たり。 武装はきれいに終わってるなあ。元がいいからなあ。 (でもあの裸はげふごふ) スパロボは…うん、序盤(第1話〜)の展開じゃどう考えても時間足りなくなるよな。 そんな話でした。え。まだもう一回あるの?
■よくよく考えたら 別部署にあげたのにこっちに『剣華嬢刀』あげてないわということで。 今日のノルマ分より一部あげてみる。
※ ※
「最近《鬼幇》を名乗る一派が出てくるようになったが、あれはとうになくなったはず。父様ならば詳細を知るやもしれぬと」 「碧蛇娘々がか」 張廉が首をかしげる。 《青蜂子》こと張霖の耳飾りには蛇をかたどった象嵌がほどこされている。これは彼女が師である碧蛇娘々に認められた証だ。 碧蛇娘々の元の名を知る者はいない。だが彼女の技術と知識――医に関する膨大な知恵と技は世に知られるところだ。 極端な人嫌いゆえ東方に隠棲する彼女は、めったに人と会うことはなく、張良も張廉も実際に会ったことはない。 ただ、その姿を目にした数少ない幸運な人間は、こぞってかの美貌を称えてやまぬものだ。 「かの人の言うとおり…確かに、そういう話はある」 微笑を消し、張良は腰につけていた瓢の中身を杯に注いだ。 「ただあれはもう、なくなっているはずのものだ」 杯に入っているのは酒ではなく白湯だった。下戸ではないが、戦中は酒を控えると決めているのである。 喉を湿らすように二口ほど飲んでから、張良は言う。 「あれはもともと《紅衣君》――《紅血公子》と呼ばれた男のためにできたものだ。恐ろしいほど腕がたつ御方で、頭も切れた。 たとえここにいる全員でかかっても、あの方は平然と立っておられるだろう。――私たちを殺して、だ」 張家の兄妹は微妙な表情になる。《風流君》に《青蜂子》。そんな異名を持つ二人は己の腕に自信もあり自負もある。 実父が言ったのでなければ激怒して席を立っていたかもしれない。 「…それくらい強い方だった。そして、人を人として見ることをやめた御方だった。 私は《鬼幇》ではなかったが…あの御方と少しばかりのつながりがあった。だから知っているんだがね。 あの御方は《鬼幇》を利用はしたが、必要としていたわけじゃない。勝手にあの御方を知る人間が、あの御方の前に膝をついた。 だから幇主とみなされていたが――」 「《紅衣君》とは聞かぬ名ですが」 「無理もない。もう亡くなられて久しいからな。お前たちが生まれる前のことだ。 …その名の由来はあの御方の衣がいつも他人の血で染まっていたこと。 私も様々な人間に会ったし、腕のたつ人間も見てきたが…あれほどの人を見たことはない」 どういうわけか、黄小狗は唇を噛みしめるようにして横を向いている。 「《鬼幇》は《紅衣君》のためにできたものだ。あの御方が亡くなった今、《鬼幇》が再び動くとはとても思えない。 だいたい年月が経ちすぎているんだ。あの頃一番若かった二人を除けば、主たる面々はこの世を去っている。 生き残っているのは我らが師父と藍影公主くらいだしな」 「では父様は、今の《鬼幇》は、名を同じくする別のものと?」 「そうとしか思えない。――私も《鬼幇》のことは耳にしていたんだが」 張良は黄小狗を見やる。 「それが項氏についている、というのが解せないんだ。 以前の《鬼幇》なら幇主以外の誰かにつくなんてことは考えられないからな。 まして項氏は楚の出、土地の縁があるとも考えにくい。私の知る限り楚の出身だった《鬼幇》は…いない」 言葉を一旦止め、張良は再度黄小狗を見た。隻眼の男は無表情。 「楚の出をあげるとすれば夜鶏鳴――師兄の御父君にして《紅衣君》の友であったお人ぐらいだ。 だが彼ももう亡くなられた。かつての《鬼幇》は滅びたといっていいだろう。 もし《鬼幇》を再興する資格があるとするなら、それは師父か師兄だけだろうが」 「俺はそんな気はない」 黄小狗はやけに声に力をこめていた。 「知っている。だから別物だというんだ。 ただ、こやつらが《鬼幇》を名乗り、項氏に与するように暴れまわっているというのが気にかかる」 「項氏と劉氏は手を組んでいるのでは?」 対秦という面で両者の目的は一致している。それをいうならば秦から見れば、項も劉も同じ反乱軍であろう。 張廉が問うと、その父は淡々と言い放った。 「味方は多いにこしたことはなく、敵は少ないにこしたことはない。――信用できぬ味方もだ」 黄小狗がため息をつく。 「信用と信頼は別物だってか?」 「項氏軍の強さは信頼できる。だが我が主公の盟友としては別だ。 もっとも、あんな激しい戦いぶりでは軍もいつまでもつか怪しいが…」 「もたせないつもりだろ、あんたは」 「さてね。――ともあれ《鬼幇》だ。事情がわからないなら調べるしかない」 ふっと張良の目が優しくなる。 「師兄。《鬼幇》を探る気はないか?」 「お断りだ」 黄小狗の返答は早かった。 「前にも言ったろ。あんたの手駒になる気はない」 「師兄なら我が軍でもすぐに功をたてられように」 張良の顔は説得の顔ではない。からかい、はやしたてる顔だ。 「――俺は狗だが、首をつながれる気も、誰かに飼い慣らされる気もない。一匹で野を駆けまわるのが似合いだ」 張良は黄小狗が一度決めればそうそう譲らぬのを知っているし、人の下に立つのを嫌うのも知っている。 黄小狗の方も相手が半ば本気半ば戯れなのをわかって言っている。 お互いの気性を十二分に承知した上で、わかりきったことを冗談めかして言っているのだ。 このあたりはさすがに兄弟弟子といったところか。 「では聞くが」 張良が表情を変えずに黄小狗に問う。 「師兄はここにただで厄介になろうというのか?」 「窮地の兄弟子を見捨てるような御方だったのか? 神算遠謀比類なしの張子房は」 「ここは今、戦闘中だ」 「らしいな。外見りゃわかる」 「少しは手伝え」 「お断りだ」 一瞬だけ、さながら刃を交えた真剣勝負のような激しさで二つの視線が交わった。 「気にならないのか、《鬼幇》は」 「気になるが、今更だ。俺が出向くようなものでもないだろう」 言葉が途切れる。 しばらくしてから張良は手を上げた。 「わかった。うちの主公が来るまでだ。それまでは私の賓客として扱う。それでいいな、師兄」 「――ああ」 真剣勝負が決着した。むしろそれは酔漢と酒屋の主のそれであったが。 「…頼むから主公をあまりそそのかさないでもらいたい。師兄といると主公は素に戻るから」 「戻るって、あの親父が猫をかぶるようなたまかよ」 黄小狗が笑う。自分とうまが合うあたりで、弟弟子の主もろくでもない人物なのは間違いないというものだ。 自分には酒はないのかと黄小狗が問いかけたとき、にわかに外があわただしくなった。 張良は立ち上がり、扉の外に控えていた兵卒を呼ぶ。 「張大人。大人に是非会いたいという方が」 遠慮がちに中に入ってきたのは、黄小狗たちとそう変わらぬ年の青年だった。 「軍使か?」 「いえ、それが私用だとおっしゃるので」 張良は眉をひそめる。微妙な顔だった。軍中に「私用」で来る人間など目の前の兄弟子くらいであろうにと思っている。
※ ※
歴史上の人物を出すなら、オリジナルに負けないぐらい濃くないとな。 ――そんな「かってにルール」発動中。 顔はいいが胡散臭い張良です。ちと蜜柑の国の人が入ったかなぁ。
2007/03/29(木)
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ゆれるココロと揺れる朝(四號)
■うおぅ、投稿策がぁぁぁ… 進みが遅いのはラスボスの名前が決まらないせいだと判明。 今更! 今頃! 〆切まで二週間切っておきながら!
■地震でした 朝からなんだ、いきなりまた自律神経失調かよ、まだ自分の草稿見てないぞ?(←……) とか思ってたら、本当の地震でした。 阪神淡路のときみたいな急激な揺れでなく、「ゆあーん、ゆよーん」といった横揺れ。 こいつはあんまり近くないな、それか強いが震源が深いな、とベッドから降りてテレビの前へ。 奈良か? 和歌山か? それとも瀬戸内か? (だいたい大阪で感じる地震はいつもそのあたりなんで)
…石川って…遠いじゃないか。いやそれより震度6強って!
まだ報道では全体の詳細まで出ていないようですが、少しでも被害が軽度でありますように。
■投稿策の締め切りが近いのですが 某所から発生した企画にノリノリです。
オリジナル変身少女企画「ばるしす! 〜Native-Imagination-Steel・SisterS〜」 (ttp://www29.atwiki.jp/sousenki/pages/1.html)
中身はというと、
・企画概要 オリジナルの変身少女を作り、 そのキャラクターを使って思い思いに妄想して遊ぼう! と言った、かなりアレな企画です。 遊び方は自由ですが、基本的にはキャラクターの絵や話を描いたり、 その設定を膨らませてWeb上で公開するのが中心になるかと思います。
・物語設定 現在の日本を舞台に、「ネガティブ」と呼ばれる不定形の怪物と戦う少年少女と、 彼らを指導する新任教官(=参加者)と云うのが大元のシチューエションです。 参加者はこの設定に基づいた上で、好きなようにキャラクターを動かしたり膨らませたりして、 思い思いに物語を作っていてください。
※上記まとめサイトより※
…という、まあ、アレな企画なんです。大人のお遊びです。 しかし参加者皆が「大人の本気を教えてあげる」といわんばかりの悪乗りっぷりです。 久々に植月先輩も「小物を作りたいのよ! 衣装とか制服とか校章とか!」と燃えておられます。 四號に至ってはすでにキャラクターはおろかSSまでぶっこみ(一番槍でした…)、 「〆切終わったら長編あげます」と言い切ってます。 お前、他にやることあるだろよ、というありがたい神の声が聞こえる気がしますが、 ものかき魔道の徒の四號はありがたくシカトすることにします。 あ、別部所で発生したため、四號の筆名が「くがみ(玖上)」になってます。
電話でこの件について植月先輩と話したところ、 「四號さん、それ女の発想じゃないよ」とつっこまれました。 えー、黒髪ロングの女の子はつるぺたでしょう?
■そんな電話の例 植月「でもあれって要は妹萌えだよね」 四號「その通りです。ついでに言うなら可愛くない妹などいりません」
――横にいた弟、右手を握り親指たてて会心の笑み。
腐女子アイ(無双オロチの三成は総受と断言)を持つ弟も、 やはり男だったようです。
2007/03/25(日)
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亡霊を背後に感じ (四號)
■『剣華嬢刀』とりこみ中
…なんで…なんでこのひと出てくるんだろう…。
《紅衣君》こと無言さん。
いや、当人はちゃんと(ちゃんと!?)死んでるんですが。 剣が旧主の姿を借りて出てくるんですよ。 しかもたちの悪いことにあんまり性格変わらない。
なんで出てくんだよあんた…と頭を抱えたときにふと閃いた。
――夜鶏鳴が出ているからじゃ。
うわあん! 『剣華嬢刀』はBLじゃないよう! イヤシ系ラブロマンスだよう! …と、作者だけが葛藤しております。
2007/03/15(木)
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古い日記。 最近の日記。