語る「万華鏡」

(「ハサミ男(映画版)」に書き足す)

ハサミ男(映画版)(はさみおとこ)

項目名ハサミ男(映画版)
読みはさみおとこ
分類ミステリ映画

作者
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  • 公的データ
  • 監督: 池田敏春
    脚本: 池田敏春 香川まさひと
    原作: 殊能将之
    出演: 豊川悦司 麻生久美子 阿部寛 斎藤歩 樋口浩二

    半年の間に2人の女子高生が続けて殺される。どちらの被害者も喉に深くハサミが突き立てられていたことから、マスコミはこの特殊なサイコキラーを“ハサミ男”と呼んだ。そして、当のハサミ男は次なるターゲットに狙いを定めるが、いざ実行に移す直前、その標的だった少女はハサミ男の手口を真似た何者かによって殺されてしまう。謎の模倣犯の正体を突き止めるべく調査を開始するハサミ男。一方、管内で発生した殺人鬼の第三の凶行に義憤を覚える若手刑事・磯部は、本庁から来たサイコアナリスト、堀之内の目に留まり、捜査陣に抜擢される。
  • 感想文等
  • あの叙述トリック爆発の原作を、一体どう映像化するのかと思っていたけれど、なるほどね。これは面白い手法かもしれない。
     文章の上でしか成り立たないはずの叙述トリックを、映像の上でしか成り立たない叙述トリックとして作り直しているのが見事だった。
     悔しいのは、先に原作でネタを知ってしまっていたことだ。原作を読むより前に映画が観られていれば――いや、そのときは、あとから原作を読んだ時、同じに感じたに違いない。先に映画でネタを知ってしまっていて悔しかった。映画を観るより前に原作が読めていれば……と。
     ネタは全く同じなのだが、見せ方が全く違う。これはつまり、別の新たな作品に等しい。少なくともミステリというジャンルに限って言えば。
     だから、すこぶる我儘な言い方なのだが、別のタイトルで、内容もそれなりに変えて、「これは『ハサミ男』の映画です」とは判らないようにしての、映像化をしてほしかった。そうすれば、どちらを先に知っていても、1ネタで2度美味しい思いを出来たような……
     無理無理な我儘なのは当然なのだけど(^^;)。
     いや、それくらい頑張った映像ミステリだったと思うのだ。ネタを知らないで観ていたら、どうだったかなあ……(おっぺ)
  • 作者
  • 作家・監督等
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