語る「万華鏡」

(「羅生門」に書き足す)

羅生門(らしょうもん)

項目名羅生門
読みらしょうもん
分類文芸映画

作者
  • 黒澤明(おっぺ)
  • 公的データ
  • 監督: 黒澤明
    脚本: 黒澤明 橋本忍
    原作: 芥川龍之介
    出演: 京マチ子 三船敏郎 志村喬 森雅之 千秋実

    芥川龍之介の短編「藪の中」をもとに映像化。都にほど近い山中で、貴族の女性と供回りの侍が山賊に襲われた。そして侍は死亡、事件は検非違使によって吟味される事になった。だが山賊と貴族の女性の言い分は真っ向から対立する。検非違使は霊媒師の口寄せによって侍の霊を呼び出し証言を得るが、その言葉もまた、二人の言い分とは異なっていた……。ヴェネチア国際映画祭でグランプリを受賞した、黒澤明の出世作。(おっぺ)
  • 感想文等
  • 羅生門」ってタイトルだけど、内容は殆ど「藪の中」。同じ芥川龍之介の作品なのだけれど、なぜ「藪の中」を「羅生門」というタイトルで映画にしたのか、なぜ「藪の中」ではないのか、そしてなぜ「羅生門」が出てこなければならないのか。。。その辺りのことが、「藪の中」のミステリ以上になんだかとても気にかかる。
    原作は短編変格ミステリだと思うのだけど、一種のリドル・ストーリー。「女か虎か」の類ですね。文学的な「人間の心の動きの不可解さ」とか「女性の性」とか「男のエゴ」とか、その辺りのことはさておき(さておくのである)、リドル・ストーリー・ミステリとしてなかなか面白かった記憶がある。この映画では、それに様々なプラスアルファがなされていて、今ひとつリドル・ミステリ部分が薄れている気もするのだけれど、たぶんそういう観方をしてはいけないんだろう(笑)。
    ただ、この映画のタイトルが「羅生門」で、つまりは「羅生門」のテーマを「藪の中」にカップリングしたということであるのなら(ストーリー面で「羅生門」が特には見受けられないのだから)、この映画に「羅生門」のテーマ、「人間の(男の、と限定されない)エゴ」があるのかもしれない。しかし、この映画のエンディングは「希望」ではないのか、、、それとも、ここに何か、特に明示されていない「どんでん返し」があるのだろうか。(おっぺ)
  • 作者
  • 作家・監督等
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