語る「万華鏡」

(盗まれたウルトラアイ)

盗まれたウルトラアイ(ぬすまれたうるとらあい)

項目名盗まれたウルトラアイ
読みぬすまれたうるとらあい
分類特撮

作者
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  • 公的データ
  • ウルトラセブン第37話。脚本上の題は、「他人の星」。脚本は、市川森一(おっぺ)
  • 謎の女にウルトラアイを盗まれてしまったダン。「迎えはまだか?」とマゼラン星に向け繰り返される電波を追跡すると、その女・マゼラン星人マヤはいた。マヤは、近々母星から大型ミサイルが地球に向けて発射されるとダンに告げる。程なく、救助を乞うマヤを無視してミサイルは発射された。そう、マヤは母星に見捨てられたのだ。
  • 感想文等
  • なんだかセブンって随分重苦しい話なのだなーと思われそうなので追伸するのだけれど、イヤ、ほんとに初期の頃を除くと重苦しい話が多いのだけど(笑)、たとえば「盗まれたウルトラアイ」というような話もあるにはあったりする。
     ウルトラアイというのは、モロボシダンがもとのセブンの姿に戻るときに使うアイテムで、「ジュワッ!」とか言いながら、この赤い小さなアイマスクみたいなのを目に当てると、いきなりモロボシダンウルトラセブン変身する、というかセブンモロボシダン変身していたその変身が解けて、もとのウルトラセブンの姿に戻る。
     変身アイテムが盗まれる、というと実にスリル重視のエンターテイメント指向エピソードという感じなのだけれど、実はこの脚本、もとは「他人の星」というタイトルで書かれていて市川森一の作品なのだ。ウルトラアイが盗まれて、これを取り返すための大活劇、というような話では、だから、実は、全然ない。
     このエピソードでは、怪獣や奇怪な異星人はぜんぜん登場しないで(セブンの場合、時々こういうことがあるのである。)、出てくるのは、一応マゼラン星人の、マヤという少女だけ。
     このマヤは、マゼラン星から地球に派遣されてきた破壊工作員で、別に地球を侵略に来たのではない。
     ダン「地球を侵略するつもりか?」
     マヤ「こんな狂った星を?」
     他の特撮ものみたいに、『宇宙で一番美しい星、地球を狙って。。。』とかいう明るい話では、セブンという物語は、あんまり無いのである。セブンの中で、地球を美しいからとか思って侵略に来たらしいのは、ピット星人くらいしか思い浮かばない。無念である。
     で、マヤは、マゼラン星に連絡をおくって、星間弾道ミサイルとかいうものを発射させる。
     ダン「きみはどうなる?」
     マヤ「私は、仲間が迎えに来てくれるわ」
     ところが、ウルトラ警備隊が傍受した電波によると、マゼラン星はすげなく、『迎えに行く時間はない』との通達を出していた。
     ダン「誰も来ない。最初からきみは見捨てられてたんだ」
     マヤは特にショックを受けたも見せない。
     ダン「この星で生きよう。この星といっしょに」
     マヤは、『そっと』ダンウルトラアイを返す。
     ダンセブンに戻り、マゼラン星のミサイルを撃破する。
     その間に、マヤは自分の命を絶つ。
     ダン「どうして、他人の星ででも生きようとしなかったんだ。僕だって、同じ宇宙人じゃないか。。。」
     こういう話の続きが、最終回前後編「史上最大の侵略」であり、今回観たノンマルト問題決着編「私は地球人」だったりするかと思うと。。。
     うむ、やはり重苦しい話だったかもしれない、ウルトラセブン(^^;)。(おっぺ)
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