感想文等 | なんだかセブンって随分重苦しい話なのだなーと思われそうなので追伸するのだけれど、イヤ、ほんとに初期の頃を除くと重苦しい話が多いのだけど(笑)、たとえば「盗まれたウルトラアイ」というような話もあるにはあったりする。 ウルトラアイというのは、モロボシダンがもとのセブンの姿に戻るときに使うアイテムで、「ジュワッ!」とか言いながら、この赤い小さなアイマスクみたいなのを目に当てると、いきなりモロボシダンはウルトラセブンに変身する、というかセブンがモロボシダンに変身していたその変身が解けて、もとのウルトラセブンの姿に戻る。 変身アイテムが盗まれる、というと実にスリル重視のエンターテイメント指向エピソードという感じなのだけれど、実はこの脚本、もとは「他人の星」というタイトルで書かれていて市川森一の作品なのだ。ウルトラアイが盗まれて、これを取り返すための大活劇、というような話では、だから、実は、全然ない。 このエピソードでは、怪獣や奇怪な異星人はぜんぜん登場しないで(セブンの場合、時々こういうことがあるのである。)、出てくるのは、一応マゼラン星人の、マヤという少女だけ。 このマヤは、マゼラン星から地球に派遣されてきた破壊工作員で、別に地球を侵略に来たのではない。 ダン「地球を侵略するつもりか?」 マヤ「こんな狂った星を?」 他の特撮ものみたいに、『宇宙で一番美しい星、地球を狙って。。。』とかいう明るい話では、セブンという物語は、あんまり無いのである。セブンの中で、地球を美しいからとか思って侵略に来たらしいのは、ピット星人くらいしか思い浮かばない。無念である。 で、マヤは、マゼラン星に連絡をおくって、星間弾道ミサイルとかいうものを発射させる。 ダン「きみはどうなる?」 マヤ「私は、仲間が迎えに来てくれるわ」 ところが、ウルトラ警備隊が傍受した電波によると、マゼラン星はすげなく、『迎えに行く時間はない』との通達を出していた。 ダン「誰も来ない。最初からきみは見捨てられてたんだ」 マヤは特にショックを受けた顔も見せない。 ダン「この星で生きよう。この星といっしょに」 マヤは、『そっと』ダンにウルトラアイを返す。 ダンはセブンに戻り、マゼラン星のミサイルを撃破する。 その間に、マヤは自分の命を絶つ。 ダン「どうして、他人の星ででも生きようとしなかったんだ。僕だって、同じ宇宙人じゃないか。。。」 こういう話の続きが、最終回前後編「史上最大の侵略」であり、今回観たノンマルト問題決着編「私は地球人」だったりするかと思うと。。。 うむ、やはり重苦しい話だったかもしれない、ウルトラセブン(^^;)。(おっぺ)
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