項目名 | 盤上の敵 |
読み | ばんじょうのてき |
分類 | ミステリ小説 |
作者 | |
公的データ | 息づまる駆引と、驚倒の結末! 読者をも操る北村マジックの冴え。 我が家に猟銃を持った殺人犯が立てこもり、妻・友貴子が人質にされた。警察とワイドショーのカメラに包囲され、「公然の密室」と化したマイホーム!末永純一は妻を無事に救出するため、警察を出し抜き犯人と交渉を始める。はたして純一は犯人に王手(チェックメイト)をかけることができるのか? 誰もが驚く北村マジック!!(おっぺ) |
感想文等 | 雑誌連載中は、「まとまってから読もう」と思って手を出さず、迂闊にも雑誌を途中で処分してしまって「まとめて読む」ことができなくなり、その情けなさと悔しさが変にねじれて、なかなか単行本を買えずにいたのだった。 「私」連作や「覆面作家」などの感触を期待して読むと、冒頭部分でいきなりつっかえるかもしれない。その場合は、とりあえず第一章はとばして、二、三章を先に読んでから、それから第一章を。。。と読むとよいかもしれない。 ただ、いずれにしろ、中途でとんでもないショックを受けることになると思うのだが。。。それでもくじけず読んでいけば。。。 いつものように、また、何かをもらうことができるかもしれない。 「これが北村薫。。。?」と思う必要はやはりない。「私」連作にしても、他の作品群にしても、いつもこれと同じものは差し出されていた。 ただ、今回は、、、オブラートが少なかっただけだ。。。と、思う。。。 ――心があるっていうのは、自分のだけじゃなくて、外の人の気持ちも、想像するためだと思うんです。 「まだ、これからもわたしと話してくれますか」 この科白1つでせつなくなってしまう、この科白に感情移入できてしまう、そんな自分を、知っている。。。(おっぺ) |