語る「万華鏡」

(必殺からくり人)

必殺からくり人(ひっさつからくりにん)

項目名必殺からくり人
読みひっさつからくりにん
分類必殺シリーズ

作者
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  • 公的データ
  • 1 鼠小僧に死化粧をどうぞ
    2 津軽じょんがらに涙をどうぞ
    3 賭けるなら女房をどうぞ
    4 息子には花婿をどうぞ
    5 粗大ゴミは闇夜にどうぞ
    6 秘めごとは白い素肌にどうぞ
    7 佐渡からお中元をどうぞ
    8 私ハ待ッテル一報ドウゾ
    9 食えなければ江戸へどうぞ
    10 お上から賞金をどうぞ
    11 私にも父親をどうぞ
    12 鳩に豆砲をどうぞ
    13 終りに殺陣をどうぞ
  • オープニング・ナレーション
    「雨が降ったら傘をさす。
     辛い話は胸を刺す。
     娘十八紅をさす。
     魔がさす棹さす将棋さす。
     世間の人は指をさす。
     許せぬ悪に、 とどめ刺す。」
  • 夢屋時次郎 : 緒形拳
    仕掛の天平 : 森田健作
    花之屋とんぼ : ジュディ・オング
    八尺の藤兵衛 : 芦屋雁之助
    花之屋仇吉 : 山田五十鈴
    八寸のへろ : 間寛平
    元締曇り : 須賀不二男
    元締蘭兵衛 : 芦田伸介
  • 必殺シリーズ からくり人第1弾
  • 今書いている長編の考にするために、ちょっと『必殺からくり人』の一話から三話までを見返してみた。うーん、やっぱりからくり人の最初の方は本当にすごい。特に一話目なんて、全必殺中でも最高の完成度ではないだろうか。これで見るのも四度目で、細かい台詞までほとんど暗記しているのに、それでも充分面白く見られるもんな。元締めを襲名する際の仇吉は、歴代の元締めの中でも最高の迫力を持っている。何度見ても痺れるね。
     からくり人で残念なのは、最初のテンションが五話目以降落ちてしまうことなんだよな。緒方拳氏も出なくなっちゃうしね。見応えがあるのは七話、八話、十三話くらいか(世評高い十一話、十二話は、ぼくはあまり買わない)。だから総合評価ではあまり上の方には来ない。血風編の方がぼくは好き。でもそうは言っても、四話目までのテンションをずっと持続するなんて不可能だったんだろうな。機会があったら、せめて四話目まででも見ていただきたいドラマです。こんなすごいドラマがかつて放映されていたのか、と驚くこと請け合い。(貫井徳郎氏の日記より)
  • 舞台は天保十年の江戸。権力と金力のからくりに泣く人々の恨みを晴らす「からくり人」と呼ばれる闇の殺し屋たちがいた。
    芸者置屋の女主人花乃屋仇吉(山田五十鈴)、安眠枕売りの夢屋時二郎(緒方拳)、若い花火師仕掛けの天平(森田健作)、花乃屋の売れっ子芸者とんぼ(ジュディ・オング)、花乃屋に薬屋として住み込む怪力の八尺の藤兵エ(芦屋雁之助)、そして、藤兵エの息子で少々たよりない八寸のへろ(間寛平)の面 々。お上と結託する元締・曇り(須賀不二男)が率いる殺し屋組織に初代元締め蘭兵衛(芦田伸介)を殺された仇吉は自ら二代目も元締めを名乗り、曇り一派と対抗しながらも人々の晴らせぬ 恨みを代わって晴らす。
  • 感想文等
  • インパクトは2話、3話、最終話とその一つ前くらいで、今一つ切り札に欠けるけど、やっぱり充実してる。(おっぺ)
  • のちに、「仕事人」というシリーズが始まる以前、「からくり人」の名前で括られるシリーズがあった。
    全4作。うち3作は山田五十鈴が中心人物となり、特に後半2作は若干の違和感を伴いながらも続き物と思しい。

    最初の「必殺からくり人」は、山田五十鈴、緒形拳、森田健作、芦屋雁之助、間寛平、ジュディ・オングというぶれで、悪の殺しチーム曇り一派という敵対組織も存在する上、山田五十鈴演じる花乃屋仇吉は曇りの元締に対して言い放つ。
    「……あたし達は、涙としか手を組まない!」。

    中村主水が目指し続けて「仕事と割り切りたい」という目標とは全く対極の指針がここにある。

    だが、この「情」を行動指針とし、正義のために悪(殺人)を行い続けたからくり人達には、壮絶とも悲惨とも言うべき最期が訪れることになる。
    緒形拳演じる夢屋時次郎は最終話を待つことなくその1話前で惨死し(しかも、この時の仕掛けは不成功に終わり、時次郎は無駄死にしている)、最終話では、芦屋雁之介演じる八尺の藤兵衛、森田健作演じる仕掛の天平、そして山田五十鈴の仇吉までも斃れていく。

    生き残るのは、直接殺人に手を染めていなかった間寛平演じる八尺のへろ、ジュディ・オング演じる花乃屋とんぼの2人だけなのだ。

    からくり人は決して正義の味方を標榜していたわけではない。第8話などでは、幼い子供たちを迫害する悪い女を殺してみたら、その迫害されていた子供がいきなり「おっかさん!」と泣き叫び、からくり人達が慄然とした場面もあった。
    しかし……

    人を殺せし者は殺さるべし。
    しかしそれを自分の手を汚して行えば、それはやはり自分の身に返ってくるしかないのだろう……(おっぺ)
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