感想文等 | このエピソード自体には、実は「エピソード」がない……のだ。この「もうなにも…」は、「ここまで」と「ここから」をつなぐブリッジであり、いわば「第一部完結編」のように存在している。 グレアム、アンジー、サーニン、マックス、そしてエイダ、フー……この「もうなにも…」を境にして全てが変わっていく。 それはかつて「山の上に吹く風は」でも一度起こったことなのだが、「山の上」がやはり通過点としての次への出発点だったのに比べ、「もうなにも…」は集束としての在り様が明確な気がする。 そして…… アンジーはあとになって思い付く。この話を受けるのは自分にとっては「前」だったが、グレアムにとっては――と。 だから、このタイトルは、はみだしっ子それぞれに意味は大きく異なっていたのだ。やはり「窓のとおく」のこととして、それぞれには分かるべくもなく……(おっぺ)
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