感想文等 | 暗く、重たく、幾つもの印象的な場面や科白があり……なのに、個人的にはあまり記憶にその全体像が残っていない、そういうエピソードがある。たとえば、この「残骸踏む音」がそうなのだ。 あるいは、私の中ではこのエピソードは「通過点」扱いになっているのかもしれない。このエピソードそのものが四人組にとって、あくまで「ひとつのエピソード」でしかなく、転回点でも展開点でもない……そんなふうに位置付けて感じているのかもしれない。 その意味では「動物園のオリの中」や「レッツ・ダンス・オン!」も同じなのだ。仮にこのエピソードをスルーしたとしても、はみだしっ子たちの物語に大過はない……はたして実際にどうなのかはともかく、たぶん私の中ではそうなのだろう。 アンジーは母を突きつけられ、サーニンは闇を突きつけられた。それが「なくても大過ない」わけなど、ないのだけれど……(おっぺ)
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