感想文等 | コロンボシリーズが、コロンボ対名犯人の頭脳戦・心理戦の面白さが大きいとすれば(例外的なコンセプトの場合もあるが)、犯人キャラの出来不出来が、作品全体の出来不出来と密接に関連するのは当然だ。 どんなに凝った作風であっても、犯人キャラが薄かったりしてつまらない奴なら、見終わってしばらくすれば、「どんな話だったっけ?」と忘れきってしまう。 しかし、犯人キャラが濃い話だと、これがいつまで経っても忘れない。ストーリーやプロット、トリックなどの細部は忘れても、キャラクターそのものはいつまでも記憶に残り、またあの話を見たいなあ、、と再視聴してしまったりする。それが「物語」というものなんだろう。 で、この「死の方程式」の犯人が濃い(笑)。長いシリーズの中で、いろいろな形で印象的な犯人キャラがあったが、この「死の方程式」の犯人は、狂騒的キャラということでは随一ではないか。 このキャラだからこの話が成り立ち、このキャラだから、あのエンディングが成り立つ。 幕切れがいつまでも記憶に残る。 コロンボシリーズの長所は、犯人役に名優を配し、こういう形で「残る」話を作って行けたというところにあると思うのだ。 だから、新シリーズもできたらそんなふうに作っていって欲しかったんだけれども、、、(おっぺ)
|