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OTOMO KATSUHIRO Misc. Comics

ヒピラくん（木村真二）

主婦と生活社 発行：2002年10月7日 (9月27日) 48p AB 版上製 定価 1,300円 ISBN4-391-12690-7 備考：帯付き

収録作品

コメント

おはなしが大友克洋、えが木村真二というコンビが絵本雑誌「別冊すてきな奥さん ね〜ね〜」に全８回で連載したものをまとめた絵本。吸血鬼「ヒピラくん」と魔法でひねり出された「ソウルくん」が活躍するファンタジーです。えを担当した木村真二は 2002年９月現在製作中の劇場映画「STEAMBOY」の作画スタッフの１人。色鉛筆（もしくは色鉛筆風のデジタル描画）はとても綺麗です。
　単行本化に当たって、全８回のすべてで１〜数ページの加筆（ないし絵の拡張、構成変更など：ということはやはりデジタルで描かれたもの？）が成され、連載時とは印象の異なる仕上がりになっています。また、掲載誌の紙質も良かったのですが、より良い紙質、印刷で発色も格段に良くなっています。

発売より約２週間後の2002年10月14日、「まんがの森」本店（高田馬場）にて異例の「ヒピラくん」サイン入り本が限定20冊販売されました。左画像は幸運にも入手できた１冊の、大友克洋、木村真二両氏のサイン。単行本の前後の見返しにそれぞれのサイン（と大友克洋千社札）が入っています。イラストは１冊毎に異なるようです。なお、同時に映画「千年女優」公開の決定した今敏の新刊２冊もサイン入りで販売されました。 　また、2002年暮れには大友克洋と木村真二が制作過程を詳しく語るインタビューが「季刊エス '03年冬号」に掲載されました。

絵本コーナ等に置かれていましたが、出版社品切れの後絶版となりました。しかしその後2009年にはフルCGアニメ（全10話）が製作され、2009年12月21〜25日にNHK-BS2で放映（2010年２月にはNHK E、更にCSでも）。アニメの公開に合わせて公式ウェブサイト（当初はサンライズ内のいちコンテンツ）も始動、auのLISMO Video Storeでの配信など盛り上がりを見せます。そして作品のDVD化も決定し、オリジナル絵本の新版もリリースされることとなりました。

講談社 発行：2010年4月8日 52p AB 版上製 定価 1,500円（税別） ISBN978-4-06-364824-9 備考：帯付き

販売上のタイトルは「原作絵本『ヒピラくん』完全版」。DVDやau LISMOのフルカラー２つ折り広告ビラ（A5）入り。主婦と生活社版とほとんど同じ体裁ですが、１話分が追加で書下ろし収録というのが売りとなっています。ただ、厳密にはラスト８ページが加筆の上再構成されているのであって、新作１話書き下ろしというのはちょっと違うかもしれません。またこれに伴って、主婦と生活社版の最終ページにあった手書きっぽい小さなヒピラくんのカットは削除されました。

2012年３月現在、DVDに続いてリリースされた3D版blu-rayが国際3D協会の「第３回 3D Creative Arts Awards」の特別審査員賞を受賞したり、マスコット販売をゲームセンターで展開したりと、その勢いは衰えていないようです。

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