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東京魔人学園 剣朧閣
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ショック! (四號)

■朝の番組にて発覚

・バボちゃん実は宇宙生命体
・クローンで増殖
・ピンクバボが本家本元

――そんなっ! 白が本家だと思ってたのにっ!

中国バボがかわいいです。(やはりめろめろ)


■しばし雲隠れでしたが
そのあいだに『とりぱん』作者のスタンスに共感したり己の執筆進度にいらついたり眼鏡のレンズを変えたり世界の美しさに愕然としたり製本したり人生について考えていっちょまえに落ち込んでみたりやっぱり己にはものを書く道なんだなあと変な納得をしたり人に爆竹を送ったり神保町に討ち入ってみたり本を読んでたりしました。

原稿。

はい。投稿策は九月末締切はあきらめました。
やれんことはないがそれやると質が落ちるというのが明らかになった時点で京極の新刊を購入。
K社に2作品ぶちこみになりそうです。
ちなみにこれを打ってる今、二章までしか打ち込めてません『荒涼の地、君が花咲く』。
もうちっとなー、こうなー、タイトル通りこう、荒んだ感じにしたいんだよなー。
んでもってこう、タイトル通りにフローラルにしたいんだよなー。

そんな感じで停滞中。


■京極新刊
発売日に購入し、仕事の往復と休憩時にちまちま読み進めて29日に読了。
ラスト二十頁を残して昼休みが終わったときにはマジで焦った。きーにーなーるー。
午後の休憩時に嬉々としてエンディングへ。ふー。

その日の帰路でございます。
地下鉄車内。目の前で厚い本を広げる会社員が一人。
あの厚さ。そして何よりあのフォント。
『邪魅の雫』でした。
すげえなぁ、さすが男。京極を片手読みかよ。(そこなのか着目点)
かなり熱中しておられるらしく、まったく顔をあげない会社員。気をつけろそこはドアの横。
えー、観察者の不審ぶりはこの際なかったことにしておきましょう。

京極にかぎらず、わたくしめは「人の読んでる本が気になる」のですが。
文庫の場合、カバーがかかっていてもたいてい出版社がわかるようになったってのは…。
ええ、字組やフォント、装丁などで判断できますが何か。
これってかなり…マニアですよな。今更ですか。

今回は前作と違って「犯人がわかりづらい」以前に、
誰が殺されたのかわかんねぇという事態に突入。
しかも上に書いたような状況で読んでるから流し読み速読モードもいいところ。
(四號は初読はいつもハイスピード、二度目で咀嚼というスタイルです)
そんな読み方しても愉しめる逸品だから千六百円は安いと思います。


■『正しい世界の生き延び方』を読んで下さった方々へ
http://mykit.jp/pc/lunatica/index.php3
に行ってみて下さい。悶絶できます九月二十七日。
うさんくさい! なんですかこの司令官! ブラボー眼鏡! メガネストに幸あれ!
2006/10/02(月) 晴れ

湯葉氏のいる風景 (四號)

■『歪んだ世界のあれやこれ』

後ろ手に縛られパイプ椅子に座った男は、ものめずらしそうに部屋を見回した。
 怯えている様子はまったくない。本当に興味だけのようだ。
「報告通りの性格のようだな…《回天》総領付、湯場達敏」
 中百舌鳥がつぶやくと、湯場は「嘘を報告されたらかなわないよねぇ」と目を細めた。

 笑っている。

「あー、それ以上は言わなくていいよ。確かにぼくは湯場達敏だし、本人を前にしてつらつらと
前歴を言われてもどうしようもないしね」 
「《回天》に加わる危険性を知ってなかったとは思えんが」
「そりゃあ知ってたよ。でも『知りたい』と思うほうが強かったのさ」
 《保安委員会》のうさんくささはよく知ってたよ、と湯場はつけたすように言う。
「ぼくは君と違ってただの人間だ。地道に教師生活をしてた両親から生まれて、のんびり育った
青年だったよ。それなりに就職したり離職したりして、似合いの嫁さんと結婚し、目に入れても
痛くない一人息子を授かった、よくある四十代の男だ」
「だが馬鹿ではないな」
「褒めてもらったのかな、それは」
 湯場は小首をかしげる。
「馬鹿ならここでもっと狼狽するか暴れるだろう。自分を知っている人間は沈着だ」
「暴れるほどお父さんには元気がないんだよ」
 褒め言葉だと悟った湯場の表情が元に戻る。
「君が《認定者》じゃなくたって、四十代と二十代じゃ勝ち目はないだろうしね。それに、捕虜
には捕虜らしいスタイルがあると思うんだ」
 笑ったまま、湯場は中百舌鳥を見上げた。

「で――君たちはぼくに何をさせるつもりなのかな?」

 中百舌鳥はしばし自分の倍以上生きている人間を凝視した。
 未知の存在でも見たかのように。

「命欲しさに何でもするかもしれないが、何もしないかもしれないな」
「うん、その通りだよ」
「『解放してやるから総領を殺せ』と言ったらどうする」
「――両手をあげて喜ぶよ」
 湯場はにやりと口元を歪ませた。
「実行したが失敗したとでもすればいいだけだからね。そしてぼくはどこかにトンズラ」
「人質がいたら?」
「ぼくの家族あたりかい? うん、それはそうだろうね。でもたぶん――」
 失敗するよ、と湯場は言う。
「《回天》という組織は変なとこだからね。身内の安全には厳しいんだ。――《認定者》以外の、
前線部隊以外の身内にはね。やってみてもいいけど、失敗するよ?」

 中百舌鳥は目を細めた。
 笑ったのだ。

     ※ ※

「…これでよかったの?」
 受話器を置くと、不安げに湯場芳美は隣の友人を見た。
「問題ないわ」
 彼女――竹中優子は満足げにうなずく。そして言った。
「何が不安なの? 子供のこと? 夫のこと?」
 同じ幼稚園に子供を通わせている母親同士、なにかと話があった。
 あわせていたのだ。――彼女が。
「それとも私が《認定者》っていう化物だっていうこと?」
 芳美は黙っていた。
 全部だ。不安と言うなら。
「旦那さんのことなら『必ず助け出す』としか言えないわ。春斗くんは――むしろそっちのほう
が格段に安全でしょうね、『うち』で一番頼りになる人が護衛についてるから。で、私のほうは」
 竹中はここで少し表情を変えた。
 わずかに憂いを帯びた苦笑に。
「――『信じて』、としかいえないわ」
「…そうでしょうね」
 わけがわからない状態だった。
 いつもの昼下がり。子供を迎えに行く前の、いつものちょっとした休憩時間。コーヒータイム
に二人で入った喫茶店。
 それはいつもの他愛ない、けれど主婦には楽しいひとときのはずだった。

 貴方の夫が反政府組織に入っている。そのために政府機関に拉致された。家族にも危険が及ぶ
可能性があるから護衛する――。
 そんなことを言われなければ。   

 夫が反政府組織に与していたなどとは微塵も考えなかった。浮気されていたほうがまだ混乱し
なかったのではないかと思う。だいたいあの平凡な人がそんなことを「やらかす」理由がない。
 考えても考えてもわからなかった。だから、彼女の言葉に従った。
 少なくとも、竹中は自分の友人だから。
 子供を見る彼女の目には、真実があったから。

 アイスコーヒーを飲みつつ笑う竹中の顔を見て、ようやく優子は平静を取り戻した。
 夫はどうなるかわからない。これは――なんとかなると信じる。
 息子は――電話をしたかぎりは無事なはずだ。これは――なんとかする。
 なんとかなるはずだ。
「《回天》の…《回天》に、どうしてうちの人が入ったのかしら」
「さあ。それは私も聞いたことはないわ。うちはそういうとこは不干渉だから。…でも」
「でも?」
「妻に隠し事してる時点で、夫にはイエローカード一枚よね」
 まったくよ、と優子はうなずいた。
 とんでもないイエローカードもいいところだった。


※ ※


 あじさいぐみの教室の中で、丸い目をした子供が座っている。
 幼児向けの魚類図鑑をめくっていた少年の横に、「せんせい」がしゃがみこんだ。
「ゆばくん、ちょっときてくれる?」
 「『せんせい』がいうことはちゃんときかないといけないよ」、と、おとうさんもおかあさん
もいっていた。 春斗は図鑑を閉じて元の場所にしまい、立ち上がる先生の後についていった。 
「今日はねぇ、お母さんがお迎えにこれないから、別の人が迎えにきたっていってるんだけど、
ゆばくんはきいてる?」
 おかあさんはそんなこといってなかった。ふるふると首をふる。
「なのよねぇ。お父さんってわけでもないし。ゆばくんの知ってる人かなぁ」
 廊下を並んで歩き、二人は職員室の前まできた。

 職員室の前に、「せんせい」じゃない人が立っている。
 男の人だ。でもお父さんじゃない。

 春斗は走りだした。
 職員室の扉の横。困ったような顔で手にした懐中時計を見ている男の人にむかって。

「おじちゃん!」

 走って、男の足元にしがみついて顔を見上げる。
 その様子を担任の菅間があっけにとられた顔で見ていた。
 もともとこの園児はおとなしすぎるほどの性格なのだ。そんな子がこんなに大きな声を出し、
はしゃぐところなど見たことがない。
 男は笑うと五歳ばかり若く見えたが、たぶんにこの子のの父親と同い年ぐらいだろう。品のいい
上等そうなスーツと来客用のスリッパという組み合わせがなんだかおかしい。

「ぐるぐるのおじちゃん、どうしたの?」
「今日はね、お母さんが用事ができちゃってお迎えにこれないから、その代わりだよ」
「――じゃあね、じゃあね、ぐるぐるして!?」
「うん、先生たちが帰っていいっていってくれたら、もっと広いところでな」

 職員室の扉が開いた。出てきたのは園長だった。
「菅野先生。湯場さんから電話があって、迎えは代理の人がって」
「じゃあ、この人は問題ないんですか」
「ええ。――すみません。お待ちいただいて」
 園長の言葉の後半は男にむけてかけられたものだった。
 この男は悪人には見えなかった。態度も身なりもきちんとしていたし、何より園児自身がよく
知っているようだ。もし何か悪意があるのなら待っていたりはしなかったし、もっと不審な行動
にでるのではないかとも思う。
「いえいえ、近頃は物騒な事件も多いですからね。疑うのも当然のことです。こちらこそ、前触
れも何もなく、失礼致しました」
 男は春斗の肩に手をやり、頭を下げる。
 そうして二人は出ていった。
     
    ※ ※


 五歳の子供はそれなりにはっきりと物事を覚えていた。
 おつまみの相伴にあずかろうと、ほろ酔い加減の父親のそばにほてほてと歩いていく。



 そのひはおやすみのひで、おとうさんはおうちでおきゃくさんとおさけをのんでいた。
 おきゃくさんはおとうさんよりおおきなひとで、おとうさんとおしゃべりしたりおさけをのん
だり、はるとをひざにのっけてくれたりおつまみをとってくれたりした。
 いいひとなんだな、とおもった。
 おしごとのひとなのかな、とおもったのできいてみた。おとうさんはいった。



「《かいてん》のひとなんだよ」



 かいてん、というのがよくわからなかった。けれど、あとで「かいてん」というのは「まわる
こと」だというのをテレビでみて、わかった。
 おじちゃんは、だっことかかたぐるまとかしてくれる。
 でもいちばんすごくてたのしいのはうでをつかんでぐるぐるまわってくれるやつだ。
 だからおじちゃんは、「ぐるぐるのひと」なんだ。



 幼稚園の運動場でいつもの「ぐるぐる」を堪能した後、春斗は上機嫌だった。
 おじちゃんが肩車してくれているからだ。
「お母さんはようじなの?」
「うん。ちょっとお父さんをびっくりさせようってね。みんなでおでかけなんだって。いいなあ」
「いいでしょ」
「いいなあ」
 よくわからない自慢をする子供にむけて、男は笑いかける。はたから見れば、仲のよい親子に
見えただろう。
 実際に彼らを見ていた者はいた。



 が、彼らが親子でなどないことを「彼ら」は知っていた。


※ ※


「…《回天》てのは穏健なんだよ」
 湯場はしみじみと言う。
「ぼくが参加を申し出たときだって、ぼくの身辺に危害が及ぶだろうと言って止めたぐらいなん
だからね。警護体制が整うまで待ってくれって言われて、一年待ったよ」
「それが奴らの甘いところだ」
「かもしれないね。でも笑って人を殺せる国家よりずっといい」
「確かに手は出せんな。…とんでもない警護をつけたな。元東方管理官補佐に、《回天》代表か」
「仕方ないんだな。うちの坊主がなついてるから」
 中百舌鳥は怪訝そうな顔をした。
 子供、というものが理解できないのだ。
「…最初の質問だ。どうして《回天》などに入った」
 そんなことをしなくても生きていけるはずの男だった。いや、それを言うなら。
 国民のほぼ九割は関わらなくても生きていける。
「どうせぼくのことは調べ上げたんだろう? 言う必要があるのかな」
 この男の言動が、よく知った人間に似ている気がして、中百舌鳥は記憶をたどる。
 解答はすぐにでた。
「いきなり不意に職を離れる傾向があるな。それと似たようなものか?」
「大いに違うね」
 こっちはちゃんと考えた結果だと、やけに明るい顔で言う。
「まあやり方をわきまえてるから営業成績はのばせるし、結果も十二分にだしたけど――人生は
それだけじゃない」
 それは中百舌鳥も知っていた。この男は前職で記録的な営業成績をたたきだしている。
 好景気の真っ只中という状況もあっただろう。だがそれだけではないはずだ。
「大いに違うけれど――言われれば、根源は似たようなものかもしれないな。オトナな社会って
つまらないから」
 ふっと、眼鏡の奥の目が年相応の目になった。




「金のために、白いものを黒と言って、黒いものを白と言う。そんな生活にうんざりしたんだよ」


■…どこが不調なんですかしごうさん
二時間で原稿用紙十枚なら上等じゃねぇかアァ?(BASARA2伊達軍調に)

たぶん代表の「ぐるぐる」は、ほろよいおとーさんのポロリ発言に、
「うわこのひと言っちゃったよまじどーしよってんだよ。ばれたらどーすんだよ」と、
三雲さんが内心あせって、なんとかごまかそうとした結果だと思います。

「ほーら、はるくん。かいてんだー。ぐるぐるしよかー」
「わーい」

最初居間でやって奥さんに怒られ一回休み。
以降は公園等広い場所限定の奥義になりました。
「ジャイアントスイングは力の加減とか結構難しいんだぞ。子供うけはいいんだけどな」
三雲さんは教免(小学)持ちなんで子供の扱いはうまいです。子供にも好かれます。

…二挺拳銃だけどな。
2006/10/02(月) 晴れ

生湯葉氏のいる風景 (四號)

■リアル湯場氏略して生湯葉
以前日記にも書きましたが。
『正しい世界の生き延び方』に登場している湯場氏は派遣先の社員さんがモデルです。
この人、私が言うのもなんですが、かなりおもしろい。
そんなエピソードをいくつか紹介。

※そのいち。
今年の夏は暑かった。大阪の夏は熱帯です。そりゃあ夜も熱帯。
ゆばおとーさんは暑さでへばっておりました。
寝ようとしても暑くて寝つけやしない。かといって自分一人のために冷房をつけるのも癪。
考えたおとーさんは奥さんと息子が寝る部屋にほてほてと移動。無論、こっちは冷房完備。
とはいうものの、すでに二人が寝ているから場所がない。
仕方なく床で寝る

翌朝。

おとーさんの食事中、起きてきた息子(幼稚園年長・偏差値60)がとてとてとやってくる。
「おとーさん、昨日こっちのへやでねたやろ!」
「うん。ようわかったな」
「わかるもん! 床がすべるからわかるもん! すべってこけるもん!」

――こけたらしい。愛。 

このちびゆばくん、確実に父の遺伝子を継いでいる様子。
ミリタリー好きのおとーさんがなんとなく気になって買ってきたプラモデル。
親子一緒に組み立ててみる。塗装済みで約三百円、はめていくだけのような簡単なもの。

おお、飛行機ができたぞ! 戦闘機だぞ!

ちびゆば大喜び。
喜ぶ息子を見ておとーさんはふと思い出した。
そういえば昔、『週刊・世界の戦闘機』とかいうような本を買っていたような気がするぞ。
押入れをがさごそあさってみるぞ。揃って出てきたぞ。未開封だったぞ。(…)
適当な号を見繕い、息子に与えてみる。

ちびゆば大喜び。
零戦の号を見て、日本がこんな飛行機を作っていたということにいたく感動したらしい。
息子の横で、おとーさんは「あんまり人気のない機体作りたいなー」とか考えていたそうな。

「人気のない機体って何ですか」
「んー、二式とか三式とかねー」
――確かに微妙にマニアックだ。

ちびゆばくん、しばらくご機嫌。
この息子は魚の図鑑を見て知らない魚があればおとーさんに聞きます。
おとーさんが「それは好きやな」と答えた魚は「おいしい魚」と覚えています。好物は真鯛。

そんなちびゆばくんののお気に入り戦闘機はフォッケウルフ。
――間違いなく親子だ。ドイツスキーだ。


※そのに。
仕事中、無言で四號のそばにやってくる湯葉氏。
何ですかとふりむけば、ぬっとさしだされる腕。
広げた湯葉氏の両手の指にかかっているのは、わっかになった梱包用のビニール紐。

「あやとり…ですか?」

一瞬わけがわからずきょとんとする。が、うんうんとうなずく湯葉氏。
ところが四號はあやとりができない。
「パスします」
「なんだ〜やってくれないんだ〜」
実のところ、一人でやるタイプならともかく、二人でとりあう類のあやとりなぞ、
幼少時友達がいなかった四號にできるわけがないのである。
「そういうことはお子さんとやってください」
「やってるよ〜。でもね〜勝っちゃうと機嫌悪くなるし、わざと負けても機嫌悪くなるから
結構大変なんだよ」
そう言ってほてほてとどこかへ去っていきました。
――両手の指にかけた紐をそのままに。

そしてふと気がついた。
男の子って、あやとりするもんですか?
まあいいや。

仕事に戻ってしばらくした後。とぼとぼと湯葉氏がやってきた。
「誰も相手してくれないよ〜」
そりゃそうです。一番忙しくなる午後に。
後日聞いたとこによると、一番遠い部署まで出かけていったらしい。
この人は冗談と遊びには本気です。


※そのさん
廃棄ダンボールを嬉々として潰していく湯葉氏。
重労働は嫌いだが、適度な破壊活動は大好きらしい。
「破壊活動、破壊活動♪」と鼻歌交じりで破壊中。
絶好調ですね、と声をかけると。

「ちょいワル親父だからね〜。破壊破壊。ちょいワルオヤジなテロリスト〜♪」

――この人を《回天》にいれた私の目は間違ってなかった。ビバ。


※そのよん
冷蔵庫代わりのばかでかいクーラーボックス。その前に張り紙。
「扉はきちんと閉めること! よく開きっぱなしになってます」

梱包資材置き場に張られている紙曰く。
「資材は無限ではありません。適量使用をこころがけてください」

こういう皆が気にもかけていないことをいちいち気にして張り紙を出すのは一人だけ。

「だってね〜みんなそういうとこに無頓着すぎるんだよ〜。
持っていったテープカッターもなかなか帰ってこないしねー。自前で買っちゃったじゃないか」

湯葉氏、さりげなく憤激。
変なところで細かい。


※そのご
下ネタにつき嫌いな人はここで終わりましょう。

めしをおごってくれるとなれば四號はほてほてとついていきます。
予定の店にことごとくふられ、路線変更していた折のこと。
「それじゃあ四號君、ついでにちょっとした意味のない社会勉強していこか」
「社会勉強?」
そして車が通ったのは微妙な感じの繁華街。ごっつ昭和テイスト。
「このあたりがねー。昔の言うところの『新地』。歓楽街っていうか、もともと戦後の」
「『レッドライン』の後ですか」(四號も「赤線」を直接言うのはためらわれたらしいです)
「うん。その一つやね。『新地』ったらまあこういう繁華街全般で、キタもミナミも『新地』な
わけやけど。ここが一番昔っぽいよなあ」
「しかしなんでそんなとこにいきなり?」
「うーん、この前H田君と一緒に資材を取りに行ったわけだよ。そしたらいきなり『湯葉さん、
飛田新地って知ってますか!?』とかいうから、帰りに通ったんだな。百番の前も」
「ああ、いいですねあそこ」

ちなみに関西圏以外ではあまり知られてない可能性があるので補足。
飛田新地とはその名の通りの元歓楽街の一つで、「百番」というのは戦災をのりこえ、
現在でも当時の建物をほぼそのままに残している元遊郭です。
写真集が出るくらいナイス建築。四號の知り合いは絶対好きだ。
現在は普通の食事どころとして活躍(?)中。 
 
「んでまあ、夜だったし『昔っからここは食事にくるんだよ。《にぎり寿司》食べに』とか
言ってみたら、H田君、きょとんとしてね。仕方ないかなぁお坊ちゃま育ちだから」

横でげらげら笑いだす四號。

「四號(仮)君、これがわかるってことはかなり親父入ってるよ」
「何言ってるんですか。寮なんて親父ネタバリバリなんですよ。
てかあそこにそれ以外何を食べに」
「いやまさか、素で通じるとは思わなかったなー」

にぎるのが茸か貝かは知らんがな、とまでは言いませんでした。さすがに自粛した。

補足情報。
H田さんは三十代前半の男性です。普通ならそっちのがオヤジなんがなぁ…。
上の意味がわからなくても、知り合いや家族には聞かなくてよいです。むしろ聞くな。
知らなくても生きていけます。聞くと変な目で見られるかもしれません、とだけ言っておきます。

その日のおごりめし…話の流れから布施まで流れて「にぎり寿司」。
サーモンうまかった。


■そんな感じの人なんですが
上の『歪んだ世界』中の「白いものを黒〜」うんぬんの台詞は、
まんま生湯葉氏の言葉からいただきました。
前職をやめようと思った頃の口癖だったそうです。
2006/10/02(月) 晴れ

バトンを受け取りました (四號)

■麻崎さまより、妄想バトン・二次創作篇です
▼1 貴方の妄想力の源はなんですか?
ゲームと小説と漫画が主ですが、それ以外でもバッチ恋です。

▼2 貴方の妄想に巻き込んでる代表キャラを一人挙げてください
えー…今なら戦国BASARA2の長曾我部元親で。
(ここで「ちょうそかべ」を登録)

▼3 今そのキャラに対して妄想したことを挙げてください
きっと海の上で仲間をはらはらさせてたりしてるんだきっとそうだ。
こいつに限ってはバカなネタ優先で、えろネタはまったく出てきません。
恐ろしいほど健全な子です、元親。

▼4 そのキャラにコスさせるとしたら?
「パイレーツオブカリビアン」のキャプテン・ジャックで。
――どう違うんだとかいわれそうだ。
なら阪神タイガース・ホームユニフォーム(背番号六番)で。

▼5 そのキャラが目の前にいるとします。貴方が最初にかける言葉は?

アニキーッ!!

▼6 そのキャラのイメージカラーは?
臙脂〜紫。実際そうなんだもんなぁ。
そして四號のツボカラーでもあり。

▼7 そのキャラに一番言ってもらいたい言葉は?
「たまには俺が海に花を手向けてやる…な、それでいいだろ?」
初めて聞いたとき真剣にビビりました。
いや、たいてい夜中にやってるんで、イヤホンでプレイしているわけで。
そうすると耳元にダイレクトでこの優しい台詞がくるわけですよ。そりゃビビる。
「安心しな。死んだら海に流してやっから」と激しく迷うが上に決定。
しかしオリジナル篇といい、どっちも死の宣告なのはどういうことだ自分。

▼8 話は変わりますが、妄想は英語で?
あぁ? そんなん聞いてどうすんだよ?

▼9 よろしければふだんそのキャラに対して妄想していることを詳しく
女子供は泣く(何しなくても泣かれる)から苦手なんだけど、遊んでやるのは好きなんだ。
(濃姫・蘭丸戦参照)
つかガキだもんな。大きいメカ好きだもんな。(1から絶対忠勝欲しがると思ったよ…)
四国のボス戦場で吊り下げてるサメは絶対元親の獲物なんだ。
自分が仲間を心配しても、仲間から心配されてるなんて絶対思っちゃいないんだ。
(「次は北だ!」と言って思いっきり南を指差す人ですから←公式参照)
海賊だしオタカラは好きだけど、あくまで本人基準のオタカラで、
必ずしも高価なものじゃないんだ。船長室はそんなオタカラで一杯に違いないんだ。
(ストーリーモード最終話参照)
お金は嫌いじゃないが、実際に大金積まれるとげんなりして、小銭を集めるのがいいんだ。
(固有技「一触」参考←四號はほとんどはずしません)
というより金銭感覚はないんだ。アホな重機に金かけすぎです元親さん。
真面目に汗水たらして働こうなんて考えははなからないぞ。絶対ないぞ。
ザビー(教団)の強烈な髪型を見ても、「こいつらどっかで見たことあるんだよな…」と
完全にすっとぼけるぞ。どうでもいい(本人基準)ことは海に流してるぞ。

毛利は風評でどんな奴か聞いてるけど会ったことはほとんどなくて、
なのにナワバリがかぶるもんだからもどかしい思いをしてればいい。
いかにも「頭よさげ」なタイプがなんか気に食わないし。
(毛利のストーリーモードの元親はすげぇイカします。てか敵な元親のしゃべりはどれもいい…)
伊達の本領に単身で入り、特攻かよとやきもきする他の連中を尻目に、
最終的には統領同士意気投合、「二日酔い? なら三日飲め!」と三日三晩宴会をしてればいい。
三日目は例の特大家紋いりの船上で、伊達の統領+お目付け役と兄貴対決@酒食らい。
(当然小十郎は頭を抱えつつ長曾我部の副統領と自分の主ガタリ突入のおまけつき)

…とかやってるくせに、昔はおひいさんみたいなおとなしい子だったんだ。
一体どんなビフォーアフターを元親さん。
いやだって史実はそんな感じだったっていうし。
武蔵戦で「俺もこれくらいやんちゃだったら」とか言ってるし。

こう書くとかなり政宗と似たような育ちをしてますね元親さん。


▼10 そのキャラに対しての思いを叫んでください

アニキーッ!!

▼11 貴方にとって妄想とは?
えー、不審人物自動生成システムver.9.5。

▼12 妄想をパートナーにしてそうな方七人
てめえら、好きにもってきな!


■改めて感想
先輩からのツッコミがきそうです。

「まんま四號だね」

はい、書いていて思いました…。
BASARA2の感想は長くなりそうなのでまた改めて。
2006/10/02(月) 晴れ

些細なギモン(植月)

ウチの旦那がブラックダイヤモンドの写真を見てひと言
「炭を磨き上げたカンジ?」
……なんとなく、分子構成的にも否定できない。

■夏休み子供科学電話相談

毎年、かわいらしい質問で楽しませてくれるラジオ番組。

今日の植月的ヒット。
「くも は おしりから 糸をだすのに
 うんち と おしっこ は どうしてるんですか」

確かに!
しかも、さかさま向いてるけど 自分でかぶるのか、アレ。

昨年の植月的ヒットは、
「回遊魚 は どうして泳ぎながら眠れるんですか」

回答蛇足
「人間も とっても疲れると眠りながら歩けるんだよ
 電車の中でサラリーマンのおじさんたちが吊革につかまったまま眠ってるのを見たこと無いかな?」

……。
どこからツッコミいれたものか。
人間は回遊動物だったのか!

■漬物は浸透圧の実際。

「料理って、科学だよね」
「化学じゃないだけ、分かり易い。」
「化学になることもあるぞ。
 ほら、炭化して別のものになれば。」

……それは最早料理では無いよ。


■四号サンの謎。

>あれは同意とみるべきだったのか拒否とみるべきだったのか。

確か、私に報告した日もそう語っていたのだが。
覚えてないのでなく、悩んだ末、忘れることにした、に一票。
2006/09/05(火) 晴れ

告知 (四號)

■最終報告?

完全版『正しい世界の生き延び方』・ご希望の方は四號まで

A5版2段、160頁前後です。
…ちと調子にのりすぎたかもしれません。
既に保存版を送りつけられた方には問答無用の不意打ちが届くかと思いますが。


■勇者の知力
・日記の下書きにて発見したもの

(後に『秦頌』邦題『異聞・始皇帝殺』だと判明)

――むしろこっちのが正しい気もするが。本音だが。

・英語の「火曜日」のスペルがわからなかった
――脳年齢だけが着実に増加している模様です。


■わからなかったら調べればいいんだよ
そして思考を発展させればいいんだよ。
それが「学習」というものなんだよ。
――と、いいわけしてみる。

え、英語はだめでも無駄な知識なら負けないもん。
血のりを落とすには大根でこするといいんだよ。蜂は黒い服によってくるよ。
アイリッシュウイスキーはヒースの産物だよ。
バッハは足だけでオルガンを弾いて褒められたよ。

…人生において不要っぽい知識ばかり、この人は喜んで格納します。

基本的に好奇心は旺盛です。なんにでも興味を持ちます。


■某サイトで発見
神の啓示のごとき名言でした。

過去にとらわれてる男は受ですよ

――そうかっ!!
この一言で、自分の受攻判定の基準が明確になりました。
たいていの奴はこれでわかります。すなわち。

(x−y)−z=○

この方程式で、
x=現在の動静
y=過去へのとらわれっぷり
z=未来への志向
を導入して出た結果(○部分)がプラスなら攻、マイナスなら受です。
如月も皆守もyの値が大きすぎるのでどうやっても受です。鳥も鶏もそうだ。
統法の受判定くらった有馬も歓原もそうだ。

ほぼ九割がこれにあてはまりますが、該当せぬつわものも中にはおりまして。
――某サッカー漫画の西独皇帝です。
この人、別に過去にとらわれてないはずなのになぁ…。
と、弟に話をしたところ、
「過去にはとらわれてないが、若林にはとらわれている」
というすんばらしい解答をいただきました。
これです。


■謎解決
下のメールですが、意外なところから解決をみました。
植月先輩からメール。どうやら私はそいつを報告していたらしい…。
(当然、先輩に送ったメールもイッツ藻屑もでしたとも)

 年に一度の告白イベントへの解答でした。

おお、振られ続けて早○年さ!
(それでなんでつきあいだけは続いているのか)

――そして新たに謎発生。
あれは同意とみるべきだったのか拒否とみるべきだったのか。
ほったらかして状況変化なしですがね。



■今日のちょい激怒
――金庫ーズに定休日と営業時間があるなんてサギだ。
(日中自転車で遠回りさせられて不機嫌です)
2006/08/26(土) 晴れ

真夜中の運命 (四號)

■原稿に疲れたときでした
何気なくテレビをつけてチャンネルジプシーをしておったのです。
あるチャンネルでした。

広がる巻物。現れる匕首。
つかむ刺客。逃げる標的。

――えぇぇっ!?

無論チャンネルはそのままですよ。ええもう。
(後に『秦頌』邦題『異聞・始皇帝謀殺』だと判明)

場面が転じてどうやら捕虜らしき人が車に乗せられております。
高漸離でした。
秦の姫を侮辱していきなり焼印を額にあてられております。
えー…。
なぜか高漸離が「筑」じゃなく「琴」の使い手だということは些細なことだな(笑)。
(ちなみに字幕のあやでなく、楽器自体がまんま琴でした)

結構いい性格をしている高漸離@護送中。

兵士「俺は琴なんぞより秦の太鼓のがいい」
漸離「琴は天の楽器だ。耳を近づけてみろ。天の音が聞こえる」

耳を琴にあてる兵士。そこで漸離が弦を弾く。
切れた弦、兵士の顔を直撃。

漸離「聞こえたか。それが天の音だ」

よし、それでこそ高漸離。(四號心の声)

宮中に連れてかれた高漸離。どうも侮辱したはずの公主に気に入られたらしい。
親子揃って高漸離獲得作戦に乗り出し始めます。
が、高漸離は興味なし。ハンストで抵抗。
そこを「何とかする」といった公主。

どうやら高漸離を押し倒しました

どういうわけか芽生える愛。
高漸離もハンストをやめ、歩けなかったはずの公主が立つというおまけつき。
しかし困ったことに、この公主は王箭将軍の息子のところに嫁ぐことが決まっていたのです。
当然もめます。
が、陛下は気にしない。むしろ何とかして宮廷音楽家にしようとあれやこれや。
でも秦の所業が気に食わない高漸離は断固拒否。
…とかいいつつも公主にほれてややこしいことになるんですが。

この話の一番の問題って、陛下が高漸離を好きすぎるにつきると思います。
とにかく高漸離の音楽、つーか本人を手元に置きたくて仕方ない陛下。なりふりかまいません。
親子で三角関係といっても過言じゃありません。気づけ不毛さに。
「お前は私の一部なのだ」って…。

たとえば行幸中の一幕。
王の馬車に問答無用で高漸離を乗せます。
外で臣下(李斯だったと思われ)が「長らく陛下に仕えても同乗できなかったのに」と、
ジェラシーストームですが気づいてもいません。
高漸離がいるとわかった公主が、輿を近づけて強引に乗り込みます。
さらに中に入ってから、公主は高漸離と父親のあいだに割り込みます。

父、即座に娘をどけて場所入れ替え。

――むっちゃ強引! 大人気ないよ!(笑)

ちなみにこのとき、刺客に襲撃され、高漸離が重傷を負います。
医師曰く「屈強な男の髪が必要です。それが血流をよくし、傷を治すのです」。
…どんなんや、その治療法。

陛下、一秒とためらわずてめぇの剣で髪を切る。
――もう何も言うまい…。

服に焚く香に、高漸離が蓬を使っているのを知った公主。
やってきた父上、「秦では菖蒲だ」と服をどけて変えさせます(すみませんここ逆かも)。
周囲に誰もいなくなってから、こっそり蓬の香がついた服をかぐ陛下。
――大笑いです。

公主の婚前不倫問題もえらい決着のつけ方をしやがりました。
法に照らして高漸離を罰するべきだという諸臣に対する陛下の弁。
「この件では訴える者がいないのだ。罰しようもない」
まあ公主が自主的に出たんだからそうだよな、と納得しかけた四號。

「訴えることができる者は高漸離だけだろう」

――はっ?

「男が女に犯されたのだから。が、女が男を犯して法に触れるのか? 罰があるのか」

…陛下…。

結果。陛下の愛のごり押しで無罪放免。

とはいうものの、公主への愛と秦への憎悪に苛まれる高漸離。すでにやけっぱち。
適当な予言文を石に刻んだらそれがもとで捕虜大虐殺が始まってしまったぞ♪
なんとかしてやめさせようとすべてを白状して仕官を決意。
ここでまた陛下のなりふりかまわぬ愛が暴走。
朝議です。焼印つきの楽師など、と反対する諸官に対し陛下は鬼でした。

「お前は賭け事が好きだそうだな。勝った金で高利貸しとは何事だ」

最高権力者による暴露大会です。手におえません。

「趙高。36人めの嫁と結婚式をあげるそうだが、何故余を呼ばぬ」
「陛下をわずらわせるようなことは…」
「さて、どうして宦官が結婚するのだ」
「話し相手が欲しいもので…」

ここですめばまだよかった。しかし陛下の愛は時に痛い。
さっき自分に一番反対した男は最後のとっときでした。

「李斯。お前はめかけがいないそうだな」
「職務に多忙ゆえそのような暇は…」
「男色というのは本当か」
「――はい」

すまん、笑ってまともに見られねぇっ!
認めるなよ! バラすなよ! つか何でそんなに詳しいんだ陛下!

――とりあえず陛下の勝利。
このあとの臣下の気まずさを考えると抱腹絶倒です。


で、どうもこの高漸離。陛下と幼馴染てか深い仲らしい。
「《大王》と呼ぶのはよせ」と高漸離に迫ります。
「他の者も皆《大王様》と呼ぶが、儀礼的なものにすぎない」
まあそうだろうね。
「私を《兄上》と呼べるのはお前だけだ」

――待てやそれ!

そこでも「大王様」で通す高漸離に愛。
(察するに陛下を育てた女が高漸離の母っぽい…)

始皇帝の即位式に秦の国家を作るべく「それなりに」仕事をしていた高漸離。
そこに公主がやってきます。煽るだけ煽りに。
煽られたやけっぱち気味衝動の男・高漸離。
祖廟で祈る公主のもとに 逢引 しに出かけます。

このとき四號は思った。――せめて扉は閉めろ、と。

扉全開、外には楽師と公主についているとおぼしき侍従ども。
これで密通がばれないわけがねぇ。
さすがにこれには陛下も怒った。(公主には外出禁止命令出してたしな)
高漸離には目潰し、公主には焼印をつけて腰入れ。

そして即位式です。
陛下はだだをこねています。式服を着たがりません。
というのも最愛の娘が死んだからです。
腰入れした先で自殺に近い死に方をしたのが悲しくてならぬのです。
――なら嫁にいかすなよ。
高漸離と好きあってるのはわかってたんだからよう。

ちなみに陛下の弁としては、
「あれは将軍だ。戦に出れば数年で死ぬ。そして公主は一年で喪があける。
それからゆっくり一緒になればいい」
というものだったらしいですが…。
陛下。秦の将軍が戦で死んだらまずいんじゃないのか。

この件で、嫁入り先の王箭将軍の長男も殺されました。――李斯に。
えーっと…。

ともあれ、予定通り即位式決行。
でけえ大階段の踊り場で、陛下が宣誓する横に高漸離。
え、あ、まさか、と思いました。

 高漸離、ジャイアントスイングの要領で琴を横の陛下の腰に直撃。

倒れない陛下をたたえるべきか、ほとんど動かない兵隊たちをほめるべきか…。

倒れる高漸離。階段の端で頭を強打してるように見えたのはきっと錯覚だ。
高「皇帝が誕生した日に、高漸離という刺客がいたことを史書に記すがいい…」
李「史書を記すのは私だ。お前の名など残しはしない」
政「大王はお前を許すだろう」

…陛下…。

毒を飲んでいたという高漸離に、ためらいつつとどめをさす陛下。
てかこれ、李斯が毒を渡したっぽいよな…。
高漸離の最後の言葉は「…兄上」でした。
始皇帝が祭壇に登り、一人になってひざをつき涙を流したところでエンド。


・総評・
「天意」のありかや「死への憧れ」などに内心葛藤しているような、
シリアスな陛下のシーンもあったんですが…そんなのが千里の彼方に吹き飛ぶような逸品。
結構音楽が好みだったかな。
ともかく、陛下の大人げなさといい、李斯のこすっからさといい、公主の我の強さといい、
素敵刺秦映画でした。愉快でした。
服が妙に日本風だったりするのは些細なことです。
グッジョブ10チャン!

あ、荊軻は最初の一瞬以外、まったく話にも出てきませんでした(笑)。


■さらに笑わせてくれたオチ
しばらく放っておいたところ、次回予告が。

「次回のシネマtuesdayは『始皇帝暗殺』をお送りいたします」

午前5時半の大爆笑。
な、何があったの10チャンに。
そんなに秦を倒したいのか読○テレビ。


■先任参謀とのメール
「李斯が男色です! 朝議でばらされました!」
「そりゃ全力で『秦頌』ですな…」

――断定基準がこれですか(笑)。


■弟とのやりとり
「この皇帝ってなんか董卓ぽいよな」(弟は三国以外ほとんど知りません)
「失礼な! むしろ茶目っ気のない曹操だ!」

そしてふと思う。

「そういや、最近の曹操って三族皆殺しっていわないよな」
「ソニーの規定でひっかかったんちゃう?」

《最近の曹操》ってなんだよ自分…。
2006/08/24(木) 晴れ

勇者への道 (四號)

※あらすじ…
 周囲の人間の様々な不健康ぶりに心を痛めた四號は、
 みずから勇者となって「いのちをだいじに」さくせんをたてようとするのであった。

詳しくは以前の日記を参照のこと。※

先輩が頼んだ通販サイトには、布ナプキンなるものがございます。
ええ女性用のあれです。
使用者に聞くと「ケミカル(薬局等で市販されてるやつ)より楽になるよ」とのこと。
単価は高いが、繰り返し使用できることを思えば必ずしも高くはないなとふと思う。
何よりゴミを減らせます。これはよいです。地球にも軽い。
一回買って試してみるかと思い至った次の瞬間。

『いや、てかこれ月例イベントこないと使えねぇし』

そのときすでに月例イベントスルー 三  目 。

不健康。勇者失格です。


…というネタを以前から考えていたのですが。
披露しようかどうか迷っているあいだにやってきました三月ぶりのイベント。

うがぁぁ…土星の輪の上でゾウリムシがワルツぅぅぅ…。

わけのわからぬことをのたまうぐらいにキやがりました。ヘビーです…。
原稿じゃないんだから、そんなものは溜めんでよろしい自分…。

「とてもじゃないけど外になぞ出られません」と先輩にメールしたところ、
「大変だねー。私は最近楽だから」とのほほんとした返信が。
あの…寮生時代にうなってた人はいったいどこに消えたのでしょうか。

ちなみに毎回ヘビーなのではなく、きちんときてるときは軽いんです。
――ここ最近、きちんときたためしなどございませぬが。

皆様も、お体ご自愛くださいませ。


■そもそもそういうものは
子供を産み育てるための機能であって、その気のない人には意味がないんじゃとか思ってしまい。
そんなことを知り合いとメールで語り合っていたところ。

なぜか江湖な町内物語になってました。

――あれ?

まあ実際今の私に子供がいるかどうかとかそれ以前にどうよととか、
いろいろ考えたりはしたんですけど。

原稿書くのに邪魔だったらいらないなぁ。
…という結論を出した自分にちょっとへこみ。
「あんたそれどこのぬっそり」と突っ込まれそうな我が本音よ。

いやその。
どうせ生むなら惚れた男の子がいいとか思いはしても、惚れた男がそもそも、
「恋愛? そんなのは錯覚だ。生物の本能に盲従しているだけだろう」とかいう男だし…。
(あーたそれ、どこのぬっそり…)

しばらくは原稿がうちの子のようです。


■気になるメール
受信フォルダに入っているけれど、どういう展開でそんな話になったのか、
まったく思い出せないメールはございませんか?
私の携帯電話には結構あります。
(てかもう受信量が限界寸前なんだ)

一番気になるのが今年二月の上の男からのメール。

「地獄につきあわせるくらいしかできんがな」

…どんな話題をどうもっていけばこんな返信がくるのか。
しかもわざわざ消えないように保護をかけてる四號の乙女ぶりはどうだ。
こっちから送った分はとうに送信限界を超えて電脳の海の藻屑と消えてるんで詳細不明。
そしておそらくむこうも携帯電話の端末が変わっているのでサルベージ不可。

身近なところに謎はあるものです。

■気になったので
尋ねてみた。やはり謎のまま終わりました。

2006/08/24(木) 晴れ

ちなみにこんなかんじですか (四號)

■『荒涼が地、君が花咲く』の仮原稿です
(実はまだ未校正だよおっかさんver.)


 …有機素体育成用の液体――薄く銀色に輝く水の中を小さな気泡が上昇していく。
 それは世界のすべてを情報の集合体として認識していた。あらゆる言語、数値に変換される事象・空間・物体――生命体でない「彼」の知覚する世界とは、そういうものだった。
 筒状になった透明な強化プラスチックの水槽の中から、「彼」は――手のひらほどの基盤めいた意識は、「外」の音声を認識する。何本もつながれたコードの一つが、外部音声端子とつながっていた。
「《MR=2B》は廃棄処分が決定しましたよ、博士」
「…よく言えたな、貴様らが」
「あんな欠陥品を作った責任をどうとる気です」
「私は貴様らの要求に応えただけだろうが。――『何より強い戦闘機を』。だから私は現行最高機能を誇る戦闘機を作った。私の意思をねじまげてな」
 声の片方は自分の製作者だ――「彼」は耳をすます。
「人間が万物すべてを御せると思うかね、貴様らは」
 博士は笑っていた。製作者は不快である――そう「彼」は判断した。本来人間は快であるときに笑うものだが、人間とは特異点の塊なのだと、他ならぬ博士が教えてくれた。
「『次』は無事に稼動できるとよいですね」
 その言葉を最後に、来客は去った。熱源反応、音声反応、赤外線反応、すべてにおいて反応がない。そのかわりに、別の足音が自分にむかって近づいてきた。
「…気分はどうだね」
 製作者にそう尋ねられても、「彼」には返事のしようがなかった。「気分」という曖昧ななものなどは自分には存在しないのだから。
(《Bravo》は)
水槽の前、小さなディスプレイに文字が浮き上がる。ここが「彼」と外をつなぐほぼ唯一の接点だった。
「聞いていたか。…兄が気になるかね」
(廃棄処分、ですか)
 人間の発声と同様の速度で文字を表示させ、「彼」は問うた。――人間以上の演算能力を持つ存在ならばこそできる速度で。
(彼は優しかった。彼は正しく命令をこなした。――違いますか)
「そうだな。《Bravo》はヒトの言葉に忠実だった」
 老年に達しようかという博士は、自分で椅子を持ってきて水槽の前に座る。
「だからこそ…なのだろうな。――誰も自分の座を奪う者には穏やかでいられん。まして自分以上の存在がすぐそばにいるとなれば」
(馬鹿なことです)
 博士の顔――表情を作る筋肉が作動したのを「彼」は確認した。
「そう、馬鹿なことだよ。だが人間とは馬鹿なものだ。――私も含めてね」
 博士は笑っている。先ほどの「不快ながらの笑い」とは別物であろうと「彼」は考えた。
「だから君たちを作るんだが…うまくいかないものだな」
(私は、欠陥品ですか)
 今度は声をあげ、博士は笑った。
「いつだって欠陥品を作るつもりなどないよ、私は。――うまくいかないのは、君たちを囲む世界のほうだ。…さっき、《Bravo》は優しかったと言ったが」
(彼は私に多くのことを教えてくれました)
「なるほど、それで私の知らないあいだに認識力や判断力が格段にあがったのか」
 独り言のように彼は何度も笑いながらうなずいた。
「お前たちが…いつか人々の希望になってくれるといいのだがな。お前の力はそのために与えられたものだ」
(我々は、元より、ヒトの補佐として存在しているのでは)
「そうだよ。だが人というのは欲張りだからな。『それ以上』を求めもするし、嫌悪もする」
 別のものが部屋に入ってきた。生命体ではない。熱源反応でわかる。エーテル粒子を動力源とする擬似生命体――自分と同じエーテリオンだ。
「博士。奥様がお越しです」
「…こっちにくるように言ってくれ。四人でお茶会としよう」
 彼は――「弟」は去っていった。雌雄のある生命体でないのだから、弟も妹もないはずなのだが、「そっちのほうがわかりやすい」と博士がそう定義づけている。
(博士)
「何だね?」
 少し「彼」は困惑していた。博士の言葉におかしなものを感じとったのである。
(四人でお茶会とおっしゃりましたが、奥様はどなたかを連れられているのですか。邸内にはそれらしき反応はありませんが)
「何を言ってる」
 博士は自分でテーブルと椅子をセットし始めた。いかにも「実験室」という機材ばかりの並ぶ部屋の中央で。
「私とあれと、《Einhard》とお前で四人だろうが」
(私には人間と同じように飲食できる機能はありません)
 エーテリオンでも、より高い人間社会への適応力を求められ、人間同様の食事をする物はある。だが今の「彼」はまだ素体。飲食どころか移動すらできない身だ。それくらい、この博士がわかていないはずがないのだが。
「わからないかな、まだ」
 この人間特有の、年不相応な笑みがひらめいた。
「それこそ『気分』というものだよ、《Daus》」

※ ※

 …荒野の中から連れてこられた建物はあちこちひび割れていた。まあ雨風をしのげるだけマシだと、十にもならぬ少女は考えた。奪った食べ物を奪われる心配もないし、寝るときに周囲を気にしなくてもいい。大変よいことだと。
「あなた、名前は?」
 そう尋ねられても「彼女」には答えようがなかった。名づけるはずの親を知らず、固有の言葉で呼ばれることなどない身だったから。
 黙っていると、自分の手を引く女性がにこやかに微笑んだ。
「それならまず、名前を決めないとね。女の子らしい名前を」
 この女性は「マザー」と呼ばれていた。辺境の紛争で家族を失った孤児たちを引き取っては育てている、酔狂な施設の管理人だった。しわもしみも多く美人ではないが、人の良さが顔ににじみ出ている種の女だった。
 少女は広い空間にかかげられている絵を見た。腰かけている女が男を抱いている。
 ――変だ、と少女は思った。
男は死にかけているように見える。そんな男をどうしてこの女は優しく、穏やかに抱えているのだろう。
「この絵が気になるの?」
 マザーが――後に名はマザー・アンとわかった――がこちらをむいたのを知って、少女は首を横に振った。気にしていると思われるのがどういうわけか嫌だったのだ。
もっとも、彼女にはそんな意味不明な強がりなどとうにばれていたに違いないが。
「マリアよ」
 ――この絵の女の人の名前――そして貴女の名前。
 マザー・アンはそう言って「マリア」の手を引いた。
 聖母のように慈悲深く優しい女性になれるようにと言いながら。

※ ※

 ――また、古い夢を見る。
 他人事のようにマリア=イグノールは自分の見た夢を評した。
目を開けても光は少ない。制帽をアイマスク代わりにして顔の上に乗せているからだ。それをどけもせず、わずかに制帽と同色の黒の軍服の襟を広げ、すでに希少になった天然素材――それも最上級のだ――牛革のソファーの上で、マリアは足をのばし、横になっている。どこでも寝られるのは、軍隊に入る前からの自分の習慣だ。
五つの大陸のうちの二つを占める、連合首都・エウクレイドの行政区。その東部エリアに位置する連合軍軍務局。その三十二階の貴賓室でこれほどくつろいでいる人間もそうはいまい。一般人には縁のない建物、さらに軍人ですらめったに入らないような部屋である。ありあまる予算を贅沢に使用したとしか思えない、無駄に立派に豪奢な部屋だった。
黒い制帽をとり、横になったまま、マリアは左手首につけた光子結晶――万能端末ともいわれる代物をかかげて見た。時刻は標準時で午後三時十五分。相手は十五分の遅刻だ。
また制帽を顔にあてて目を閉じる。もう一寝入りしてやろうかと思ったが、運悪く扉が開く音がした。外部からでも在室者の有無や所属はわかるから、いちいちノックは必要ないというわけだ。
「相変わらずだな、イグノール中尉」
「先に遅刻の言い訳をお伺いしたいものです。長官」
 じき六十に手が届くというわりに、軍服姿の男の姿には老いというものが希薄だった。まっすぐのびた背筋に無駄のない訓練された歩き方。ヘーゼルの目の光は鋭く、髪には白いものがない。――こちらは染めていたかもしれないが。
彼、トール=ファン=マグダウェル第一方面長官がマリアの直属の上司だった。
「くだらん会議だよ。しかし君の態度――作戦中なら罰則ものだぞ」
「あいにくですが長官。規定では私は長期作戦後の優先休暇中です。それを承知で呼び出したのでは?」
 マリアは軍帽をとり、面倒そうにゆっくりと体を起こした。マグダウェルは首を振りつつ正面のソファーに座る。
「まあ、傭兵上がりの軍人に対する偏見を現実化したいというなら止めはせんが」
「偏見も何も、傭兵上がりはたいていこんなものですよ」
「――それもあって、今回は君に任せることになったんだが」
「新たな任務、ですか」
 嫌な予感がした。いつもの、通信による命令や通達でなく、わざわざ軍本部に呼びつけてまでの任務というのがまず不穏だ。加えて今は、合計二年以上の長期任務に対する休暇期間中のはずだった。長く続いた作戦の後には、それなりの休息をという至極もっともな言い分による規定――少なくとも、あと二月は基礎訓練を除く軍務につくことは認められていないはずだった。
「それは、正規軍の正式な作戦ですか。それとも別種のものですか」
「正規軍の正規な命令による、例外だ」
 ますますもって嫌な感じだった。マリアがわざわざ聞いたのは、マリアが正規軍に――第一方面地上軍に属しているのと同時に、長官直属の特殊部隊に属しているからだ。無論、後者は正規軍のかがげている基本原則には従わないこともある――。
マグダウェルは葉巻の先を切る。
「この任務は、君にしか頼めない」
 不穏のケーキに胡散臭さのラッピングをして飾りたてられたようなものだ。「君にしか頼めない」だの「君だけが頼りだ」などという台詞は、たいていろくでもない中身をうまくデコレーション、ないしカモフラージュするためのつくろい(・・・・)だ。マリアは半年前にそんな言葉をかけられて、さんざん苦労させられたのを思いだす。まったくしけた作戦だった…。
「新しい、完全新作の戦闘機。それを実戦配備させるまでの教化を君に頼みたい」
 マリアは口をつぐんだ。
――前線からの撤退命令。人生の半分以上を戦場ないし戦場に匹敵する場所で暮らしてきた自分にとって、これは明らかな左遷だった。マリアの意を察したマグダウェルが淡々と続けた。
「君の戦果は上も満足しているよ。私も含めてね。――この前の作戦も、君でなくば被害は倍ではきかなかったはずだ。…そして今回の任務も」
 煙がゆっくりと上方へのぼっていく。
「全軍を見た上で、君が適任だと我々は判断した」
 マグダウェルの黒髪が揺れた。彼とは個人的なつながりもある。口にできないつながりも多少あった。…が。
 彼は先刻から「君の部隊」、でなく「君」という個人をだしている。マリアは上の意図を悟らざるを得なかった。――彼が命じているのは第一方面地上軍の中尉でなく、連合軍特殊部隊第一課の中尉に対してだということを。
 つまりは、もっとも厄介な部類の任務である。厄介ではあるが、彼が己の上官である以上、断れるものではない。
「…内容の詳細を教えていただけますか」
 マグダウェルはつけたばかりの葉巻を消した。
「実物を見たほうが早いだろう。ついてきたまえ」
 最新鋭の戦闘機。そんなものをよく首都の中心部に運び込めたと内心であきれながら、マリアは実年より若く見える上官に続いて立ちあがる。
「連盟から《褐色の蠍》と言われたそうだが。――いったい何をやった?」
「正しいことを」
 そうか、と上官は笑った。彼が知らぬはずはなかった。作戦行動はすべて報告してある。
 扉がたてたのはわずかな空気の動く音だけ。二人は飾り気の皆無な廊下を歩く。
「クライスト博士は知っているな」
「名前だけなら」
「今回君に頼むのは、博士の作による機体だ」
 現在、世界でほぼすべての動力となっているエーテル粒子。生産量はほぼ無限、加えて無公害という夢のような「万能粒子」。マリアたちの手首にある端末も、この建物の照明も、動力はほぼすべてエーテルだ。クライスト博士はエーテル粒子を開発した学者の孫であり、人工知能のスペシャリストである――それがマリアの知識だ。
 エレベーターに乗り、マグダウェルは「48」と書かれたボタンを押した。マリアは顔をしかめたくなった。その階はVIP待遇用の――要は政治家やらという腹黒たちのための――フロアのはずだった。機密保持・防衛の面では超一級かもしれないが、戦闘機などが置ける場所ではない。
「全天候、全条件。あらゆる状況下で任務を遂行できる機体だ」
「そのような上質なものを、どうして私に?」
「あらゆる兵器に精通し、どんな事態でも最善の結果をだす。それが君だったはずだが?」
「前線ならばです。新兵引率の経験はありますが、強化の経験はありません」
 エレベーターの扉が開く。目の前にいきなり防犯用の扉が待ちかまえていた。この階らしく品の良い木製を装ってはいたが。
 二つのIDを端末に通し、二人は進む。
「その新兵引率だよ。君が鍛えた兵士の優秀さも、今回の抜擢の要因だ」
「今回の任務は戦闘機の調整では?」
「調整だよ。間違いなく」
 柔らかい絨毯が足になじまない。不愉快なほど柔らかい。
 いくつかある扉の前で、マグダウェルは立ち止まる。今度は正真正銘木製の、高級そうな扉だった。とはいえ、重厚な木目が見えている外板はともかく、中には例によって手のひらほどの厚みのある合金が使われているだろうが。
 賓客用のそれには、あからさまな防犯装置はない。植木鉢や照明の影に隠れたカメラとセンサーが来訪者を自動識別する。五秒と待たずにロックが解除される音がした。
 マグダウェルが扉を開ける。
「クライスト博士の最新作だ。――といっても一般公開はされないだろうが」
 マリアは表情を変えずに驚愕した。長い兵隊生活のおかげで表情をコントロールできるようにはなったが、感情すべてを抑えられるはずもない。
 貴賓室の南側に壁はなく、一面が広い窓になっている。その窓から外を眺めているものがいた。おそらくは、二十代後半とおぼしき男――の形をしてはいる。
「挨拶したまえ。君の教官だ」
 マグダウェルが言うと、軍服姿の「彼」はゆっくりこちらへとむきを変えた。
 確かに「彼」は新兵だった。胸の階級章がそれを物語っている。癖のない黒い髪と目。彫りの深い顔立ちはまぎれもない美男子だ。やや口元がこわばっているように見えるのは緊張のためか――そう考えかけて、マリアは愕然とした。緊張! これが!
 「彼」は腕を上げ、敬礼してみせた。
「お初にお目にかかります。教官」
 品のよいテノールの声は発音も完璧だった。軍隊らしいメリハリのきいた発音だったが。
「識別コード《TC=ZD》。現在はマグダウェル長官の直属となっております」
 マリアはずっと、目の前の青年を観察し、分析していた。だがどうしても目的のものが見つからない。
 「彼」が人間でないと証明できるものが。
 均整のとれた体は軍隊の中では細身にも見えるが、実際はよく鍛えられた人間のそれだ。長身と、それに見合った完璧なバランスの肢体。動きにも何らぎこちないところはなく、《完璧な兵士》としか言いようがない自然さだった。
「長官」
「君の言いたいことはわかるよ。…だが彼こそがまぎれもなく最新の《戦闘機》だ」
現代で「戦闘機」と呼ばれるものは、エーテルを動力とし人工知能を搭載しながらも、ほとんどは人間と機械のあいだをより緻密にするための「仲介者」でしかない。このように自律行動ができる「戦闘機」など見たこともなければ聞いたこともなかった。
「エーテリオン…ですか」
世界共通の動力源を使用する人型の「ロボット」ならそれこそ今でも数多くいる。雑用から愛玩用まで幅広く。《エーテリオン》とはその中で特に優れた人工知能を持つものへの総称。中でも三人の博士が作り上げるものは世界最高峰と言われるのだ。その点、彼は間違いなく「最高峰」である。「戦闘機」としての能力うんぬん以前に、「クライスト博士の最新作」というだけで価値が違う。
「戦闘機が、人型である必要が?」
「全条件と言ったろう。戦場を問わず、任務も問わない。人間社会の中で潤滑に任務を遂行するには、人間に近い形であるのが望ましいという判断だ」
 その意見には一理あった。――が。
「これほど目立つ外見は隠密行動には不適かと」
「この体はデフォルトのものにすぎんよ。中身さえ維持できればいくらでも替えはきくそうだ。…好みのタイプではなかったかね?」
「そういう問題ではありません」
 冗談めかした上官を軽くにらむ。そういうことぐらいはできる仲だ。
「まあ、人間社会の中に溶け込むのに、あまり不格好では困ると言ったらこうなった。要人警護がいかつい男ばかりというのも華がないと言いたいらしい」
 そんな問題だろうかとマリアは思ったが、とりあえず沈黙した。命が危機ににさらされているという状況で、番犬の容姿にこだわるという理由がマリアにはわからない。
「君の端末に彼のデータは渡しておく。君の任務は、彼をより人間社会の中になじませ、違和感をなくすこと。すでに稼動してから一年間わが軍の訓練所にいたから、軍人としての基礎は充分にできているがね」
「それ以上のものをと?」
「…私のような者が言うのもなんだろうが、軍隊というのは特殊なところだ。軍内部で通用しても一般社会で通じないことは多々ある。より多くの状況例を認識させるためには、外部に出すのが一番だが、一体のみで出すのは非常に危険だ。これは機密のかたまりだし、なんといっても最新鋭の兵器でもある。――ここまで言えば君が選ばれた理由も納得してもらえると思うのだが」
「…そうですね」
 自分は連合軍の兵士である。だが生粋の軍人ではない。孤児院から傭兵を経て正規軍に入った「傭兵あがり」「雑種」と呼ばれる類――。
「君の教育能力と生粋の軍人にはない《外》での生活能力。それらを合わせての結論だ。――《TC=ZD》。マリア=イグノール中尉だ。これからは彼女の指示に従うよう」
「了解しました」
 マリアの左手の情報端末が点滅した。新着情報の到着だ。この目の前にいる「戦闘機」のデータだろう…。
「期間は半年。細かい判断は君に任せる」
 ふと気になった。つまり「彼」は…。
「一つ質問させてくださいますか。「彼」の生活拠点は」
「君に任せると言わなかったかね?」
「…了解しました」
 無表情でうなずいたマリアを見て、マグダウェルは笑った。笑い、一人と一機を残して部屋を出た。扉の閉まる音がむなしく響く。マリアはソファーに座り、天井を仰いだ。
「――御不快ですか」
 一本調子な言葉をかけられ、マリアは額に手をやった。腕時計に擬した情報端末を起動させ、用件を見る。はたして内容は《TC=ZD》のデータだった。それによると、「彼」は一般兵の訓練所でなく、特殊部隊の訓練所の全課程を終了したことになっている。成績は悪くない。上の下というところだろう。それが逆にひっかかった。同時に届いた「彼」のスペックからすると「手を抜いている」としか思えない。 
「訓練所ではなんて呼ばれてたの? まさか《TC=ZD》なんてわけはないでしょう?」
 データには成績は記されていたが、「彼」の固有名はなかった。
「マグダウェル・セカンドと。…長官の縁者ということだったので」
「軍人らしく、センスのない名前だこと」
「気に添いませんか」
「あんまり呼びたくない名前ではあるわね」
 「彼」は座らず、まだ立っている。
「ではお好きな名前でお呼びください」
 神妙な顔で真面目にそんなことを言われると――マリアは少々面食らった。まるで人なつこすぎる犬、それも大型犬のようだと思った。こういう野良犬がときどきいる…。
2006/08/21(月) 晴れ

投稿策がらみあれこれ (四號)

■剣風帖アニメ化ですか…
いや人にはそれぞれ趣味というものがございますしな。
少なくともうちの攻龍(うちのパソ、田文さんは黄色い龍と認識してない模様)は、
あんなまともそうなひとじゃないな。
絵が不思議な感じだなー、と思ったら、サムライの人でしたか。納得。

個人的な趣味からするともっと「はらぁっ」とした淡白さと、
「ふぬぬゅ」といったうさんくささ、「ろろろろるぉ」といったばたくささが欲しいのですが。
(『へうげもの』的表現でいってみました)
まあ気に食わなかったらそのまま流せばよろし。
そんな寛大さでこっそり見つめていきたいと思います。


■『荒涼の地、君が花咲く』の次の作です

 御簾が上がる音がする。
 林愁才は叩頭したまま、かの声を聞いた。
「そなたの央挙の解答、余も見せてもらった」
 林愁才は目が覚めるような思いでその声を聞いた。
「詩文では色鮮やかに穏やかに山河を謳いながら――私論ではまったく別人のようだった」
 握った拳が、大理石の床の上で震えている。
 広い玉座の間に響くのはさっきまでの下吏の声ではない。
 もっと若く、むしろ幼さすらある――。
 これは――皇帝の玉声ではないか!?

「国力をつけてわが国に迫りつつつつある諸国。《大歳》を筆頭に国内が抱える諸問題。
――論に破綻なく、文は堂々。余はおおいにうなずいた」

 声が近づいてくる。わずかな足音とともに。

「――臣らはそなたを三位としたが。…そなたの問いは余の問いでもあった」

 皇帝は即位して二年。聡明ながらまだ若く、実際の政治は宰相に委ねられているという――。
 
「余一人で悶々と考えるよりも、同じ問いを有する者と答えを探すほうがよいであろう。
ゆえに、余はそなたを師としようと思う」
 足音が止まった。
 床につかんばかりに下げられた視界の隅に、金の刺繍の入った黒い絹の長衣の裾が見える。
 皇帝の正装だ。
「顔をあげてもらえるだろうか。師が弟子に叩頭するなど聞いたことがない」
 苦笑いするような、照れるような声。
 ひざをつきながら、林愁才は恐る恐る顔を上げた。
 
 現帝――李紅琰の顔を林愁才は目にした。
 「玉の転がるような」、という表現がしっくりくるような声と表情。
 愛らしい顔立ちを彩るのは金の宝冠。
 豪奢すぎる正装をかろうじて着こなした小さな体。

 御年十三歳の――幼い女帝の姿を。



■まだタイトルついてません
えー、林愁才(おろおろあわあわな小市民皇帝専属家庭教師)が主人公です。
この他に「底皇」のうさんくさい御方とか。その美貌の乳兄弟とか。
政権を握ろうとする老宰相とか、いいひとな皇族とか。
陸の政治なんて知らんぜ俺は、な白髪のヒゲオヤジ(太鼓腹必須)とか。
そんな人が勝手気ままにそれぞれの目的をもって動くお話です。
歴史ものに見えますがちと違います。

ロ ボ ッ ト も の で す

――本気ですか四號さん。あーたまたジャンル不明になりそうなものを。

一番の難題は皇帝陛下の御名が印刷できるかです。


■『正しい世界の生き延び方』を読んでないと困るんじゃないのか

「お前ら、弱いな」
 ショートパンツの少年はつまらなさそうにベレッタで自分の肩をたたいた。
「これだから人間ってつまらないんだ」
 諏訪森は有馬のそばで相手を見据える。
 《認定者》相手に自分が勝てる確率は低い。有馬も手負いだ。
 そして明らかにこの少年は並ではない《認定者》である。
 この少年に勝てる仲間がいるとするなら、それこそ鷹取か代表か――幹部級。
「あんた、つまらないから死んだら?」
 アイドル事務所がよだれをたらしそうな顔立ちの少年が、あざ笑うように言う。
「ろくなことないんだろ、《認定者》の関係者って」
「…さあ、そうかもな」
「――なんで笑うんだよ」
 あからさまに少年の表情が変わった。激変、といっていい。
「お前はオレに殺されるんだ。弱いんだ。そんな奴がなんで笑う。笑っていいはずがねぇだろ」
 ひきつった顔。狼狽が声に現れている。
「てめぇの顔ぐらい、おれで選ぶよ」
 片手に有馬をかかえ、諏訪森はグロッグの照準をあわせる。
 子供を撃つ――けっして気分のいいことではない。

 だがやらなければやられる。

「…銃の扱いは覚えたのか?」

 振り向いたのは少年のほうが早かった。
 足音なく近づいてきたのは中国服を着た男――魏蒼鳳だ。
「幇主…」
「なんだ、てめぇ」
「――口のきき方がなってないことは忘れてやろう、少年。…助勢してやろうか? 諏訪森」
 美貌の青年の横に、小柄な影。長身の彼の横、やや後ろをついてきている者がいる。
 香幇領という場所でも――そこですら、「彼女」は目をひいた。
 もうじき夏だというこの季節に、彼女は長袖の黒い子供用ロングドレスを着ている。
子供用だが、スパンコールやレースの飾りはまったくない。
 ふくらみのない、ゆるやかなウェーブを描いた光沢のある漆黒のドレスだ。
 手にはレースの手袋。
 ドレスと手袋のあいだから、細い金属――アクセサリーらしき鎖がちらちらと何本ものぞく。
 そして肌を一切見せないような黒いストッキングと黒いエナメルの靴。
 くるぶしのあたりにも銀の鎖が揺れている。
 顔はわからない。彼女は頭からやはり黒いレースをべールにしていたからだ。
 レースが顔全体を覆い、胸元まで広がっている。
 体格からして子供なのは間違いなかったが――まるで喪服めいたいでたちだった。

「――お前に頼めるか?」
「幇主さまのおのぞみならば、いかようにも」

 嘘だろう、と諏訪森は思った。
 この幇主がこれほどまでに優しい口調で他人に接することがあるのか。
 そして――ひざまづいて答える少女の声の幼さはなんだ。
 魏蒼鳳がやってくる。地にひざをつき、有馬の傷を見て眉をひそめて言う。

「藍遥。私は彼らを守らねばならん。あの少年――お前が相手をしてやれ」
「はい」
 ベールをかぶったまま彼女はうなずき、少年は顔をひきつらせる。
「なんだてめぇら…」
 少女は諏訪森たちと少年のあいだに立ち、ベールをとった。
 後ろから見える長い髪は黒。青みを帯びた――黒。
「おやさしい幇主さまのおこころをさわがせる」

 少年が引き金をひくのと、少女が跳躍するのが同時。
  
「だから、ころします」

 少女の手から流れ出したもの。それは細い銀色の鎖だ。
 両腕から十本は飛び出していただろうが――それぞれに種類が違う。
 丸い輪を連ねた普通の鎖があれば、何本かワイヤーめいた極細のものもある。
 そのすべてが、いっせいに少年へとむかう。
「はっ…!」
 少年が笑うような声をあげた。
「てめぇも《認定者》だな! どこの飼い猫だっ!」
「――そんなもの、しらない」
 宙にとどまり、藍遥は鎖をひきもどす。
 弾丸をかわす彼女の周囲を巡る、銀の鎖と金の雷。 

「何なんだ、幇主。あの子は」
「見てわからんか?」
 諏訪森は口を閉ざした。
 見てわかったのだ。あれは――まぎれもなく鄭貴恭の血縁だ。
 あんな髪の色は他にそうはない。まして雷の使い手など。
「鄭藍遥。腕は『父親』仕込みだ」
「おれたちを助けたのは暇つぶしか?」
「よくわかってきたな」
 幇主の声はいつものように冷たい。
「…なんであの子にだけ気持ち悪いくらい優しいんだ」
「あれは、私のことをそう思っているからな」
 ――飼いならすための餌。
 人を人と思わない男だ。幼い子供を篭絡することなどたやすいことだろう。
 そうと知っていても気分は悪い。


■容量オーバー

問・藍遥の服は誰の趣味ですか

解・幇主ではありません。

一応、設定上では「きれいなものずき」の藍遥ちゃんの趣味ですが、
むしろ正しくは作者の趣味です。
かわいい子がお高そうなきれいな服着てたら萌えませんかそうですか。

…んなわけで、別名「元○○御一行」でした。(ネタバレなので伏字)
2006/08/21(月) 晴れ

百万の歓迎 (しごう)

■カイエド ミラ フォルチャ
王者の言葉より。タイトルがわかるのは物騒な話が好きな人ですよ。
そしてふと思う。それは最近の自分の作品。


書いた物…
テロリスト御一行

書くらしい物…
傭兵上がりの特殊部隊二人
下剋上狙いの策略家
皇帝狙いの刺客
(以上全て別作品)

あの…アンダーグラウンドにもほどがありませんか。
てかまっとうなメインキャラクターはいないのか?


■本日は送別会
普段ならそういうのに顔は出さないのですが。
生湯葉様からの召喚メールがきたのであります。
酒飲まされるかな…微妙な面子だなあ…。
2006/08/19(土) 晴れ

19450815 (四號)

■暑さでうだってます。
予想最高気温がずっと35度超えてるんですよ。
37度でもめずらしくないんですよ。それ体温ですよ。
同じ時間の「東京の最高気温28度」を聞いてチャブダイガッシャーン。
28度? それは「最低気温」っていうんだよ大阪じゃあなっ!
午前一時でそれくらいだよ。午後三時の気温じゃねぇよ。
夏コミに行った日向君も「東京は圧倒的に涼しかった」っていってたしな…。
あの不順すぎる天候をぬきにしても。

もともと夏は苦手もいいとこなんで、完全にグロッキー状態。ううう…。
田舎に帰ってる母がうらやましい。南国土佐といったって、大阪より絶対涼しいもんなあ。
台風こないかな。毎年来るわりに大阪って台風に逃げられるんだよな。
(しごうは雷や台風が大好きです)
梅も椿もへたってますよ。水をやるタイミング逃すと一日乾け! だもんなぁ…。
すまん、子興(梅)、紅雪(椿)。時々砂漠化してるよな。
てかおまえら。肥料も何もやってないのに確実に育ってるぞ。


■ある日紅雪さんの芽が以前と違うことに気づく。
く、黒いんですけど…。やたらついてるんですけど…。
普通の芽なら茎と葉のあいだにぽちりと一つ、ぐらいなのに三つ四つみっしり。
ひょっとして病気か? うわ、対処対処。
――とあわてかけてふと思う。

これ、葉の芽じゃなくて花の芽なんじゃ。

形からして違うもんな…そういや花が黒い品種だもんな…芽が黒くても不思議じゃない。
だがしかし。
つぼみつけすぎだろお前。
そうか、そんなに咲きたいか。だが来月までには芽を摘むぞ。
先端五センチ内で十五個はいくらなんでも無茶だお前。

開花の時期は子興の方が圧倒的に早いはずなのに、
(子興…品種名「冬至」の通り冬の初め。紅雪…品種名「永楽」。五月まで咲く気の長さ)
準備は紅雪のが早いのな。ひょっとして名前のせいですか君たち。
あと子興さんより紅雪のがどうみても丈夫そうなあたりに、命名の因縁を感じます。


■花の話で穏便に導入
してはいますがね。思うところはありますよ。
ええ、例の参拝には。
個人的にはどうしても納得…というか理解できんのです。
戦没者を悼む気持ちはわかるのです。でもそれをああいう形で示す必要があるのかなー、と。
「伊勢神宮にも参拝しているが、そちらには批判がこない」って…。そういう問題なのかなぁ。
(そもそも神宮と靖国じゃあ神社としてのなりたちがまったく別物だと思うのだが)
靖国神社にも先輩や後輩や下手すりゃ同期がいる身なんで、うかつなことは言えんのですが。

※とりあえずてめぇの考えを整理してみる。

・あの戦争で死んだ人間全部があそこにいるわけじゃねぇ
・あそこにいる御霊が「殺した」人もその末裔もいる
・いざとなったら「責任」を負う立場じゃないのかそこの方
・そもそも「戦犯」ってなんだ
・戦争の責任が判然としてないのに批判していいのか
・同じ「神道」「神社」だからって神宮と一緒に一緒にしていいのかよ@ライオン丸
・いつ参拝したって同じなら今でなくてもいいよなぁ
・公約履行の意志は認めるけどさあ…
・外からのツッコミを「余計なこと」というのは勝手だ
・じゃあそのツッコミを受けるだけのことをやったという過去は棚上げしていいの?
・信仰の自由は憲法で保障されてますね
・公式参拝なのに献花料は私費って
・二礼二拍手しないの何で? 前はしたよね
・そもそも合祀する人物がお役所選定ってのもどうよ
・ていうか境内では静かにしようぜ寝られないんじゃないのか@御霊(え)
・社殿の上を飛ぶなんて不敬にもほどがあると思わんのかヘリコプター

…んなもんかなぁ。
戦争で亡くなった人々を悼むというなら、別にあそこでなくてもいいと思うんです。
正午に官邸で黙祷を捧げるだけでもいいんじゃないかと。
(昔どれかの実習でそうしたな。中央実習@明治神宮だったかな)
だってあそこに祀られている御霊はどう考えても戦争被害者の数じゃない。
九段の桜にも遠く、ただ焼かれたり溺れたり飢えたり渇いたりした人々はいるはずなんです。
戦闘こそしなくても、戦争に加担した(せざるを得なかった)人はいる。
国を導く立場にありながら、戦中に死ななかった人もいる。
「戦犯」というものが戦勝国の判定によるものな以上、
万人が一致する答えが得られるはずもないわけですよ。認識によっても違うだろうし。

「国益」を守るため。
身近な「何か」を守るためと信じて逝った人々に哀悼の意を示すというのなら、
自分の国をよりよい国にしていくことこそ、かの御霊を安らかしめることではないのかなぁ。
「国益」を損じてまで守るべきものって、政治家にはあるのかなぁ。

公約は守らないといけないだろうけれど。
賛否両論極端な公約って果たさなければならないかのなぁ。
たとえばですよ。極論ですよ?
「日本をアメリカ合衆国の極東州にします」
とかいう公約を宣言したとして、「一度宣言したから実行します」といわれたら…。
どうも、利のなくなるかもしれない公約を、
「公約を実行するため」だけに果たされてるような気がしてならない今回の参拝。
あと他にも公約あったよね? 国債限度額はどうだったかな?

六十一年。もう少しで干支も一回り。すなわち一時代。
そんな時間がたとうとしている今だからこそ、いろいろと考えなきゃならんのじゃないかな。


■神社に対する悪意はありませんが
好き嫌いはあるんです。むしろ苦手というかなんというか。
伊勢は空気が清浄すぎてきつい。(実習は生き地獄でした…)
じゃあ靖国はというと。

人の「気」しかしないからつまらん。

私の好みからするとですよ。
『へうげもの』的に語るならば。
もっとこう、「ずるるるる」とか「のぉぉぉん」とかした雰囲気の神社のがいいんです。
花で言うなら原種に近いような、鬱蒼と濃密なお社がよいのです。

東京という土地柄ってわけじゃないだろうけど。
(同じ東京でも富岡八幡宮は好きですよ。寺なら等々力不動とか)

あのお社…本当に「神様」より「御霊」なんだもんなぁ…。


■未熟ながらもこんなことを考えたりするわけです
彼らの魂を安らかに祀れるような平和な世界を作ることが、
今を生きている自分たちの責務なんだと。
この日は「そういうこと」を考えるべき日なんじゃないかなあ。

こういうサイトで政治がらみのネタはどうかとも思いましたが、
「考えること」「思うこと」こそ、過去の人々への真の哀悼だと思うので敢行しました。

――かの方々の魂が安らかでありますように。
2006/08/15(火) 晴れ

古い日記。 最近の日記。


Colorful Diary Falcon World