語る「万華鏡」

(「主水体を大切にする」に書き足す)

主水体を大切にする(もんどからだをたいせつにする)

項目名主水体を大切にする
読みもんどからだをたいせつにする
分類必殺シリーズ

作者
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  • 公的データ
  • 新必殺仕事人」第13話。
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  • 感想文等
  • 第13話「主水体を大切にする」は1つのターニングポイントだ。
    なんとなれば……前回第12話で、第1話からの上司内山が八王子にとうとう左遷され、この第13話から新しい上司がやってくる。それ自体は昔からしょっちゅうのことだ。

    実に、この「新仕事人」第13話でやって来た新任の上司こそが、後年有名になり延々レギュラーであり続けたあの男……「田中様」なのだ。

    田中様……仕事人シリーズでとうとう勇次の降板後も居座り続け、「剣劇人」にすら登場し、果ては巷説百物語の映画にすら登場して「中村さんはどこへ行ったの」とか叫んでいた、あの男である。

    主水をいびり続ける能無しのナヨナヨしたオカマっぽい男。それが「田中様」のイメージだろう。

    しかし、それこそバラエティ化した仕事人シリーズの産みだした恐ろしいトリックであり、実は登場当初の彼は能無しでもナヨナヨでもオカマでもなかった。キャリア組であり、しばらく研修がてら同心部屋にいて、後はとんとんと出世していくはずの若い、或る程度は有能な男だったのだ。
    確かに主水を軽侮し、いびりがちなのはそれまでの上司と変わらないが、喋る口調はオカマでもなんでもなかった。いかにも若いキャリアだね、という感じだったのだ。

    聞くところによると、仕事人のイベントか何かがあり、仕事人メンバーと一緒に筆頭同心田中も出演し、その際、ゲイとしてオカマっぽく喋ったりしたところ、それがウケた。
    でもって、なんだかだんだんドラマ本編でもオカマ口調になっていき、ナヨナヨした物腰になっていき……とうとう、オカマ同心「田中様」になってしまったものらしい。

    うーむ。
    バラエティ化した仕事人シリーズの中で、オカマ同心というパートを担当できたゆえに、田中様は延長ボタンを押され続けた。バラエティ作品としての仕事人シリーズは、田中様によってもウケていたのだ。

    そして、田中様の存在によって、奉行所内の中村主水もまたギャグ同心になるしかなかったのだ。

    この「新仕事人」での田中様は、まだ普通の上司・筆頭同心の田中の時代だ。
    のちの田中様を見慣れた目で見ると、この田中は新鮮である。
    ここから出てきたんだなあ、この男は……と、しみじみ感慨を持って鑑賞するのがよいのである。(おっぺ)
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