語る「万華鏡」

(「不安な童話」に書き足す)

不安な童話(ふあんなどうわ)

項目名不安な童話
読みふあんなどうわ
分類ミステリ小説

作者
  • 恩田陸(おっぺ)
  • 公的データ
  • 「あなたは母の生まれ変わりです」大学教授秘書の古橋万由子は、二十五年前に変死した天才画家高槻倫子の遺子にそう告げられた。発端は彼女の遺作展会場で、万由子が強烈な既視感に襲われ、「鋏が…」と叫んで失神したことだった。実は、倫子は鋏で首を刺されて殺されたのだ。万由子は本当に倫子の記憶を持つのか?真相を探る彼女に、奇怪な事件が襲いかかる。(おっぺ)
  • 感想文等
  • このお話は、若竹七海「製造迷夢」みたいに、ヒロインの「超能力」を実際のこととした前提で進んでるみたいですね。昔のミステリなら、「そんなことはあり得ない」で終わっちゃいます(笑)。

     ミステリとしても、なかなかワクワクさせてくれる展開でした。ヒロインは何かに気づいてドキドキしているのに、読んでいるこちらには何が何だかわからない。。。と、すごく「何だろ何だろ」って感じでこちらはドキドキします(笑)。
     「犬を連れた女」が嗅覚につながって、そこから謎がするする解けていくところは圧巻でした。
     溺れ死ぬのはいやだ〜と思いました(笑)。

     最後は明と暗の二転三転でした。
     ただの幼い女の子という感じだった十詩子さんが「知っていた」と絶望の涙を流すところ。何かを背負っていても、能天気に振る舞うのは強いことです。なかなか、できない。

     ヒロインが「探偵役」あるいは「中心人物」「当事者」のつもりだったのが、
     「あたしは何だったんだろう。本当は何の関わりもなかったのに、みんなをここまで引きずって来てしまった。」
     「あたしのせい? あたしはいったい、何のために?」

     と呆然とするところは、北村薫とも加納朋子とも違っていて、ああ。。。と思いました。

     「みんなが秒を守ろうとしていたのだ。二十五年前も。今回も。」
     印象的な一文です。

     「彼女は言ってたんでしょ。次は過ちを犯さないって。次は間違えないって。彼女は判ってたのよ、前は間違えていたんだって。前は失敗したんだって。今度は間違いじゃないのよ、ねえ、そうでしょ?」
     間違えた、失敗した。。。と思いながら、同じことを何度も繰り返してしまいがち。。。
     できれば、少しだけでもいいから、何か進歩したいです。

     そして、エピローグの恐怖。一体、今現在、お姉さんの心にある思いはどんなものなんでしょう。。

     もし、「前」での殺人の「原因」がお姉さんであって、そして、もし彼女がやはり「前」の彼女の生まれ変わりなのだったら。。。
     このお姉さんは、彼女を「前」で殺した。。。ことに。。。(O.O;)(o,o;)

     ちょっと怖くて、あまり考えたくない状況です。。。(..;)(おっぺ)
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