項目名 | キマイラの新しい城 |
読み | きまいらのあたらしいしろ |
分類 | ミステリ小説 |
作者 | |
公的データ | この話を書けるのは殊能将之の他にいない! 「私を殺した犯人は誰なんだ?」欧州の古城を移築して作られたテーマパークの社長が、古城の領主の霊に取り憑かれた!? 750年前の事件の現場状況も容疑者も全て社長の頭の中にしかない。依頼を受けた石動戯作も中世の人間のふりをして謎に迫る。さらに、現実にも殺人が! 石動はふたつの事件を解明できるか!?(おっぺ) |
感想文等 | 最初出てきたときは、まあ、先達の猫丸先輩とか保住ボケホームズとかと特に際立った違いも見られない感じで、それでもまあ、一応「名探偵」の体裁は持っていたと思うのだけど、それが「黒い仏」で崩れさって、そして今回、とうとう物部太郎に対する片岡直次郎という位置に自ら居座ってしまったらしい。 もっとも作中でも都筑道夫の名前が出てきていたから、これも「ハサミ男」の時と同様の茶目っ気の部分は強いだろう。 さて、肝心の本編の方だけれど、「密室」(現代パート)の方は、ハズカシながら見抜けていなかった上に、出だしでのあからさまな伏線を思い出して「なるほど」と思いもしたのだから、あまり偉そうにも言えないけれど、やっぱり、 石動はバカだ 全然「名探偵」ではありません(^_^;)。片岡直次郎以上の知能減退ぶりだよね? で、その部分以外では、あまり「ミステリ」として自分としては面白味は感じなくて、寧ろコミカルなタイムトラベル物として、「タイムスリップ森鴎外」のような感じで読んでたかな。それでも勿論、面白さは劣っているから、総合的に見ても「あんまり、かな」くらいでした。 タイトルはなかなか面白そうだったんだけど。(でもやっぱり「ハサミ男」のインパクトは(笑))(おっぺ) |