語る「万華鏡」

(「心中大悲憤」に書き足す)

心中大悲憤(しんちゅうだいひふん)

項目名心中大悲憤
読みしんちゅうだいひふん
分類必殺シリーズ

作者
  • 監督・蔵原惟繕 脚本・村尾昭
  • 公的データ
  • 必殺シリーズ助け人走る」の一編。(おっぺ)
  • 男の上手い口車。乗った女の地獄道。どうか娘の…いや、矢崎雄之助に苦しめられた人たちの恨みを晴らして欲しい。あふれる涙は女の恨み。母と子供の叫び声。
  • 感想文等
  • さあ、島帰りの龍登場第二作品だ。きっと今度こそメインで出ずっぱりになるんだろうな……と期待して見始めた「心中大悲憤」。
     おいおい、出ないよ、宮内洋。どうなってんだい……と。なにしろAパートが終わり、Bパートが終わり、まだ出ないんだもんね。
     出ないのかしら……と思い始めた頃、あっ、出た。
     さあ、出たとなると、後は一気呵成であった。まずは清兵衛さんとの気力対決だ。これは気迫がこもっててなかなかの名勝負だったのではあるまいか。中村主水市松くらいには行ったぞ、と個人的には思う。
     そして、いよいよ仲間入りして、三人で話しながら殺しに向かうこのシーンは……ああ、これは、これこそは「仕置人」第一話の再現ではないか。涙がちょちょぎれるぞっ。
     そして、
     「俺は、捨て子なんだ」。
     ううーん、昨日の人工的なしゃべりのはまらなさが嘘のようだ。このセリフを聞いた後の残り2人の反応も大人的でよいなあ。
     くく、昨日の物足りなさは、全て今日のこの作品で生かすためのあえていえばまるまる1話使った伏線であったか、と誤読したくなるほどの出来映えだぞ。
     殺しの際の映像も素晴らしい。ただ、龍の殺し技がまだ昨日同様どうもはっきり掴めない形ではあるのだが、ただ、「うらごろし」の若の殺しかたよりはなんだか恐ろしい技らしいことは分かる。「凶運大見料」とかで見たときの方が、わかりやすく洗練はされていたけれど、迫力は薄れていたかもしれない。
     ああ……いい作品を見た……。
     (感涙)
    (おっぺ)
  • 作者
  • 作家・監督等
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