語る「万華鏡」

(聯愁殺)

聯愁殺(れんしゅうさつ)

項目名聯愁殺
読みれんしゅうさつ
分類ミステリ小説

作者
  • 西澤保彦(おっぺ)
  • 公的データ
  • 医師、小学生、老人、OL…連続無差別殺人の容疑者は失踪中の少年だという。事件から四年後、唯一生き残った梢絵は、男が自分を襲った理由をはっきりさせるため「恋謎会」に調査を依頼した…。(おっぺ)
  • 感想文等
  •  『証○が問題』ジ○ームズ・アンダースン(創元推理文庫)を思わせる叙述トリックには万歳。ひさびさに「えっ!?」と思わせてもらえました(^o^)。
     けれど、ちょっと食い足りないのは、このプロットでこの探偵役(←実は違うけど)である必然性がないというか、こういう骨組みであるある必要性が感じられないというか、もっときつく言ってしまえば、この叙述トリックのプロットを成り立たせるために、やむなくこういう骨組みにせざるを得なかったのではないかと思えてしまうという点。

     読む前は、梗概から、アントニイ・バークリー毒入りチョコレート殺人事件」みたいなものかなあと想像していて、読んでいる最中は、むしろアイザック・アシモフ「黒後家蜘蛛の会」みたいだなあと思いつつ、けれど、終わってみると、あまりにも『恋謎会』の面々などプロットを成り立たせるためのコマでしかないように思えてしまう。。。

     もしこれが、『恋謎会』シリーズというようなものの一編として存在していたなら、また感想は違ってきたのかも。この1作だけだと、『恋謎会』の面々があまりにもキャラ的にも弱すぎて、ホントにこの捨て駒にしか感じられないのです。そして、物語として成り立つための弱さをこういう形式で構築するしかなかったと。

     「夏の夜会」でも感じた、論理の隙間への歯痒さがこの作品でも残ってしまった。(おっぺ)
  • ようやく読みました。
    買ったのは早かったけど、ようやく。なのです。
    本岡家さんと違って、あまり好きになれませんでした。
    こういうのって僕はあまりいいとは思わない。
    純然たる推理では、この作品は終わらないじゃないか。

    作品の内容としては良かったのかもしれませんが、
    (確かに わくわくしました)
    読後感がすっきりしなかったのも事実。

    好みの話なんだよね。今の気分の問題とかがあるしさ。
    おどろおどろしいのは嫌いじゃないのですが、ちょっと西澤さんにしてはアンフェアな作品だなあと思いました。(ふなちゃん)
  • あちこちで、この作品を褒めてあったので、「うーん、けなしているのは私だけかもしれない(^^;)」と思ってたところでした(笑)。

     ので、

    > 本岡家さんと違って、あまり好きになれませんでした。

     という部分、「あれ、ワタシ、褒めてたっけ?」と、自分の書いた文章を読み返してしまった(笑)。なるほど、出だしの1行目はちゃんと褒めてました(笑)。ただ、実は「好き」にはなれておらず、そのため2行目以降ひたすら辛辣になってしまっていたようなのですが。。。
     2行目以降では、必然性がないだのコマでしかないだのキャラ的にも弱すぎてだの物語として成り立つための弱さだの論理の隙間への歯痒さだの言いたい放題言ってしまったので、内心ビクビクビクビクしていたのです(^^;)(←じゃあ最初から書くなよって(^^;))。

     それにしてもタイトルの意味が不明ですねー(笑)(おっぺ)
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