語る「万華鏡」

(砂漠)

砂漠(さばく)

項目名砂漠
読みさばく
分類青春小説

作者
  • 伊坂幸太郎
  • 公的データ
  • 「大学の一年間なんてあっという間だ」入学、一人暮らし、新しい友人、麻雀、合コン…。学生生活を楽しむ五人の大学生が、社会という“砂漠”に囲まれた“オアシス”で超能力に遭遇し、不穏な犯罪者に翻弄され、まばたきする間に過ぎゆく日々を送っていく。パワーみなぎる、誰も知らない青春小説。
  • 感想文等
  • これはさすがにミステリとは言い難い。
     「事件」は起こり、犠牲者が発生し、謎も(一応は)存在する。しかし、こんなのはミステリでもなんでもない。
     だから、もし「ミステリ」の冠を付けて売られていたなら、文句の一つも言わなくてはならない。
     が、読み終えて今、なんの文句もない。ありがたいことに、どこにもミステリなどと謳われておらず、こちらもそんなことは期待しないで読み始め、そして読み進めることができたからだ。
     感想は瞬間で書ける。
     面白かった!
     文体というか語り口。キャラクター。とにかく面白かった。
     強いて言えば、語り手の北村のキャラクターだけ平凡と言えば平凡だった――が、これは別のキャラクターの視点から見れば、また違って見えるのかもしれない。
    だから――ちょっとだけの小編でもいいので、他の人の視点から書かれた部分を読んでみたいかなとは思う。
    たぶん、読み手に一番近いだろうはずの北村が、あの友人達にとって、どういう友人として存在しているのか、それを……(おっぺ)
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