語る「万華鏡」

(背の眼)

背の眼(せのめ)

項目名背の眼
読みせのめ
分類ホラー小説

作者
  • 道尾
  • 公的データ
  • 「レエ、オグロアラダ、ロゴ…」ホラー作家の道尾が、旅先の白峠村の河原で耳にした無気味な声。その言葉の真の意味に気づいた道尾は東京に逃げ戻り、「霊現象探求所」を構える友人・真備のもとを訪れた。そこで見たのは、被写体の背中に二つの眼が写る4枚の心霊写真だった。しかも、すべてが白峠村周辺で撮影され、後に彼らは全員が自殺しているという。道尾は真相を求めて、真備と助手の北見とともに再び白峠村に向かうが…。未解決の児童連続失踪事件。自殺者の背中に現れた眼。白峠村に伝わる「天狗伝説」。血塗られた過去に根差した、悲愴な事件の真実とは?第5回ホラーサスペンス大賞特別賞受賞作。
  • 感想文等
  • これは著者のデビュー作で、第2作の『向日葵の咲かない夏』が或るレベルで面白かったので、読んでみることにしたもの。
     『向日葵の咲かない夏』は、これはどう考えてもホラーだろう、だから「ミステリ」だとしても「ホラー」の枠内でミステリのルールを守っているという技なんだろうと思っていたのをひっくり返される仕掛けがあった。
    その経験後に『背の眼』を読み始めたので、どうしても目には鱗が貼り付いている。いったい、この小説はホラーなのか。本格ミステリなのか。ホラーをミステリ文法を遵守して書いているのか。
     貫井徳郎『さよならの代わりに』第1刊行版を読んだときと同じ落ち着かなさを抱えたまま読んでしまったのは残念だった気がする。最初から「ホラー」と定めて読んだ方が、逆にこの作品の本格ミステリらしさを純粋に楽しめただろうからだ。
     というわけで、これから読むという人に、勝手ながら言い放ってしまう。
     これは、ホラーです。幽霊います。
     でも……
     これは、本格ミステリです。
     伏線と解明を、楽しんでください。
     あ、でも「背の眼」の秘密は、高木彬光大東京四谷怪談』に負けてます(笑)。(おっぺ)
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