語る「万華鏡」

(天才は善人を殺す)

天才は善人を殺す(てんさいはぜんにんをころす)

項目名天才は善人を殺す
読みてんさいはぜんにんをころす
分類ミステリ小説

作者
  • 梶龍雄(おっぺ)
  • 公的データ
  • 共同経営する自動車部品販売会社の苦境で、親戚から借金した直後、キャッシュ・カードを紛失、そのため大金を詐取された芝端敬一の父は会社で服毒自殺した。敬一は実直そのものの人生を送った父を自殺に追いこんだ犯人を求め、大学の友人らと事件の究明に乗り出すが、まず難題として、カードの暗証番号漏洩の謎が立ちはだかった…。激増するカード利用の犯罪と意外な真相を描破する長篇推理。(おっぺ)
  • 感想文等
  • 最初、「殺人者にダイアルを」を読み始めたら、シリーズ2作目だという事が判って、あわてて1作目のこちらを読み始めた。少し、しまった。。。容疑者が激減してしまった(^^;。
     それでも「真相」の意外性は十分で(殺人犯の正体はなんだか判ってしまったのだが)、久々に「真相」に驚くという体験ができた。。。

     「善人は、えてしてその善意や善行を通して、結果的には悲劇を呼んでいることがよくあると思わないか?」
     「善人と呼ばれるタイプにも、いろいろあるということさ。軽い善人で、結果的にも悲劇や悪を生まないタイプ。強烈な善人で、結果的には悲劇や悪をひきおこしているタイプ」

     私は善人ではないが、善人のように言われてしまったりする。。。やはり偽善者だからなのか? どこまでもついて回る。。。

     「探偵という商売はつらいんだ。すべての人間を疑ってかからなければならない」

     私がミステリーを読んでいるのは。。。トリックやロジックが好きで、意外な結末が好きで。。。そして。。。何より。。。。
     「善人の中の悪──そしてそれは決して偽善とか堕落ということではなくて。。。」とか。
     「悪人の中の善──そしてそれは決して改心とか反省ということではなくて。。。」とか。
     そんなことが、時にエンターテイメントの容器に入りきらないでこぼれてしまうのが。。。それが。。。好きだからということもあるのだろうと。。。思う。。。(おっぺ)
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