感想文等 | 実は、この「ダイナマン」は、私にとってはほとんど面白くなかった作品なので(笑)、あんまり記憶にはないんだけど。。。 とりあえず、1つだけは。。。 というわけで、私にとっての「ダイナマン」といえば、間違いなく、『爆発!無言の怒り』がベストなのですよね。 まー、「ダイナマンの『ダ』の字が言えないから変身できない」というのは「ちょ、ちょっと待て!」なんですが(^^;、ダイナブラック星川竜というヒーローが(脇ではない紛れもないヒーローが)、口のきけない少女の手話を判ってやることができないために、自分ではオールオッケーなことをしてあげているつもりで少女をむしろ追いつめてしまう。。。という、はっとさせる展開がお見事でした。 ヒーローは「健全」だからなれて、「正常」なんですよね(^^;。健常者。このエピソードでの星川は、いつもと同じ快活で優しい若者です。少女の手話に対して首を傾げながら、「俺はボールを拾ってくれと言っているとばかり。。。!」と思って優しく笑いながらボールをとってきてやる。。。 自分の「言葉」を判ってもらえない少女は静かに涙をこぼし、星川はそれを見て怪訝に思いながらもそれ以上踏み込んでは行かず、行けず、立ち去ってしまう。少女の手から落ちるボール。完璧だ。。。 「それは、『たすけて』っていう意味の手話よ?!」「手話!?」 「俺は。。。」 正しく、快活で優しいダイナマン。正義のヒーロー。その「かっこよさ」が粉微塵に砕けた瞬間でした。 自分では十分正しい、優しいことをしているつもりだったのに。。。
正面切ってそんなふうに描いているわけじゃありませんが、「悪と戦ってこれを倒す絶対善」としてのヒーロー、あるいは善悪のきしみに苦悩するヒーロー、そういうものたちと違った、「間違いを犯す、ちゃちなたかが人間」としてのヒーロー。。。という感じに見えて、私はこのエピソードがやけに好きなのでした。。。(おっぺ)
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