感想文等 | 高橋留美子短編集「るーみっく わーるど」収録のシリアス短編の1つ。
。。。。。。
「習作」だと思うのだ、つまり、高橋留美子の「ヒーロー・シリーズ」としては。
たとえばそれは「人魚」シリーズのプレリリースのような感じでもあるし、何だか様々な先行作の、模倣、と言っては言い過ぎで、たぶんはオマージュの部分も大きい。。。そんな、未完成で、けれど瑞々しい、そんな作品。。。
「傷」と思える部分は読み直してみるといろいろとある。「なぜ?」という部分があまりにも多いのだ。 けれど、そういう批評家めいた部分を全て無視してしまって、これは非常に「ヒーロー・ストーリー」としてなにより「面白い」のだ。 もちろん、一回こっきりのものでしかなく、だからこそ、「シリーズ」とはなり得ないのだが。。。
先行の永井豪「ガルラ」、水木しげる「ゲゲゲの鬼太郎」、そういったものの匂いを感じさせながら、クライマックスの「ヒロインの叫び「麻奈志漏ーっ!!」の盛り上がりはすばらしい。
そして、タイトル「忘れて眠れ」への抒情。
惜しむらく。。。と言うか、初めて読んだときアレと思ったのは、このラストシーンがあまりにも細野不二彦「さすがの猿飛」の一場面そのままに見えてしまったことだったけど(^^;)。
「このほうがあったかいから。。。」というのは(笑)
けれどもとにかく、読み返してやはりいい話だなーという感じでありました。(おっぺ)
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