感想文等 | 連続シリーズでの醍醐味の一つに、「ヒーローの競演」がある。 仮面ライダー1号・2号の揃って登場するエピソードは胸が躍る。ウルトラ兄弟でも、オリジナルキャストが出演してくれると特に興奮した。「グレートマジンガー」最終編でマジンガーZが帰ってきたのは感涙物だった。「宇宙刑事シャリバン」でギャバンが最終回でとうとう蒸着して共闘した姿は眼に焼きつく。 「ソルブレイン」は「ウインスペクター」の直接の続編である上に、正木というキャラクターも共通しているので、どこかで期待感はあったかもしれない。 そして、ついに「次回予告」でそれが発表された時は、特に「ウインスペクター」に思い入れもなかったはずなのに、「おお!」と思ったものだ。 予告もなんだか張り切っていて、ナレーターが「待ってたぜ! 俺たちの!」とか気合いの入った声で言っていた気がする。 そして、画面では、空中回し蹴りをする竜馬の姿が…… 「お祭り」だな、と思った。イベント編だ、存分に楽しもう、と。 私みたいなカメでなければ、竜馬が回し蹴りを食らわせている相手が「誰」なのか、予告の段階で気づけていたのかもしれない。そして、「帰って来たWSP」というエピソードが、お祭りどころか、ずっと暗い翳を背負ったものだとすら、察知できていたのかもしれない。 「帰って来たWSP」は三部作だった。 第1部は、ウインスペクターの回想が大半を占める、まるで「ウインスペクター総集編」のような構成だ。ソルブレインのメンバーにとっては、ウインスペクターは「先輩」だ。ソルブレイン隊長のソルブレイバー・大樹は、ファイヤー・竜馬を上回ることで、より一層「人の命と心を救う」力を身につけたいと思っている。 ちょうど、ウインスペクターの最大の武器ギガ・ストリーマーがメンテナンスのために里帰りしてきたため、それの調整をブレイバーがおこなっていた。ギガ・ストリーマーを扱えるのは、世界でもウインスペクターのファイヤーと、ソルブレイバーだけだ。 ファイヤーが使いこなせるようになるために数日かかったのを、大樹は何とか1日でものにする。全ては「1人でも多くを救いたい」気持ちの発露だ。 ところが、そんな折りに、ウインスペクターのバイクルとウォルターの姿が目撃される。日本に帰国するとは正木さえも聞いていないことであり、何か極秘の任務なのかと緊張が走る。 大樹は同じ頃、何者かに狙われ逃げ回る少年を目撃する。狙撃さえもされる少年を庇い、救出しようとするが、狙撃者は大樹を打ち倒して少年の追跡を続ける。 狙撃者は――大樹を飛び回し蹴りで打ち倒したのだ。 大樹が見たその顔は、香川竜馬。 「竜馬先輩!」 愕然とする大樹。 連絡を受けた正木も言葉を失う。 竜馬が? なぜ、竜馬が子供を…… ウインスペクターが帰ってきた――というお祭りどころか、驚きと謎を残してパート1は終わる……(おっぺ)
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