| 感想文等 | アガサ・クリスティの「予告殺人」。たぶん、再読。
クリスティのメイン探偵役として、やはりトミー＆タペンスよりもパーカー・パインよりもクィン氏よりも、エルキュール・ポアロとミス・マープルが挙がってくると思うけれど、個人的にはポアロさん贔屓なので、実はマープルものでは未読作が幾つかある。そのうち読もう読もうと思っているのだけれど、なんだか、なかなか……。
この「予告殺人」は何年も前に読んだと思うのだけど、全然中身の記憶がなく、けれどなんだか傑作だったような気がするので、きっかけもあって再読。
やっぱり再読に違いないと思うのは、途中、犯人の見当がついたからで（笑）、初読ではなかなかそんなことは発生しない。もっとも、クリスティの仕掛けにかなり慣れ親しんでいるからということはあるかもしれない。
ミス・マープルの最後の解説時、そんなにドラは「言い間違い」をしていたかなあと「？」と思ってパラパラめくってみたけれど、どうも発見できなかった。訳の問題かな？ でも、田村隆一訳だからかなり良いはずなんだけれど……。
パラパラやって、ああ、と思ったのは寧ろ、犯人について地の文では決して嘘を書かずに統一していたこと。こういうところが、「本格」だよねと思ったりする。(oppe)
|