| 感想文等 | ずっとキャラメルボックスの芝居しか見ていないので、このお芝居の静謐さにはしばらく慣れなかった。とはいえ、演出がキャラメルの成井豊のせいか、ところどころでキャラメル風の部分、ギャグなどもありはしたのだけれど。。。 キャラメルボックスの「不思議なクリスマスのつくりかた」ほど多重構造なわけではないけれど、回想と現時点が複層的につながりながら、不思議な世界を創っていた。ここで1つ語られるのは、愛と、コンプレックス。ヒロインだけのことなら薄く終わりがちなところを、老人の義妹の同様な淋しい悩みが重なって、普遍的なものだということを芝居の中でも露出させている――そう、これは普遍的な、誰でも知っている哀しみなのだ。 気になるのは、タイトルの意味。。。幸せな薔薇でも、孤独な薔薇でもなく、幸せな孤独な薔薇であるその意味は。。。 ヒロインの友達のミサ、彼女のことが気になるのだ。どうしてもヒロインの方ばかり感じるのは当たり前なのだけれど、ミサにコンプレックスが無いとどうして思えるだろう。嫉妬や、悪意や、そういったものに侵されそうになる哀しみがないと、決められるだろう。そして、もちろん、そんなはずはないのだ。 美しく優しく、誰にも好かれる彼女は幸せだろう。。。だが、孤独ではなかったろうか。あの中で、彼女もまた。。。 過去を振り返るとき、あのときあの時間、あの空間――心の底にしがみつくようにして残っている甘く苦しい場所が誰にでもある。 ルカにとっては、最後に優しい思い出となった「館」だろう。果たして、ミサにとってはどれほどの思いの残る場所だっただろうか。 それがなんだか、とても気になるのだ。。。。。。 (おっぺ)
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