キトウシ森林公園展望閣訪問記

2004.5


 東川町に有るキトウシ森林公園は、上川盆地を見下ろす岐登牛山の山腹に広がる広大な公園ですが、その中腹の峰の先端に展望閣という天守風展望台が建っています。
 何故、この場所に天守風の建物が建てられたのかは全く不明ですが、立地的には砦か見張り台くらい有ったとしても不思議では無い場所です。

 展望閣の直ぐ下まで車で登れますが、森林公園内の散策路(というか結構山道ですが)を歩いても良さそうです。

 この展望閣は、特定の天守を模している訳ではなく、城郭風の意匠を混ぜ合わせて建築したようですが、食べ合わせが悪いというか、なんとなくバランスが悪いように見えます。
 あくまで個人的な好みの問題ですが、というか好みと言うならば、そういうバランスの悪いモノの方がどちらかというと好みなのですが、それはともかく。
 まず、建物自体は三階建てとしては小型で華奢な形状です。それに対して屋根を派手にし過ぎた結果、壁を構成する縦のラインより、屋根を構成する斜めのラインの方が支配的になってしまっています。
 また、三層の大きさに対して高覧が大きく頑丈すぎるようです。これは実用上仕方がない部分ですが、実用を考えずに飾りの高覧が付いているのよりは好感が持てます。

 その高覧から軒下を見た図です。
 屋根は基本的にトタン屋根で雪国らしく軽く薄く出来てます。

 この展望閣からは、なんというか素朴な北海道らしい天守(というのが有るとするなら)という印象を受けました。

あやしい城にもどる