勝山城(越前大仏)訪問記
2003.10
大野盆地の北部にある勝山市は、落ち着いた雰囲気の街ですが、その市街地の東側のなだらかな傾斜地に唐突に聳えているのが勝山城博物館です。
なお、この付近にかつて勝山城と呼ばれる城は有った事は有ったのですが、全く無関係と言って差し支えないでしょう。
この五層六階の巨大な天守は、関西でタクシー会社を経営して成功した多田清氏が私財を投じて建設したもので、平成4年に竣工しました。
なお、多田氏は同じく勝山市にある越前大仏・兵庫県村岡町の但馬大仏も建立しており、いくらバブル期とはいえ、驚異の財力と言えます。残念ながら勝山城天守の落成を見ずに平成3年にお亡くなりになりました。
さらに、但馬大仏の近くにも天守を建てる構想があり、天守台まで用意されていたらしいのですが、そちらは今後建設される事は無いでしょうね。
勝山城を訪れたのは、既に日が傾いた時間でした。博物館は閉まっていましたが、まあ、外観が見られれば良いだろうという事で、回りを一周してみました。
それにしても、巨大な建物です。高さ57.8mは現在日本一とのことですが、歴史的に見ても寛永江戸城天守の高さ58.6mに匹敵する最大級の天守です。
そしてこれが問題の石垣の龍。九頭竜川と勝山で産出する恐竜化石にちなんで九頭の龍がレリーフになっているのですが・・・
あー、適切なコメントが浮かびません。
翌朝、今度は早過ぎて博物館は開いてなかったのですが、広々とした方向から撮影してみました。
蕎麦畑に浮かぶ天守。
ついでなので、越前大仏にも寄ってみました。
いくら朝早いからといって、この門前町の様子は如何な物かと。因みに帰る頃になっても殆ど店は開いてませんでした。
普通に大仏様を撮影しても大きさが判らないので、人物入り。
こちらにも九頭の龍をモチーフにした九龍壁という焼物の壁が有りました。これはもともと中国・北京に有ったものを複製したそうで、この後何がどうなって石垣の龍に行きついたのか興味深い所です。
五重塔から見た大仏殿。その横にはかすかに勝山城が写っています。