*因島水軍城訪問記*
2005.5
因島水軍城は昭和58年に建てられた全国で唯一の水軍城との事です。
そもそも、水軍城の定義って何?と思ったりしないでもないですが・・・
この施設は多分、公営(因島市営?)のようですが、パンフやネットで調べても正確な所は不明です。
ここを訪れたのはとても天気の良いGW中の午後で、麓の直ぐ下に有る駐車場はやや満杯だったので、さらに手前の駐車場に車を停めて歩いて上って来ました。
麓の城門を潜って石畳のスロープを上っていきます。
<立派な城門>
周辺の植生はそれなりに整備されています。この時期はツツジがきれいに咲いていました。
比高差約20mを登ると尾根上の削平地に三棟の建物(本丸・隅櫓・二の丸)が有り、これが水軍城の主要部です。
さて、メインの建物のうち最初にいかにもお城っぽい隅櫓の方に行ってみると。
鯱?が沢山付いてますが、これが水軍風なんでしょうか?画像だと見えませんが、外側の方向では海鼠壁になっているのも水軍風なのかも知れません。
隅櫓の内部には海運関係の展示などが有りました。
<隅櫓の内部には海運関係の展示>
次に本丸と呼ばれる館?風の建物ですが、こちらもやはり鯱が多数、各部の意匠もなにやら統一感の無いような気がしますが、あまり詳しく無いので何か根拠が有るのかも知れません。
内部の水軍資料館に入るには310円の観覧料が掛かります。
余談ですが、城風の施設で建物自体を指して本丸・二の丸等と呼ぶ場合が多少有りますが、歴史的にはそういう呼び方をした事は有ったのでしょうか?
<館風?の本丸の内部は水軍関係の展示(有料)>
本丸は画像を見てもらえば判るように、そんなに大きい建物では有りませんので、展示室も一つでそれほど広くは有りません。
展示品の中には貴重なものも有るようですが、コストパフォーマンスという点ではイマイチなような気もします。
さらに、本丸の隣に平屋の建物が有って、これが二の丸だったようですが、記憶に残っていません。展示なんて有ったでしょうか・・・
と、こんな感じでだんだんテンションが低くなりつつ、尾根の続きに展望台らしいものが見えたので行ってみました。
<展望台から因島水軍城全景>
この展望台は、水軍城の全景を見る為のものだと思われますが・・・
水軍城の施設全体はきれいに整備されていますし、快適では有るのですがちょっと内容が薄いような、どう評価したものかと考えつつ立っていると、歩いてきた家族連れの会話が耳に入ってきました。
「とうちゃん、これでもう終わり?」
どうやら、自分と同じルートで回ってきたようです。
この家族・子供が何を期待してここに来たのかは不明ですが、明らかに不満の色が見えます。
それに答えて父親も少々自棄気味に、
「そや!これで終わりや!ちゃんちゃん」
どうもやっぱり期待外れだったようです。
すると、子供は、
「なんや!これ詐欺やん!」
・・・この家族・子供がお城嫌いになりませんように。