軽井沢編 第9弾です
えっと 暑さで溶けそうな頭で書いたためか よく分からない展開になってきました(^^;
自分で自分の首を絞めてる感じがしてますが・・・
前回から一週間 なんとなく週一更新になりつつある軽井沢ですが 頑張りますので宜しくお願いします~☆
まったく時間の進まない話でごめんなさい~(T∇T)
長くて完結はまだ先になりそうですがもう少し続く予定ですのでよろしければもう暫くお付き合いくださいませ~
以下本文
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枕話
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甘い薔薇の香りが鼻を擽り、うっすらと目をあける。
遊馬は無意識のうちに眠っていたことに気づいて頭を軽く振りながら半身を起こした。
体から滑り落ちたブランケットが腰付近に重なり低い山を作る。
目の前には寝巻きのままローテーブルの上に両腕を組み額を乗せて眠る野明がいた。
「まったく 自分が湯冷めするだろうが」
自分に掛けられたブランケットを手にしてやれやれと小さく笑う。
「野明 起きろ。風邪引くぞ」
横着をしてソファから下りずに寝そべった状態で野明の肩を揺すると小さな呻き声をあげて野明がうっすらと目を開いた。
「ん…遊馬?」
軽く身体を伸ばして遊馬の方に頸を巡らせると思いの外近い位置で互いの瞳を見ることになった。
今一つ焦点の定まらない瞳の野明に自分にかけられていたブランケットを掛けてやると野明はくるりと向きを変えて遊馬のいるソファに凭れ掛かり彼の胸元に頭をつけるようにしてもう一度目を閉じた。
遊馬はその髪を優しく撫でてやりながらゆっくりと足をソファから下ろすとブランケットごと野明を抱き込んだ。一瞬驚いたように目を開けた野明はすぐに穏やかな顔で目を閉じると遊馬に身を任せる。
その髪や首筋から仄かに香る芳しいバラの香りが心地よかった。
「いい香りがする」
肩口に鼻を寄せるとくすぐったそうな顔をした野明が「遊馬は遊馬の香りがするね」と言ってくすりと笑った。
「俺の香り?そういえば野明、時々そんな事言うな。でも俺、風呂上りだし、コロンも何もついてないぞ?」
首を傾げる遊馬の顔に ちらりと目線を移すと野明は微かに笑みを浮かべて目を閉じる。
「でも するの、遊馬の香り。なんだかホッとするんだよ」
遊馬は眉間に軽く皺を寄せ、「そうか?」といいつつ嗅覚に神経を集中して『自分の匂い』を探そうとしたが上手くいかなかった。
集中したことで却って薔薇の香りを強く意識してしまい自分の胸元に居る野明が気になってしまった。
「野明、寝るならこんなところで寝ないでベッド使え。寝違えるぞ?」
思わず命令口調になってしまったことに自分でも焦る。
「うん わかった」
野明は胸元につけていた頭をそっと離し少し名残惜しそうな顔をした。
「んな顔すんな。なんなら 添い寝してやろうか?」
照れ隠しも手伝って冗談めかして言うと、野明は思いがけず真面目な顔をして口元に軽く握った左手を添えて逡巡する。困ったような笑顔を向けるだけで答えを返すことはなかった。
『ばか』とか『なにいってんの?』みたいな言葉で流されると思っていただけにこの反応に軽く動揺したが 出来るだけ顔に出さないよう努めた。
暫しの沈黙のあと遊馬が先に立ち上がり「いこうぜ」と声を掛け、寝室へ向うよう野明を促すと思いの他あっさりとそれについてきた。
野明が奥の掃き出し窓のそばにあるベッドに向おうとしているのをみて遊馬が声を掛ける。
「こっち使えよ、そっち朝すげぇ 眩しいぞ?」
「でも、悪いから。昨日もかわってもらったし、遊馬ちゃんと寝てないじゃない」
「俺もそっちは使わない」
「じゃあ・・・あそっか。トランドルベッド出せばいいね。私そこに寝るよ」
名案、とばかりに格納されたベッドを引っ張り出そうとする野明を遊馬は膝を掬う様にしてひょいと抱え上げ、ぽんっベッドの上に置くと、半端に引き出されたそれを足で元の位置に蹴り戻した。
吃驚している野明に向って すいっと顔を近づけると「こっちで一緒に寝ようぜ」と声を掛けた。
「本気?」野明は動揺して顔を真っ赤に染めて聞き返す。
「さっき、嫌だって言わなかっただろ?」
「え・・あ・・うん 言わなかった・・・けど。でも・・・」
「なんだよ、嫌なのか?」
「あの えっと・・そうじゃ・・ない・・・。ないんだけど・・・」
顔を真っ赤にして動揺している野明に半ば呆れて思わず半眼になる。
「ばーか。添い寝したからって無理にどうこうしたりしねぇよ。さっき寂しそうな顔してたから訊いたの。嫌なんだったらあんな顔すんなよな?変な誤解されるぞ。」
「・・・私、そんな顔してた?」
赤い顔のまま上目遣いで様子を見る野明に軽くため息を吐く。
「してたよ、少なくとも俺にはそう見えた。ま、いいさ。無理強いは趣味じゃないんだ。でもお前そんな顔 あちこちですんじゃねぇぞ?いつも無事ですむわけじゃないんだからな。」
そう言って髪をくしゃっと撫で、くるりと背を向けようとした遊馬を見て野明は反射的に彼のパジャマの袖口を掴んだ。
野明の頭を撫でて反対側のベッドに移動しようと足を踏み出した途端、袖口が引かれた。
振り返ると、まるで捨てられた子猫みたいな目で自分を見上げる野明が右手で遊馬の左袖口を掴んでいた。
「いっちゃやだ」小さな声でぽつりというとそのまま下を向く。
「遊馬、やっぱり・・・」
そう言って言葉が止る。そのまま黙っていると袖を掴む野明の手が小さく震えているのが分かって遊馬はその手に自分の右手を添えると、やれやれという様に小さく笑う。
「わかった。言わなくていい」
野明の前に立つと彼女の頭を自分の胸元にぐっと引き寄せてから「じゃ、寝ますか」と声を掛けた。
セミダブルのベッドは2人で寝るには若干狭い気がした。
野明はかなり小柄であるのに並んで寝るには狭さを感じて結局遊馬が野明を抱き込むような形に落ち着いた。野明は少し落ち着かない様子で体の向きをくるくると変えるのでその度に髪と仄かな薔薇の芳香が遊馬を擽った。
「眠かったんじゃないのか?」
一向に落ち着く様子を見せない野明に呆れたように声を掛けると野明は困ったように笑った。
「なんだか眠気が飛んじゃったんだよね」
『まあ そうなんだろうな』と内心思いつつ「なら、またリビングにもどるか?」と訊くと野明は恥かしそうに首を振ると「ここでいい」と言って笑った。
結局野明はうつ伏せの状態で枕を抱え込むという姿勢に落ち着いたらしくそのまま遊馬の方に顔を向けた。
「ね、何か話して」
「何かって・・・ずいぶん漠然とした注文だな」
照明の押えられた室内で至近距離に互いの顔を見ながら話すのはちょっと新鮮な感じがする。
自然声のトーンも下がり遊馬も首だけ横を向くのに疲れて片肘を立て頬杖をついた。
空いた手で野明の髪を撫でる。
話題が特に浮かばないので「なんか聞きたいこと あるのか?」と訊いてみた。
野明は少し考えてから口を開いた。
「遊馬の小さい時のこととか訊いてもいい?」
「小さい頃? いいけど、あんまり面白い話ないぞ。」
「うん。でも聞いてみたいなぁって」
遊馬は暫く考えるように目を閉じてからゆっくり話し始めた。
少し話しては野明の問いに答える。その内に、こんな風に穏やかな気持ちで母や兄、祖父のことを考えたり、思いだしたりして、人に話せていることに驚いた。
父のことに触れないのは野明なりの気遣いなのだろう。
お陰で心がささくれ立つような感覚を味わわずにすんだことにホッとした。
野明は穏やかな表情で話をきいていて、途中から野明に乞われて話しているのか、自分が話を聞いてもらっているのか分からなくなった。
母や兄に対する負い目とか嫉妬とかそういうものにまで言及したことに少し後悔したが野明の表情は穏やかなまま変わることはなかった。
話が一段落すると野明は遊馬の頬に手を伸ばしてにこりと笑う。
「遊馬。自分のこと好き?」
唐突な質問に驚いたが少し考えてから苦笑交じりに答える。
「どうだろうな、面倒臭いヤツだし冷たい男だし。」
野明はそれを聞いてくすりと笑い、その顔を正面からピッと視線を合わせて見つめた。
「でもね、それをひっくるめて『篠原遊馬』なんだよ。」
吸い込まれそうに真っ直ぐな色素の薄い青みがかった瞳。
それが不意に 閉じられると遊馬の額にほんの一瞬温かい唇が触れて離れた。
「いいことも悪いことも、悲喜交々。今までの人生、何が欠けてもこの『遊馬』にはならない。私の大好きな『篠原遊馬』にはね」
そういうと再び枕を抱きしめてうつ伏せになった。
遊馬は 軽く息を吐きながら微かに笑う。
「お前ね、この状況でそんな態度とったら無事でいられなくなっても知らねぇぞ」
野明の身体を自分に向けると軽く抱き寄せる。
野明は抗うことなく遊馬の胸に収まった。
額に唇を落としながら野明に囁く。
「なぁ、俺のものにならないか?」
「遊馬の?」
クルリと野明の視界が回り、顔の脇に両腕をついた遊馬が覆いかぶさるようにして自分を見つめていた。
野明は遊馬と視線を合わせると迷うように少し目線を外す。
「嫌なら無理強いはしない」
真剣な眼差しの遊馬に野明は眼を逸らしたまま小さく首を振る。
「嫌・・・じゃないの。でも・・・」
野明は頬を染めて困った顔で答えを紡ぐ。
「でも?」
「私 こういうの全然・・・」
拒絶されなかったことに遊馬は安堵の息を漏らし、羞恥で顔を朱に染める野明の言葉を遮るように彼女の頸の後ろに手を差し入れてクスリと笑った。
「心配しなくていい。俺が教えてやる」
野明の唇に自分の唇を重ねるとそのままその身体を抱きこんだ。
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追記
うわ~ どうしようヽ(+▽+)ノ・・・
遊馬 手を出しそうな勢いですよ?!
自分で書いていて物凄く困ってます
前向きに話を進めようと思ったらいきなり加速つき始めてる気がするんですが どうしましょう?!
お時間ありましたら一言なりとご意見ご感想などを戴けますと逃げないように頑張ろうという、勇気がでます(笑)
読んでくれる方がいてくださると思うと気合が入るので☆
展開が展開になってきてしまったので 「逃げちゃ駄目だ」を何度となく呟きつつ(^^;
何とか完結させたいと・・・努力します~(笑)
では次回ものんびりマイペースに更新して行こうと思いますのでどうぞ宜しくお願いいたします。
そおた。 2009年07月18日(土)13時36分 編集・削除
さくらさん、先日は遅くまでありがとでした。
ミニモニトーク、めちゃ楽しかったですvvv
あんなバタバタな終わり方でごめんなさい。
なんとか布団までは濡れてなくて一安心でした…。
「軽井沢編」、なんだか大人な展開になってきましたね!これから二人はどうなるの?ってドキドキです!
その人独自の「匂い」って確かにありますよね。コロンとか、シャンプーの残り香じゃなくて、洗濯したあとの服にも残っているような独特の、本人は気づかない「匂い」が。
やっぱり、あんなオッサン中年になった夫の「匂い」でも自分には安心できる匂いだったりして…。ただ単に慣れてるだけ???
もうお出かけされたのかな?その前に「行ってらっしゃ~い」と書き込むつもりでいましたが、夕べは疲れて爆睡しちゃいました…。
道中大変かと思いますが、お気を付けて行ってきてくださいね。