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OTOMO KATSUHIRO Interviews
大友克洋インタビュー 1978 (雑誌、単行本)
東京情報 1978年12月号
- 「マンガ・パワー」内「インタビュー大友克洋」
- 1p, b/w, カット1点, 写真1点
- インタビューア:山崎さん(?)
- 1979年11月頃
- 明文社内LIC編集部
- 1978年12月1日
- 112p
- B5 版
- 定価 200円
- 雑誌コード:なし
1977年4月に『東京タウン情報』という名で創刊されたタウン誌。版元に記された会社は出版社ではなく印刷屋のこの雑誌は、雑誌コードもないミニコミ誌のようなものでしたが、約2年に渡り月刊で発行されました。途中で『東京情報』と改名されたその誌上で、マンガの特集が組まれたのが1978年10月号。雑誌内雑誌、『マンガ・パワー』では、東京で話題となっているマンガ、マンガ家が取り上げられたそうです。そして『マンガ・パワー』の第2号は1978年12月号に載り、そのトップ・ページには大友克洋のインタビューが掲載されました。これまで商業誌で最初に大友克洋のインタビューを掲載したのは『バラエティ 1979年1月号』と考えていましたが、少なくとも発行日順ではこちらの方が先。一般の目に触れた最初のインタビューかもしれません。
インタビューの分量は1ページで、受け答えは7つと分量は少なめですが、初期作品からよく読んでいる人物がインタビューアのため、かなり情報量の多いものとなっています。例えば「傷だらけの天使」から「ハイウェイスター」の時期で何が変わったのか、「ヘンゼルとグレーテル」の制作動機、この当時気に入っていた映画監督、マンガ家など。この時挙げているのが、ちばてつやといしいひさいち。2011年、2012年に相次いで出版された両者の特集誌で「リスペクト・インタビュー」を受けていますが、この時から全くぶれていないことが良くわかります。そして『ビッグゴールド』で100ページの作品を描いていた一ノ関圭について、「俺もあのくらいの長さでやってみたいなあ」と答えているなど、非常に興味深い内容です(ご存じの通り、このインタビューの直後には「FIRE-BALL」の仕事が入ります)。更に、プロフィールには上京時の詳しい経緯が書かれているなど、全体として非常に資料価値の高い内容です。しかし、東京限定のタウン誌であったばかりか、その発行部数も少なかったようで、現在は非常に入手困難となっています。10月号にも大友克洋特集が組まれている(増刊ヤングコミック 1978年11月号に情報あり)ようなので、是非見てみたいのですが…。
なお、雑誌自体に関する情報は、この雑誌の記事を書いていたまりしろ様のウェブサイト『marishiro』の【1977年〜、タウン誌も編集してみた】及びまりしろ様の証言を参考にさせて頂きました。
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